瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

みずうみ書房『昔話・伝説小事典』(7)

・執筆者と執筆項目数

執筆者 ③での「削除項目」等、備考
赤井武治 15 15  
石井正己  
伊藤清  
薄井有三 16 16  
大島広志 20 16 別記。③では大島廣志
小川恵美子 26  
梶晴美 20 19 「醒睡笑」
上地ちづ子 執筆項目は全て*子供の文化関連。
粂智子  
幸野典子  
近藤雅尚 20 17 「聴耳草紙」「佐々木喜善」「全国昔話記録」
財前哲也 19 16 「歌学書と伝説」「伝説と史実」「名所図会」
佐々木勝  
佐藤凉子 12 執筆項目は全て*子供の文化関連。
佐野正樹  
高木史人 46 別記。
高山英子 15 「五大御伽噺*」のみ
田畑千秋 24 13 下記。
常光徹 29 24 「世間話と笑話」「日本昔話名彙」「虫」「酉陽雑爼」等。
戸塚ひろみ 30 「犬」「遠野物語」「白米城」「柳田國男」「六部殺し」等。
土橋悦子 35 執筆項目は全て*子供の文化関連(児童書)。
野村純一 解説「日本の昔話と伝説」のみ、項目執筆なし。
花部英雄 33 26 「赤本と昔話」「笑府」「捜神記」「日本伝説名彙」等。
藤田尚樹 28 22 「歌謡と伝説」「三国遺事」「神道集」「伝説の研究法」等。
間瀬俊治  
矢口裕康 23 14 「アールネ」「小泉八雲*」「子供と文学*」「昔話研究」等。
山本則之  
米屋陽一 19 18 「民話教育*」
和久津安史  
渡辺公一 22 15 「伊曾保物語」「御伽草子」「今昔物語集」「咄本」等。

 田畑千秋の名前は3月6日付(2)に注意したようにの「[執筆者一覧]」24名に見えないのだが、の24項目のうちには13項目が引き継がれている。すなわち、2頁「〔執 筆 者〕」30名のうちに参加していないのは6名ではなく5名で、まづ「*」の附された「子供の文化関連項目」を主に執筆していた小川恵美子(26項目)佐藤凉子(13項目)土橋悦子(35項目)の名が見えないことに気付く。子供の文化関連項目はに97項あったがに引き継がれたのは5項目、上地ちづ子の「民話劇*」、高山英子の「五大御伽噺*」、そして米屋陽一の「民話*」「民話運動*」「昔話と年齢*」で、上地氏(7項目)と高山氏(15項目)はではこの1項のみになっている。上地・小川・佐藤・高山・土橋の5氏の執筆した96項目のうち94項目がには引き継がれなかったのである。
 佐藤氏の編者としての役割は児童文学関係の取り纏めであったろうと思われる。それに関連する項目がからはほぼなくなり、佐藤氏が執筆した項目も残っていないのに、編者として名前を止めているのはどうもおかしな感じである。
 とにかく498項目が272項になったについては、この「子供の文化関連項目」の殆どを削除したことが大きい。
 これに次ぐ影響があったと思われるのは、に参加していない5名のうち残る2名、うち1名は実はで最も多くの項目を執筆していたのだが、何故かからは姿を消している。次回、この最多項目執筆者が復刊に参加しなかったことの意味と、これに起因するの欠陥事典振りについて、苦言を呈することとしたい。(以下続稿)