瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松谷みよ子『あの世からのことづて』(1)

・単行本筑摩書房・202頁・四六判上製本

あの世からのことづて―私の遠野物語

あの世からのことづて―私の遠野物語

・一九八四年十二月十五日第一刷発行 定価一二〇〇円*1
・一九八五年五月十五日第六刷発行 定価一二〇〇円*2
・一九八七年三月十日第七刷発行 定価一二〇〇円
・一九八九年四月十日第八刷発行 定価一三九八円
 第八刷は消費税導入直後の増刷。
ちくま文庫筑摩書房・215頁)・一九八八年十月二十五日第一刷発行 定価340円
 私の手許には著者サイン本がある。1頁(頁付なし)扉の下部に紺の万年筆横書きで「松谷みよ子」とある。何かの返礼としてもらったのだけれども、年記がないので思い出せない。
 ちょうど消費税導入の頃で、私の本には消費税導入後のカバーが掛かっているが、先日図書館で消費税導入前のカバーの掛かっている第一刷を見たので*3、借りて比較して見た。
 カバー表紙・表紙折返しは一致。
 カバー背表紙、最下部の数字が横並びで「340」だったのが「350」になり下にあった僅かな余白に「[340]」とある。
 カバー裏表紙、消費税導入前のカバーは印刷が濃く、消費税導入後のカバーは薄くなっている。右上「定価340円」が「定価350円(本体340円)」、右下「\340E」が「P350E」になっている。
 カバー裏表紙折返し、横組みで上部にゴシック体で「ちくま文庫のエッセイから|」とあり、消費税導入前は17点20冊、消費税導入後は13点16冊列挙される。消費税導入前のカバーにあって消費税導入後のカバーにはないものを挙げて置こう。5点め「柳瀬尚紀           猫百話」15点め「堀田善衞          方丈記私記」16点め「富岡多恵子       近松浄瑠璃私考」17点め「松谷みよ子    あの世からのことづて」の4点。
 全体的なレイアウトについては、レイアウトが変更された後のカバーと比較する機会を得て、述べることにする。
 私は短期間であるけれども、著者の出身校に産休代講として勤務したことがある。ちょうど「週刊朝日」に自伝小説「じょうちゃん」が連載されていて、半年もなかった勤務期間にその高等女学校について述べた回に当たったのである。私は複写を取って心安くしていた司書教諭に示したところ、この学校の回想が出ていることはもちろん、「じょうちゃん」連載にも気付いていなかった。その複写はまもなく図書室の外壁だったか内壁だったかに張り出された。(以下続稿)

*1:5月8日追記】定価を追加した。

*2:9月21日追加。

*3:10月29日追記】別の図書館で消費税導入後のカバーの掛かった第一刷を見た。