瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

水島新司『ドカベン』(1)

 私は昭和40年代の生れだから、当然『ドカベン』は知っているけれども、本編(?)止まりで『大甲子園』や『プロ野球編』などは読んでいない。『ドカベン』のアニメは小学校低学年のとき、級友がみんな見ていて、私も見ていたのだが、ある日、来客があってテレビのある応接間が放映時間に大人に占拠されたことがあって、泣いたのである(笑)。それで、親からするとちょっと恥ずかしかったろうが、客に断って途中から私に『ドカベン』を見せたことがあった。――そのくらい夢中になっていたのだが、単行本などは買った覚えがない。水島新司の他の作品も読んだことがない。今更読み直そうと云う気力もないのだが、実写映画『ドカベン』を見ることが出来たので、思い出したことやら突っ込みどころやらを、つらつら述べてみようと思ったのである。
鈴木則文監督『ドカベン 昭和52年(1977)4月29日公開

ドカベン [DVD]

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 ここに表示しているのはチラシの裏面で、Amazon詳細ページで拡大すると下部に「大募集 キミのチームのドカベンくん」という公開記念キャンペーンについて応募方法等が載っている。そして表面の上部がこの映画、下部は同時上映の倉田準二監督『恐竜・怪鳥の伝説』の2本立ての割引券になっている。
恐竜・怪鳥の伝説 [VHS]

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恐竜・怪鳥の伝説 [DVD]

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 映画は冒頭、生徒会副会長の朝日奈麗子(山本由香利)が小学生男子4人(うち2人は野球のユニフォーム姿で背番号「17」と「1」*1残りの2人も野球帽)に「いらっしゃいませ。人気絶頂のドカベンですね。はい、どうぞ」とチャンピオンコミックスの『ドカベン』27冊をドンと音をさせて置くところから始まる。背景は全て児童書。以前はどこの商店街にもあった、規模の小さい書店で「新刊 書籍 雑誌朝日奈書店」と云う看板が掛かっている。この本屋の脇に、店の間口の半分の大きさがありそうな看板があり、上部に横書きで「ドカベン水島新司  好評発売中」中央に学生服で右肩に肩掛鞄を揺らして下駄履きで走る山田太郎のイラスト、左下に縦書きで「週刊少年チャンピオン」右下に横書きで「秋田書店」とある。
 そこに同じ恰好をした山田太郎(橋本三智弘)が駆けて来るのだが、山田と云うより横浜学院高校の捕手谷津吾朗に似ているように思う。
ドカベン (1) (少年チャンピオン・コミックス)

ドカベン (1) (少年チャンピオン・コミックス)

ドカベン (2) (少年チャンピオン・コミックス)

ドカベン (2) (少年チャンピオン・コミックス)

ドカベン (3) (少年チャンピオン・コミックス)

ドカベン (3) (少年チャンピオン・コミックス)

ドカベン (4) (少年チャンピオン・コミックス)

ドカベン (4) (少年チャンピオン・コミックス)

 それにしても凄い冊数だ。当時の漫画単行本は200円しなかったと思うが、その分、子供の小遣いも少なかった訳で、4人で共同出資したとしても27冊を所謂“大人買い”することには驚かされる。――1冊も持ってなかったのか、と突っ込みたくなるが、……近所にいた揃えていた友達が引っ越してしまって、と云うことにして置こう。
 この映画の公開とほぼ同時に刊行された27巻まで揃っているのだが、刊行の間隔が26巻と詰まっているのは、映画公開に合せて27巻の刊行を早めたのであろうか。(以下続稿)

*1:10月15日追記】投稿当初「「1」と「2」」としていたが、某動画サイトにあった動画により修正した。