瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

北杜夫『どくとるマンボウ医局記』(2)

・中公文庫(1)カバー
 昨日の続きで、中公文庫版の②初版と③改版の比較。
 カバー背表紙、青地に明朝体白抜きで、上部にやや大きく標題、中央やや下に著者名「北 杜夫」、下部にやや小さく「中公文庫」とあるのは共通。レーベル名の上、上下が半円形(1.6×0.5cm)に白く抜いて黒のゴシック体で、②初版は(き 6 14)③改版は(き 6 17)、最下部、レーベル名の下には②初版はゴシック体白抜きで「660」に白い下線。③改版は四隅を丸く切った長方形に白く小さく抜いた中に黒で「743」。
 カバー裏表紙、白字で左上にバーコード2つ、②初版は「9784122022652/1911195006601」③改版は「9784122056589/1921195007430」、②初版は右上に「ISBN4-12-202265-7/C1195 P660E」1行分空けて2つめのバーコードと同じ高さに「定価660円(本体641円)」、③改版はバーコードの下に「ISBN978-4-12-205658-9/C1195 ¥743E/定価本体743円+税]」定価は枠に囲われる。紹介文は明朝体縦組みで、②初版は中央やや下に、

慶応病院神経科に入局したマ/ンボウ氏が直面したのは、医/局にたむろする奇人変人の医/師たちの途方もない生態と愛/すべき患者たちのおかしな行/為の数々だった。しかも、ヤブ/医者を自認するマンボウ氏の/奇人ぶりは、彼らすべてを凌/駕していた……。あまたの精/神病者に誠心誠意接するうち/に、マンボウ氏が文学者の目/と躁病者のつねならぬ直感で/とらえた、驚くべき人間認識

とあったが、③改版は右上に、

精神科医として勤めた医局の中で出逢った、/奇人変人の同僚たち、そして決して憎めない/心優しい患者たち。医局での経験と精神医学/への取り組みを通じて、人間の本質について/考察する、作家・マンボウ氏の人間観察の目/が光るエッセイ集。   解説・なだいなだ

となっている。
 カバー表紙折返しには明朝体縦組みの紹介文があって、②初版は右上に暗い表情の顔写真(3.0×2.5cm)、その下右に「著者紹介」1行分空けてやや大きく「北  杜 夫*1」その下に、

本名・斎藤宗吉。昭和二年(一九二七)、東京に生まれる。/父は斎藤茂吉。昭和二十三年、旧制松本高校(理乙)卒業。/昭和二十七年、東北大学医学部卒業。神経科専攻。医博。/昭和三十五年、『どくとるマンボウ航海記』の刊行と「夜/と霧の隅で」の芥川賞受賞により広くその名を知られる。/著書は、『どくとるマンボウ青春記』『どくとるマンボウ医/局記』などのマンボウ・シリーズ、長篇小説『幽霊』『楡家/の人びと』『白きたおやかな峰』『酔いどれ船』『木精』『輝/ける碧き空の下で』『神々の消えた土地』『さびしい王様』/など、中短篇小説集『牧神の午後』『夜と霧の隅で』『遙か/な国遠い国』『怪盗ジバコ』『天井裏の子供たち』『黄いろ/い船』『星のない街路』『まっくらけのけ』『夢十夜・火星人/記録』『母の影』など、歌集『寂光』、エッセイ集『あくび/ノオト』『マンボウ雑学記』『マンボウ酔族館』など、他に/父斎藤茂吉を描いた『青年茂吉』『壮年茂吉』などがある。

とあったが、③改版は上部右寄りに大きなカラーの顔写真(4.4×3.7cm)があって、これは2014年7月29日付「北杜夫『楡家の人びと』(09)」に貼付した、KAWADE 夢ムック 文藝別冊「追悼総特集 北 杜夫 どくとるマンボウ文学館」と同じ写真で、右肩が収まり左肩は少し切れる。その下右に「著者紹介」1行分空けてやや大きく「北  杜 夫*2」その下に、

一九二七(昭和二)年、東京生まれ。父は歌/人・斎藤茂吉。一九五二(昭和二七)年、東/北大学医学部卒業。神経科専攻。医博。一九/六〇(昭和三五)年、『どくとるマンボウ航/海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化。/同年『夜と霧の隅で』で第43回芥川賞受賞。/小説に『幽霊』『楡家の人びと』『輝ける碧き/空の下で』『さびしい王様』『母の影』など多/数。『北杜夫全集』(全15巻)がある。二〇一/一(平成二三)年、逝去。

とある。
 カバー裏表紙折返し、明朝体縦組みの目録になっているのは同じ。②初版は2段組で、やや小さく「北 杜夫著(中公文庫)」とあって、1行分弱空けて上段は「どくとるマンボウ航海記/どくとるマンボウ昆虫記/どくとるマンボウ小辞典/どくとるマンボウ途中下車 改版/どくとるマンボウ青春記 改版/どくとるマンボウ追想記/どくとるマンボウ医局記/少  年/人間とマンボウ」下段は「牧神の午後/或る青春の日記」1行分空けて「
若き日と文学と 〈対談〉辻 邦生/乗物万歳    〈対談〉阿川弘之」とあり、左下に「カバー 佐々木侃司」とある。③改版は段組なしで上部に左に寄せて、まづやや小さく「北 杜夫著(中公文庫)」とあって、1行分弱空けて「どくとるマンボウ航海記/どくとるマンボウ途中下車/どくとるマンボウ医局記/さびしい文学者の時代 「妄想病」対「躁鬱病」対談(埴谷雄高)/難解人間 vs躁鬱人間(埴谷雄高)」とあって、下部に左寄せ横組み「カバー装画 佐々木侃司」とある。(以下続稿)

*1:ルビ「きた    もり  お」。

*2:ルビ「きた    もり  お」。