瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

道了堂(41)

・馬場喜信『流域紀行八王子』(4)
 本書第一部「流域紀行八王子」は『峠と路』第一部「八王子の峠と坂道」と同じく「東京新聞ショッパー」八王子・日野版への連載で、分量も限られているから、道了堂について詳しく描写するようなことはない。18~19頁「⑨ 鑓水の二つの谷」に、昭和53年(1978)10月20日号・11月17日号・12月11日号の3回(⑥⑦⑧)にわたって取り上げた「大栗川」とは別に、特に大栗川源流部の鑓水について改めて昭和56年(1981)1月23日号に取り上げた中に、18頁11行め~19頁3行め、

 これらの谷のうち、北方の丘陵上に廃屋となって残る道了堂から南に下り、岸耕地をへて大栗/川を渡り、さらに南へ伊丹木谷戸を抜けて多摩丘陵を越え、町田市小山にいたる南北二つの谷が、/【18】絹の道のルートとして名高い。この道伝いに歩けば、かつての絹商人の屋敷跡をとどめる石垣、/さらに時をへた石碑や道しるべの石塔、ハマ街道をよぶ地名、そして多摩の養蚕農家の典型とさ/れ、都郷土資料にも指定された小泉家屋敷などが、訪れる人を迎えてくれる。

と言及されている。この短い記述が後に『浜街道 「絹の道」のはなし』と云う1冊に発展するのである。
 『浜街道』は別に取り上げることとするが、ここでは馬場氏の、道了堂に触れていない(らしい)著述について、簡単に触れて置く。
・馬場喜信『八王子案内 24章』1983年3月30日第1刷発行・1983年8月10日第2刷発行・定価 900円・かたくら書店・291頁
 書名は表紙・背表紙に拠る。扉には「八王子案内24章」、奥付には「八王子案内24章」とある。新書判だが「かたくら書店新書」とはなっていない。後に「かたくら書店新書9」として増刷されたはずである。なお目次等10頁分前付。
・かたくら書店新書26『八王子を読む■地誌と地図の世界1988年2月1日発行・定価 950円・175頁
 書名は背表紙に拠る。表紙では副題が改行して「□地誌と地図の世界」となっている。奥付には副題がない。扉は元からなかったらしい。前付が6頁分ある。(以下続稿)