瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

稲川淳二「生き人形」(2)

 たまたま昨晩、近所の図書館で借りた東雅夫編『私は幽霊を見た 現代怪談実話傑作選330〜351頁に、稲川淳二「生き人形」が載っていることに気付きました。この本の書影は2014年9月20日付「遠藤周作「幽霊見参記」(05)」に貼りました。354頁【底本一覧】には、29行め、

稲川淳二「生き人形」      『稲川淳二のここがコワインですよ』朝日ソノラマ

とあります。
 それから、稲川氏の怪談の映像・録音資料については、ゆうたんのHP「怪KWAIDAN談/稲川淳二ヶ淵」に、「稲川淳二氏 怪談リスト&怪談解説※CD、ゲーム、ライブ音源等、語りのみの怪談作品が対象です。」に、2004年までのものが解説付でリストアップされていることに気付きました。他にも参考になりそうなサイトがあることでしょう。

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 さて、小池壮彦『怪奇事件はなぜ起こるのか』は「不思議ナックルズ」という雑誌に掲載された記事を纏めたものだそうですが、公立図書館にはこのような怪しげな雑誌は置いていないので(或いは、保管期間が過ぎて廃棄されたのかも知れないが)残念ながら現物を手にしたことはありません。7年半ほど前に神宮前のコンビニエンスストアの前を通ったとき、窓に表紙を向けて置いてあったのを見たことがあって、そのとき都市伝説の検証記事を載せている雑誌だと認識しましたが、買おうとまでは思いませんでした。私はコピーと宅急便くらいでしかコンビニを使わないので(たまに外出先で昼時に安い飲食店がないときの食料調達)こういう雑誌を目にする機会は当時も殆どありませんでしたし、今もありません。
 さて、この小池氏の報告は「不思議ナックルズ」vol.6(2006年)に掲載されたのですが、私は次のシリーズに再録されたものを見ました。
・不思議ナックルズ・恐怖コレクション(B6判並製本)不思議ナックルズ編集部 編・ミリオン出版
『日本“怪奇”伝説』2008年5月29日初版第1刷発行・定価476円・266頁

日本“怪奇”伝説 (不思議ナックルズ・恐怖コレクション)

日本“怪奇”伝説 (不思議ナックルズ・恐怖コレクション)

 この表紙の写真が件の「生き人形」で、少年の人形に薄い青、少女の人形に薄い桃色が掛けてあって、少女の方は胸が少し膨らんで乳首も作ってありますからこの処理が妙に生々しいのですけれども、もとは白黒写真です。
 表紙が001頁(頁付なし)で、002〜010頁*1がカラー口絵、011頁(頁付なし)中扉、012〜014頁(頁付なし)「目次」、015頁(頁付なし)は「第一章 怪事件」の扉、本文は4つの節で68頁まで。069頁(頁付なし)は「第二章 実録怪奇譚」の扉、本文は5つの節で140頁まで。141頁(頁付なし)は「第三章 怪伝説の真相」の扉、本文は9つの節で190頁まで。191頁(頁付なし)は「第四章 血塗られた狂気の事件」の扉、本文は4つの節で245頁まで。246頁(頁付なし)は「第五章 見えざる怨念に翻弄された悲劇の一族」の扉、本文は3つの節で266頁9行めまで。266頁の左側に奥付、裏表紙の裏は[不思議ナックルズ]の広告で、VOL.11〜14の4冊の書影がカラーで示されています。裏表紙は山の牧場の写真と明朝体白抜き太字縦組みで大きく「 山中に現れた/"異界"――/ ここは一体……?」とあって、以下088頁11〜14行めの本文が8行に分けて引用されています。
 「真説『生き人形』」は第二章の1つめ、070〜085頁に収録されています。
 070〜071頁(頁付なし)見開きは黒地で、まず070頁には右端に白抜きで題*2があってすぐ左に灰色で「検証ルポルタージュ関係者の証言で明らかになった、希代の"恐怖譚"と異才の人形師の存在」その左に白抜きで斜めに「"恐怖の語り部"稲川淳二の伝説の怪談/「生き人形」の真相が今、明らかになる――」とあり、週刊誌記事の複写が4つ並んでいます。上から順に、
・「短期集中連載① 稲川淳二 怪談/いまも髪が伸び続ける/からくり人形の呪い」見開き
・「恐怖 呪われた人形/人形の髪が伸びた 顔が変わった そして周囲の人たちに次々と不幸が…」片面
・「稲川淳二 「生き人形」の/たたり? カセット発売を中止」見開き
「「霊体験の語り部稲川淳二が明かすとっておきの戦慄‥‥*3/「呪われた日本人形」の/消息を/知らないか…」見開き
で、一番下は永久保貴一『生き人形』の書影。このうち2つめのみが『怪奇事件はなぜ起こるのか』095頁左下に掲載されており、右端の文字が被っていたところに「稲川淳二[42]身の毛もよだつ悪霊体験」とあることが分かります。縮小されてはいますが文字がかろうじて読める程度です。095頁右下にゴシック体横組みで小さく「日本の人形怪談の中でも/"生き人形”ほど凄まじい話/はめったにない」とキャプション。
 左下隅に白抜きで「取材・文◎小池壮彦取材協力&資料提供◎小林次郎(『人形劇団じろっぽ』代表)」とあります*4。(以下続稿)

*1:006・007・009頁に頁付あり。

*2:二重鍵括弧は半角で目次にもこの8字で載る。

*3:文字が被さっているので続きは読めない。

*4:◎の中は黒丸●。『』は半角。