瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(167)

・青木純二原作映画『地獄の唄』(2)
 念のため、「日活」HPでも確認して見た。
「地獄の唄 前篇

地獄の唄 前篇
(じごくのうた1)
 
都新聞懸賞連載小説を映画化したもので、新入社の根岸東一郎、辻峯子を主役とし、「大地は微笑む」の合同監督の後に若山治が監督した作品。巻数は全篇合計(現代劇)
監督  若山治 三枝源次郎
キャスト  曲馬団座主・大内権三=川田弘道 同花形・澄子=辻峯子 曲芸師・瀬戸精一=根岸東一郎 文学青年・林菊二=若葉馨 林の兄・牧場主芳太郎=御子柴杜雄 アイヌ娘ルビアン=河原澄子 ルビアンの父=柴山一郎 芸妓・美代治=徳川良子 曲馬団の女=衣川光子 土工頭・金二=清水隆治 同・源吉=三州仁志
脚本  若山治
その他スタッフ  原作/青木純一 撮影/内田静一
 
<ご注意>戦前の製作作品(1942年以前)は、資料の不足などの事情により、当HPのデータの内容が必ずしも正確なものとは限りません。

製作国:京都第二部
製作年:1925 公開年月日:1925/6/14
上映時間ほか:モノクロ/スタンダード・サイズ/12巻

「地獄の唄 後篇

地獄の唄 後篇
(じごくのうた2)
 
監督  若山治
キャスト  根岸東一郎 辻峰子 川田弘道 若葉馨
脚本  若山治
その他スタッフ  原作/青木純一 撮影/内田静一
 
<ご注意>戦前の製作作品(1942年以前)は、資料の不足などの事情により、当HPのデータの内容が必ずしも正確なものとは限りません。

製作国:京都第二部
製作年:1925 公開年月日:1925/6/19
上映時間ほか:モノクロ/スタンダード・サイズ


 こちらでは「青木純一」なのである。他にも、アイヌ娘の名前など、細かいところが違っている。――アイヌ娘と云う辺りが、らしいのだけれども。
 そんな訳で、8月22日のメモ「青木純二の映画?」は、寝る直前だったこともあり、上記2サイトのアドレスと次の走り書き風のコメントだけで終わっている。

前者は「青木純一」、後者は「青木純二」である。
都新聞が見たい。


 私が気付いたのは「日本映画データベース」が先なのだが、メモでは原作についての情報を示している「日活」HPを先にしていたので「前者」なのである。
 それはともかく、「青木純一」と云う作家はいないようだ。「青木純二」が精力的な著述活動を展開していたことは、私が当ブログで明らかにするまで殆ど埋もれていたので、作家としての青木純二が殆どヒットしないのは仕方がない。昨日問題(?)にした、青木純二を指弾する人々も、せいぜい与太伝説本をでっち上げた新聞記者程度に考えている。しかし現実の青木純二はもう少し幅広い活動をした人物なのである。
 尤も、そう考えると青木純一だって青木純二と同様に、埋もれてしまった作家なのかも知れない。「都新聞」に当たることが出来れば確定出来るのだけれども。

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 そこで、退院後、改めて検索して見るに、『都新聞』復刻版 大正期のパンフレット(2017.4)がヒットした。その4頁めに「主な連載小説一覧」表が載っており、「作者 題名 連載期間 *( )内は回数」が示されている。その筆頭(!)に、

青木純二  地獄の唄  大正14年3月21日~6月29日(100)

と(50音順なので)出ているのである。映画が製作されたのは連載中である。――実に、青木純二は映画の原作者でもあったのである(!)。(9月26日。以下続稿)