瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

中島京子『小さいおうち』(43)

・文春文庫の紹介文など
 昨日の続きで、第1刷と第8刷、それから第3刷(2012年12月10日第1刷・2013年2月15日第3刷・定価543円・348頁)を並べて見た。(通常の)カバーは同じ*1
 異同は奥付に第3刷・第8刷の発行日が挿入され、その分、それまでの記載内容が上に移動していることで、これは2014年6月10日付(07)の2014年8月13日付追記で見た第6刷と同じである。すなわち、2本の太い横線(7.5cm)のうち、上の1本がズレて2本の横線の間隔は4.8cm(第1刷)から5.1cm(第3刷・第8刷)に拡がっている*2
 目録のうち初めの見開き2頁は、1頁に7点で8本の縦線(12.6cm)で仕切る形式は同じで、右端の縦線の右、下詰めで「( )内は解説者。品切の節はご容赦下さい。」とあるのも同じだが、上部に点線(6.0cm)があってその上に横組みで第1刷は「文春文庫 小説」とあって第3刷・第6刷も同じだが、第8刷は「文春文庫 ベストセラー(文庫)」となって、紹介されている本も全く違っている*3。第1刷及び第3刷・第6刷では有吉佐和子(あ-3-5、6)2点、芥川龍之介(あ-29-1)1点、井上ひさし(い-3-30、31)2点、色川武大(い-9-7)1点、池澤夏樹(い-30-2、6)2点、伊藤たかみ(い-55-4)1点、絲山*4秋子(い-62-1、2)2点、江國香織(え-10-1)1点、小川洋子(お-17-1、2)2点で、50音順と文春文庫収録順で並んでいる。第8刷は1人1点で中島京子(な-68-1)西村賢太(に-18-1)林 真理子(は-3-20)東野圭吾(ひ-13-6)丸谷才一(ま-2-12)町田 康(ま-15-1)万城目 学(ま-24-2)宮尾登美子(み-2-13)宮本 輝(み-3-7)三浦しをん(み-36-2)向田邦子(む-1-20)村上春樹(む-5-11)村上 龍(む-11-3)村山由佳(む-13-3)。ここで例として第8刷の1頁め1点めを引いて見よう。上部に明朝体太字で大きく「小さいおうち」とあり、その右にゴシック体で「中島京子」左は余白。8字分空けて明朝体で3行の紹介文、

昭和初期の東京、女中タキは美しい奥様を心から慕う。戦争の影/が濃くなる中での家庭の風景や人々の心情。回想録に秘めた思/いと意外な結末が胸を衝く、直木賞受賞作。  (対談・船曳由美)

があり、最下部に横線(0.7cm)があってその下にゴシック体でごく小さく「な-68-1」とある。
 最後の1頁のレイアウトは同じで上部に枠は黒の灰色の長方形(0.8×3.6cm)にゴシック体で[ 文春文庫 最新刊 ]とある。第3刷は21点23冊で最後の枠が空白になっている。第8刷は22点24冊*5
 ついでにこれまで引用していなかった、カバー裏表紙の紹介文の9行めまでを引いて置こう。

昭和初期、女中奉公にでた少女タ/キは赤い屋根のモダンな家と若く/美しい奥様を心から慕う。だが平/穏な日々にやがて密かに“恋愛事/件”の気配が漂いだす一方、戦争/の影もまた刻々と迫りきて――。/晩年のタキが記憶を綴ったノート/が意外な形で現代へと継がれてゆ/く最終章が深い余韻を残す傑作。/


 10行めは8月17日付(42)及び2014年5月24日付(01)に引いた。(以下続稿)

*1:2016年2月3日追記】第11刷(2012年12月10日第1刷・2014年1月30日第11刷・定価543円・348頁)を見た。

*2:2017年3月18日追記】第2刷と第12刷を並べて見た。当然のことながら第2刷から間隔は5.1cmである。

*3:2016年2月3日追記】第11刷も「文春文庫 ベストセラー(文庫)」で1点めが本書であるのは同じ、しかし細かくメモする余裕がなかった。【2017年3月18日追記】第2刷は第1刷及び第3刷・第6刷に同じ。第12刷は「文春文庫 ベストセラー(小説)」で第8刷に同じ(1点めが本書)である。

*4:ルビ「いとやま」。

*5:2016年2月3日追記】第11刷は21点21冊で最後の枠が空白になっている。【2017年3月18日追記】第2刷は20点20冊。第12刷は22点23冊。