・青柳瑞穂 訳『モーパッサン短編集』(3)
・新潮文庫1946 (一)
昨日の続きで①四十刷、②四十一刷改版・四十二刷、③四十三刷改版の本体を比較して見よう。
1頁(頁付なし)扉、文字は同じで角の丸い匡郭は①(10.1×6.2cm)②③(10.5×6.5cm)。
3〜4頁(頁付なし)「目 次」は組み直されているが行数は同じ。②③は半角漢数字の各話の頁が異なるのみで同版に見える。
5頁(頁付なし)中扉、①は「モーパッサン短編集 ㈠」、②③は最後の括弧付数字「(一)」の上を1字分空ける。
7頁(頁付なし)「ト ワ ー ヌ」の扉。②③はここまで「目次」の半角漢数字を除いて同版に見える。裏から本文。
明朝体横組みで小さく、偶数頁の上部に「モーパッサン短編集」奇数頁の上部に「ト ワ ー ヌ」とある。奇数頁には以下、短篇の題が入っている。
1頁の行数と1行の字数、1行めの振り仮名とぶら下げの句読点を除いた本文の印刷範囲は、①1頁18行・1行43字(11.6×7.3cm)、②1頁17行・1行37字(11.6×8.2cm)、③1頁17行・1行39字(12.3×8.2cm)である。
章の番号は漢数字でやや大きく2行取り、①8字下げ②③5字下げ、冒頭は1行空け。章分けのなされていない話の冒頭は2行空け。
目次には邦題の下に括弧に原題が横転して入っている。
「トワーヌ(Toine)」①7〜23-18②7〜26-17③7〜26-2
「酒樽(Le petit fût)」①25〜35-6②27〜39-2③27〜38-15
「田舎娘のはなし(Histoire d'une fille de ferme)」①37〜70-9②41〜③39〜76-15
「ベロムとっさんのけだもの(La bête à maître Belhomme)」①71〜85-11②81〜97-16③77〜93-9
「紐(La ficelle)」①87〜99-11②99〜113-6③95〜108-8
「アンドレの災難(Le mal d'André)」①101〜110-18②115〜126-12③109〜120-5
「奇策(Une ruse)」①111〜120-11②127〜138-8③121〜131-16
「目ざめ(Réveil)」①121〜130-9②139〜150-6③133〜143-13
「木靴(Les sabots)」①131〜141-8②151〜162-12③145〜156-7
「帰郷(Le retour)」①143〜155-5②163〜176-15③157〜170-10
「牧歌(Idylle)①157〜165-10②177〜187-2③171〜180-15
「旅路(En voyage)」①167〜178-2②189〜202-4③181〜193-14
以上「目次」の3頁。以下4頁。
「アマブルじいさん(Le père Amable)」①179〜213-12②203〜244-2③195〜234-11
「悲恋(Miss Harriet)」①215〜249-8②245〜286-15③235〜274-11
「未亡人(Une veuve)」①251〜260-6②287〜297-17③275〜285-8
「クロシェート(Clochette)」①261〜270-6②299〜309-14③287〜297-9
「幸福(Le bonheur)」①271〜282-14②311〜324-15③299〜312-6
「椅子なおしの女(La rempailleuse)」①283〜295-1②325〜339-3③313〜326-16
「ジュール叔父(Mon oncle Jules)」①297〜311-9②341〜358-2③327〜343-5
「洗礼(Le baptême)」①313〜320-15②359〜368-2③345〜353-13
「海上悲話(En mer)」①321〜330-5②369〜379-10③355〜365-4
「田園悲話(Aux champs)」①331〜342-11②381〜394-6③367〜379-17
「ピエロ(Pierrot)」①343〜352-10②395〜406-2③381〜391-15
「老人(Le vieux)」①353〜364-18②407〜421-4③393〜407-2
「目次」はここで1行空けて最後に1字下げで、
「 あ と が き」①365〜371-9②422〜429-8③408〜415-2
この「あとがき」には扉がない。各短篇は扉があるので奇数頁から始まっている。扉の題は2行取りで大きく、①2〜3字下げ②3字下げ③5字下げ、献呈先が上下「――」で挟んで添えられるが、①は2行空けて4字下げ、②③は3行空けて下から3字半のところで揃うように配置されている。(以下続稿)