瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

伊藤正一『黒部の山賊』(4)

 昨日の続きで①初版、②新版、③定本、④文庫版の関係について。
・カバー裏表紙の「毎日新聞」の記事
 カバー背表紙、②は白地で上部にカバー表紙や扉と同じ字体の標題、下寄りに明朝体で大きく著者名、最下部にゴシック体の横並びで極小さく「実業之日本社」。③はカバー全体が黒地で文字は白抜き、上から中央に掛けて「定本 黒部の山賊 アルプスの怪」副題はゴシック体、下部に著者名、1字分空けて最下部に版元名。④は白地で「定本 黒部の山賊 アルプスの怪」副題はやや癖のあるゴシック体、下部に小さく著者名。下から 2.9cm のところに細い横線があって、最下部は青地で濃灰色のヤマケイ文庫のロゴマークと白抜き縦組みで極小さく明朝体「ヤマケイ文庫」。
 カバー裏表紙、これは①もAmazon 詳細ページに上がっている画像で確認出来る。
 その①は左側に新聞の複写を桃色地にして掲出、上の白地の余白に横組みで「山賊の出現を伝える毎日新聞〈22年6月21日〉」とある。②のカバー裏表紙(地色は黄土色)にも同じ記事(13.4×8.7cm)が、上辺の上に明朝体横組みでほぼ同じ「山賊の出現を伝える毎日新聞(昭和22年6月21日付)」とのキャプションを添えて掲出されているが、白地で右上が少し上がって傾いており、右側と下側に幅 0.3cm の濃灰色の影を付けている。。
 ②は3段抜きの見出しの脇にある本文を示すのみだが、①はその下に2段ある(1段6行)続きと、その右にある「建設」と云う投稿欄(?)の「作家と良心」と題する文、それから左側の「夏山をひらく  / ヒマラヤの巨人*1」との2段抜きの見出しも掲出している*2。この「ヒマラヤ」の見出しは、上部「昭和22年6月21日   (土曜日)  長2」との日付の下にある、横組みゴシック体白抜きの見出し「山の話題二つ」の2つめの話題であろう。1つめがもちろん「小屋にどっかり山賊」の記事である。なお頁付の「長」は横に倍角。②はこの本文4段めが3字しか読めない。
 ③は同じ記事を29頁(頁付なし)に掲出している(14.6×8.7cm)。薄い灰色地で3段めの最後の1字分が切れており、左右の縦の罫線も見えない。キャプションは下にゴシック体横組みで「山賊の出現を伝える毎日新聞長野県版記事(昭和22年6月21日付)」と添える。
 ④41頁(頁付なし)の同じ記事(12.0×7.5cm)は白地で、3段めを下の横の罫線まで掲出、左右の縦の罫線も復活させている。キャプションは下に明朝体横組みで「山賊の出現を伝える毎日新聞長野県版記事(昭和22年6月21日付)」と添えている。
 なお『伊藤正一写真集 源流の記憶 「黒部の山賊」と開拓時代』にも、奥付の9~8頁前の見開きの年表、左頁左上に、この記事が掲出されている。範囲は3段め本文まででその下の横罫はなし、左右の罫線は存している。文字は小さいが読めなくはない。しかしこの写真集、目次も頁付なく非常に使いづらい。
 ①のカバー裏表紙の右側については長くなるので次回に回す。
 ②の記事以外の箇所、最上部左寄りにOCR-Bフォントで「ISBN4-408-61007-0 C0095 P1200E」とあり、最下部左に小さくゴシック体で「実業之日本社」、右にゴシック体で小さく「定価1,200円」下にさらに小さく「(本体1,165円)」と添える。
 ③は黒地で中央の版画については昨日述べた。左上を長方形(4.7×4.3cm)に白く抜いて、バーコード2つ、OCR-Bフォント「9784635047685/1920095012001」その右にゴシック体白抜きで小さく「ISBN978-4-635-04768-5/C0095 ¥1200E/定価:[本体 1200円]+ 税/山と溪谷社」本体価格は白線で囲われている。
 ④は白地で、中央で藍色のヤマケイ文庫のロゴマークに「Yamakei Library」。その左上、バーコード2つ、OCR-Bフォント「9784635048651/1920175008801」その下にゴシック体で小さく「ISBN978-4-635-04865-1/C0175 ¥880E/定価: [ 本体880円 ]+税/山と溪谷社」。右上には紹介文、

終戦直後、北アルプス最奥の地、黒部周辺を根城/にして跋扈する「山賊たち」がいたという。そん/な混乱期、著者の伊藤正一は三俣蓮華小屋の権利/を譲り受け、山小屋経営に乗り出そうとしていた/矢先、「山賊たち」と出会う。彼らとのスリリン/グな出会いにはじまり、彼らの協力を得て山小屋/を再建。そうした「山賊たち」との奇妙な生活や/山のバケモノたちの話など、まだ未開の黒部にま/つわる逸話が満載された不思議な魅力が綴られる。

とある。(以下続稿)

*1:反射のため「らく」は読みづらい。違っているかも知れぬ。

*2:但し Amazon 詳細ページに掲出される画像では反射のためこの2段、特に5段めの本文は全く読めない。そしてどうも、5段めは下部が切れているようである。