瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

いまに語りつぐ『日本民話集』伝説・現代民話(2)

 昨日の続きで、本シリーズ第三集の「現代民話」に配当されていると思しき最後の6冊の細目を見て置こう。
 各話の題は最初に2行取りで大きく「  お命を頂く 沖縄県*1」の如くに入り、2行分空けてから本文になっている。この一覧では、番号と地名を小さくしなかった。番号はゴシック体にしないことにした。また総ルビにすると入力・閲覧ともに煩瑣になるので読みづらいと思われるもののみ入力した(「目次」はルビなし)。そして各話の末尾にやや小さく( )に入れて添えられている話者・報告者を付加し、頁を示して置いた。挿絵があるものは( )に注記した。挿絵の頁は頁付なし、挿絵は注記した他に、各章の扉の右下に、その章の挿絵から1つ、縮小してカットとして入れている。「  上官への仕返し 青森県沖縄県*2」のように1つの題に複数の話を集めたものもある。この場合、さらに2行取り・4字半下げで括弧に漢数字の番号を冠した題があるが、この一覧では1字下げにした。都道府県名をそれぞれの話に改めて配置することはしなかった。番号だけで題を付けずに列挙したものもあって、その場合は2行め以下が1字下げになっている。地名が落ちているものは※で補った。当ブログでは改行位置を示す「/」だが、この一覧では原本に使用されているものをそのままにしてある。
⑩『戦争をめぐる民話』編集:剣持弘子・233頁・106話
 6冊を1度に済ませられたら簡単なのだが、そう云う訳にも行かぬので今回は1冊めについて見て置く。
1章め「戦争のさまざまな姿」扉(頁付なし)13頁、章解説14~15頁(剣持弘子)
一 徴兵逃がれ 広島県広島県 高橋義雄)16~17頁
二 鶯の谷渡り 愛知県(愛知県 佐橋憲次)18頁
三 上官への仕返し 青森県沖縄県 19~20頁
 ㈠フケ飯*3(報告 藤井逸郎)19頁
 ㈡刀に醤油(報告 遠藤庄治)20頁
四 お命を頂く 沖縄県(報告 遠藤庄治)21頁
五 困った指揮官・実戦知らず 中国(ヤマモトタケオ/報告 篠田健三)22頁
六 虎と泳いだ兵曹長 中国(神奈川県 小林孝裕)23頁
七 聞きなし・ラッパの音 岡山県岡山県 酒井志津子)24~25頁
八 特攻隊――㈠ホタルになってくる 鹿児島県(鹿児島県 赤羽礼子/報告 堀田貴美)26~28頁(27頁挿絵)
九 特攻隊――㈡花の種子*4 沖縄県(報告 今西祐行)29頁
十 特攻隊――㈢ヒロポン(報告 松谷みよ子)30~31頁
十一 落ちたのは日本機 東京都(報告 浅野明)32頁
十二 運のない人 三重県(神奈川県 剣持弘子)33~34頁
十三 紀伊半島の地下に戦闘機 三重県(神奈川県 剣持弘子)35~36頁
十四 占い二題 岡山県岡山県 竹内平吉郎)37~39頁
 ㈠まぶたで占い*5 37頁
 ㈡ボタンで占い*6 38~39頁
十五 戦争に行ったカラス 広島県広島県 高橋義雄)40~42頁(41頁挿絵→章扉カット)
十六 弔いに行ったカラス 長野県(長野県 中村常雄/報告 松谷みよ子)43頁
十七 戦争に行った動物たち 44~45頁
 ㈠(香川県 室津源太郎/報告 石崎敬子)44頁2~6行め
 ㈡(香川県 養老院のおばあさん/報告 武田明)44頁7~8行め
 ㈢(報告 望月正子)45頁1~2行め ※静岡県
 ㈣(報告 今出いま子)45頁3~5行め ※大分県
 ㈤(報告 平松昇)45頁6~7行め
十八 暁に祈る 旧ソ連(廣野功恵/報告 平岡崇子)46頁
十九 屍の怪 青森県(報告 井上久)47頁
二十 亡姉が迎えにくる*7 福島県福島県 田中ハツ/報告 根岸眞理子)48~49頁
二十一 無駄な供出 岡山県岡山県 佐藤定)50頁
二十二 生きていた兵 フィリピン*8(報告 辺見じゅん)51頁
二十三 米軍が来たら 岡山県岡山県 梶島ルミ子)52頁
二十四 白ヒゲのおじいさん 朝鮮(長野県 多田ちとせ/報告 松谷みよ子)53~54頁
二十五 ぬけだした魂 朝鮮(長野県 多田ちとせ)55~56頁
二十六 もどってくる魂 広島県広島県 奥田マスコ)57~59頁(58頁挿絵)
二十七 息子は生きていた 岡山県岡山県 井上公平)60頁
二十八 セーラー服 新潟県(報告 篠田朝隆)61頁
2章め「不思議な知らせ」扉(頁付なし)63頁、章解説64~65頁(剣持弘子)
二十九 骸骨の息子 岡山県岡山県 豊田智恵)66~67頁
三十 二人で同じ夢 三重県(神奈川県 剣持弘子)68~69頁
三十一 全身真赤な夫 青森県青森県 熊谷弘/報告 渡辺節子)70~71頁
三十二 戦友の死 ベトナム(東京都 南博)72頁
三十三 読めないハガキ 東京都(東京都 鳥海澄江)73頁
三十四 兄さん遊びに来なさいや 中国(報告 楠目廬)74~77頁(75頁挿絵)
三十五 あつい、あつい 沖縄県沖縄県 新城真恵)78~80頁
三十六 水が凍る 宮城県宮城県 小松仁三郎/報告 松谷みよ子)81~82頁
三十七 白い鳩 広島県広島県 小林益雄)83頁
三十八 位牌が倒れる 岡山県岡山県 栗本恒範)84~85頁
三十九 知らせるのではないよ インドネシア(報告 中澤嗣)86~88頁
四十 ワニになって帰る 岡山県岡山県 丸山美江子)89~91頁(90頁挿絵→章扉カット)
四十一 死体の在り拠*9(報告 瀬間喬)92~93頁
四十二 雪の上の足跡 東京都(報告 藤かおる)94~95頁
四十三 花園に現われた妻 広島県広島県 居神文子)96~97頁
四十四 母の死 高知県高知県 藤本恵)98~100頁
四十五 桜の木 神奈川県(報告 小沢良吉)101頁
四十六 極楽のよう オーストラリア(東京都 石津博典)102~103頁
四十七 爆撃を知らせる死んだ兄さん 東京都(東京都 男性)104頁
3章め「命拾いした話」扉(頁付なし)105頁、章解説106~107頁(剣持弘子)
四十八 八幡神社の提灯 山形県山形県 平田幸一/報告 水野道子)108~109頁
四十九 ろうそくの灯 中国(菊池幹/報告 松谷みよ子)110頁
五十 丑の刻参り 岡山県岡山県 三浦秀宥)111~112頁
五十一 鉄かぶとの中のお守り 兵庫県兵庫県 井上敏)113頁
五十二 懐のお守り 岡山県岡山県 秋山勇)114~115頁
五十三 姉妹神と夢の知らせ*10 沖縄県沖縄県 大城初子・大城茂子)116~117頁
五十四 おはなまいり 高知県(報告 前田年雄)118~120頁(119頁挿絵→章扉カット)
五十五 母の面影 インド(東京都 南博/報告 松谷みよ子)121頁
五十六 祖母の姿 ビルマ(報告 小山田拙生)122~124頁
五十七 落ちた母の写真 岡山県岡山県 片山照恵)125~126頁
五十八 従兄弟の導き 沖縄県沖縄県 茂木巌/報告 藤かおる)127~128頁
五十九 一銭銅貨に守られる 中国(報告 十時時十)129頁
六十 足が遅くて助かる 中国(報告 五十嵐喜一郎)130~131頁
六十一 背が低くて助かる 中国(報告 十時時十)132~133頁
六十二 兄の呼ぶ声 福岡県(報告 平林美佐男)134頁
六十三 満州の見えない扉 満州(東京都 根岸眞理子)135~138頁
六十四 仏様に守られる 東京都(東京都 菊地正)139~140頁
六十五 東京大空襲竜神さま 東京都(東京都 会社員)141~143頁(142頁挿絵)
六十六 極楽寺へ行け 東京都(報告 菊地正)144頁
六十七 天井の梁 愛知県(報告 鈴木栄子)145頁
六十八 お稲荷さんと芸者 東京都(東京都 高橋功/報告 納所とい子)146頁
4章め「ちょっと笑える話」扉(頁付なし)147頁、章解説148~149頁(剣持弘子)
六十九 砲兵 新潟県新潟県 高橋八十八)150頁
七十 靴に足を合わせろ 愛知県(報告 佐藤憲次)151頁
七十一 無筆の手紙 岩手県岩手県 福田八郎)152~154頁(153頁挿絵)
七十二 大砲の音が凍る 高知県高知県 前田年雄)155頁
七十三 おむつで暗号 東京都(東京都 傍嶋昭子)156~157頁
七十四 いちじくは中が赤 京都府(木村亨/報告 松谷みよ子)158~159頁
七十五 尾行もつらい 東京都(報告 坪田理基男)160頁
七十六 レコードの音 東京都(東京都 吉沢和夫)161~162頁
七十七 電報・チンタツ 岡山県岡山県 竹内平吉郎)163頁
七十八 電報・サセニユク 高知県(報告 式地俊穂)164頁
七十九 一回だけ 神奈川県(報告 小林孝裕)165頁
八十 モウモウ違い 中国(報告 式地俊穂)166~167頁
八十一 乾燥芋の塩味 神奈川県(神奈川県 永澤謹吾)168~169頁
八十二 また見せて下さい フィリピン(報告 島田ばく)170~171頁
八十三 狸が米に化けた 大阪府大阪府 太田憲治)172~173頁(173頁挿絵→章扉カット)
八十四 狸がドンゴロスに化けた 高知県(報告 山中正義)174~175頁
八十五 津軽弁 東京都(報告 藤かおる)176~178頁
八十六 妊婦仕立て 東京都(報告 藤かおる)179~181頁
八十七 ホールドアップ 東京都(東京都 木下順二)182頁
八十八 サンマータイム 島根県島根県 岩田ハナ)183~184頁
5章め「戦争中の怪談」扉(頁付なし)185頁、章解説186~187頁(剣持弘子)
八十九 魂の屋移り 山形県山形県 平田幸一/報告 水野道子)188頁
九十 少年飛行兵の人魂 東京都(報告 藤かおる)190~191頁
九十一 火だるまの老婆 愛媛県愛媛県 名本栄一)192~195頁
九十二 焚火にあたる海軍兵 沖縄県沖縄県 吉門千代/報告 伊芸弘子)196~197頁
九十三 は~ん~ご~お~う 栃木県(神奈川県 斎藤由美)198~199頁
九十四 ウフフ 栃木県(栃木県 東川多寿男/報告 多田ちとせ)200~203頁(201頁挿絵→章扉カット)
九十五 見たァなァ! 中国(報告 楢島利雄)204~206頁
九十六 アッツ島守備隊のラッパ 北海道(報告 杉村正一郎)207~208頁
九十七 軍靴の音 フィリピン(益田勝実/報告 吉沢和夫)209~210頁
九十八 戦友の顔 フィリピン(水室芳助/報告 西尾さの*11)211~212頁
九十九 生体解剖跡地の写真 東京都(東京都 土屋真奈美/報告 松谷みよ子)213頁
百 切った敵兵が生き返る? 中国(報告 松尾静明)214頁
百一 兵隊の行進 沖縄県(報告 比嘉豊)215~216頁
百二 車椅子を押す看護婦 埼玉県(永田靖子)217~219頁
百三 自分の席につく幽霊 愛知県(報告 木立英世)220頁
百四 防空頭巾の亡霊 三重県 221~223頁
百五 倉庫の幽霊 千葉県(千葉県 前田治郎助)224~226
百六 天井のれんげの花 千葉県(千葉県 川名邦五郎/報告 藤薫・石崎敬子)227頁
 長短112話が収録されていることになる。(以下続稿)

*1:ルビ「いのち・いただ」。

*2:ルビ「じよう かん・し  かえ」。

*3:ルビ「めし」。

*4:ルビ「た ね」。

*5:ルビなし。

*6:ルビなし。

*7:ルビ「なきあね」。

*8:ガダルカナルの退却の話。フィリピンとするのは遠過ぎる。せいぜい「ラバウル」とするべきではないか。

*9:ルビ「し  たい・あ・か」。目次

*10:ルビ「ウ ナ イ ガミ・ゆめ・し」。

*11:「さの」は変体仮名「左乃」が字母