瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

チェーホフ『桜の園』の文庫本(1)

湯浅芳子訳(1)
 第二九刷・第46刷・第55刷の3冊を並べて見た。
岩波文庫4117
・昭和二五年一二月二〇日第一刷発行
・昭和三七年九月一六日第一九刷改版発行(101頁)
・昭和四六年二月二〇日第二七刷発行 定価★*1
・昭和四八年一一月三〇日第二九刷発行 定価★
岩波文庫32-622-5
・1950年12月20日第1刷発行
・1962年9月16日第19刷改版発行
・1976年4月20日第33刷発行(101頁)¥100*2
・1979年11月10日第40刷発行(101頁)¥150*3
・1981年5月20日第41刷発行(103頁)定価150円*4
1984年9月10日第44刷発行(103頁)定価150円*5
・1986年5月16日第46刷発行(103頁)定価200円
・1992年5月25日第55刷発行(103頁)定価252円
・1993年5月6日第56刷発行(103頁)定価252円*6
 頁数は、最後にある頁付のない見開き「チェーホフの作品について」も加えて勘定してある。
 第二九刷には帯があったはずだが図書館蔵書の常として保存されていない。第46刷と第55刷にはカバーが掛かっている。まずこのカバーから比較して見よう。
 カバー表紙同じ。
 カバー背表紙、異同は最下部のゴシック体の数字が、第46刷「200」だったのが第55刷は「260」に太い下線になっていること。
 カバー裏表紙、中央に岩波の壺印があるのは一致。第46刷は左下にゴシック体で「定価200円」、第55刷は最上部左詰めで「ISBN4-00-326225-5 C0198 P260E/定価260円(本体252円)」とある。
 私の見た第46刷はカバー折返しが切除されている。第55刷のカバー表紙折返しは『広辞苑』第四版の広告、左下に岩波のマークがあってブックカバー云々の説明などはない。カバー裏表紙折返しは「ワイド版 岩波文庫」の広告。
 さて、本体の表紙であるが印刷は茶色で、レイアウトは同じ*7
 表紙は飾り枠の中は横組みで、上部に「岩 波 文 庫」とあるのは同じ、次に第二九刷は「4117」に下線、第46刷・第55刷「32-622-5」に下線。次いで大きく標題、「チェーホフ作/湯浅芳子訳」と同じ幅*8に詰めて収める。下部に「岩 波 書 店」に下線。裏表紙には岩波の壺印。
 背表紙、上部に第二九刷と第46刷は「桜 の 園 湯浅芳子訳」とあって訳者名は標題に比して若干小さいのは同じだが、本の厚さが第二九刷は0.5cm、第46刷は0.6cmで、その分、第二九刷は文字が小さく、第46刷は大きい。第55刷は「桜 の 園 チェーホフ作」となっている。
 さて、そこで問題になるのは昭和48年(1973)の第29刷は101頁だったのが、昭和61年(1986)の第46刷では103頁になっていることだが、結論を先に云うと、頁に増減はない*9。次回、本体の詳細を述べることとする。(以下続稿)

*1:2017年11月26日追加。

*2:3月19日追加。

*3:3月25日追加。

*4:5月14日追加。

*5:3月23日追加。

*6:3月11日追加。

*7:2017年12月15日追記】第二七刷は第二九刷に同じ。ともに背表紙の下部は分類票貼付のため文字等の有無不明。

*8:第二九刷は3.2cm、第46刷と第55刷はカバーの下になっているため、文字は隙間から読めても計測不能

*9:5月14日追記】この頁付の改変は第41刷に於いて行われたことが分かった。