瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

成瀬昌示 編『風の盆おわら案内記』(9)

・新版と定本の比較⑤
 昨日の続きで、②新版と③定本の最後の頁、【風の盆案内】と奥付の異同を見て置こう。
 ②は2段めの最後、1行分空けて、3段め1~3行めに7項め「●八尾名物土産」があって5点列挙される。③では8項め(3段め4~7行め)で7点、4点めと5点め「時/代火鉢・象嵌細工・」が追加され、また最後の「など。」の前(6行め末)に半角の読点が打たれている。
 ②8項め、4~8行め「●八尾の食べ物」は10点挙げてあったが③9項め(8~12行め)は9点、②の9点めの「きなこ餅・」が削られ、最後に「、など。」が追加されている。
 ②9項め、9~26行め「●参考文献」は③では10項め(13~25行め)で、最初の3行(②10~12行め③14~16行め)に、

 本書をつくるにあたって参照させ/てい|ただいた文献、および関連する/ものの主な|ものをあげておきます。*1

として、②は7点、③は6点を挙げる。②は1点ごとに改行して『書名』監修者もしくは編者 刊年 出版者を列挙するが、③は『書名』(監修者もしくは編者、刊年、出版者)として、改行なしに6点を詰めている。削られたのは①初版刊行後に刊行された②の最後の「『おわら風の盆写真集』平成六年 / 北日本新聞社」である。

 他の6点は同じ、異同は最初の2点『八尾町史』『続八尾町史』では出版者が「八尾町役場」から「八尾町」になっていること、『八尾史談』『越中おわら節』『林秋路版画集 越中おわら風の盆』は同じ、5点めは1月16日付(5)に新装版(1998年9月・173頁)の書影を貼付したが、その前に初版(1979年9月・199頁)と普及版(1981年3月・172頁)があるようだ。 これは普及版のカバーらしいが初版もこれと同じらしい。
 他に未来社の〈新社屋落成/創業30周年〉記念版(1982年4月)があるようだ。これは或いは普及版のカバーだけ取り替えたものかも知れない。
 6点めの『越中おわら社会学』には③は「北日本新聞社編集局編」との編者名が追加されている。
 次に縦線があって1月15日付(4)に引いた②謝辞③断り書きがある。
 横線で仕切られた下の4段めは編者と写真家の紹介と奥付で、まづ②1~8行め③1~9行め「■成瀬昌示」、4行めの途中までは一致。②は、

‥‥、八尾町文化財調/査保護委員長を最後に、公職を引退。共/同執筆に『八尾町史』『角川地名辞典』/『日本文化史体系』『越中八尾細杷』など/がある。

とあるが③は、

‥‥、八尾町文化財保/護委員長を最後に公職を引退。著書に、/『越中八尾細杷』(一九九三年、言叢社、/非売品)、共同執筆に『八尾町史』『角川/地名辞典』『日本文化誌体系』などがある。/二〇〇四年五月歿。*2

となっている。次に②9~12行め③10~13行め「■里見文明」は組み方が少し異なるが同文。
 その左に枠(②4.9×7.4cm③5.0×6.6cm)があって奥付、枠は③が太い。
 まづゴシック体で標題②「新版 風の盆おわら案内記」③「定本 風の盆おわら案内記」とあって発行日、次いで②にのみ下寄せで「定価二〇〇〇円/(本体一九四二)」、そして「編 者」と「写 真」、③は続いて「発行所」だが②は「印 刷」と「製 本」が挟まる。版元名に②は「〒一〇一東京都千代田区西神田二-四-一/東方学会本館」と添える(郵便番号の漢数字は半角)が、③は「東京都千代田区西神田二-四-一/東方学会本館    〒 101-0065」とある(算用数字は横転)。
 ②の残り3行は上寄せで全て横転していて、まづ☎番号とFAX番号で1行、次いで「Printed in Japan, 1995©」、最後にカバー裏表紙下部と同じISBNコード等で1行。③は下寄せで1行めTEL.番号とFAX.番号で番号は②に同じ、2行めは縦組みで小さく「印刷・製本 陽光社印刷株式会社」これは②の「印 刷」を担当していたところで②は「製 本 大口製本株式会社」だった。3行めは「©2004 Printed in Japan」4行めはカバー裏表紙と同じISBNコードとCコード。定価に関連する記載は枠内にはない。(以下続稿)

*1:③には読点がない。

*2:2月16日追記】この最後の1行を落としていたのを補った。