・若山家の関東大震災(4)
1日に始めたときには、読み易そうなものを選んで紹介して行くつもりだったが、読めようが読めまいが上げてしまわないと先に進めないので、箱の端から順番に取り上げて、翻刻は追って時間を見て正確なものを追加もしくは別記事として上げることにした。
・若山善太郎宛「12.10.2」到着消印若山一彦書簡
葉書大の小さな封書の表、「朝鮮羅南/ 本町 五十九号官舍/若山善太郎様」切手が剥離した跡に「南羅/12.10.2/后2-5」と読める消印、これは引き受けた局ではなく配達局のものである。
裏は天地が逆になっており、「東京府下下戸塚五〇八/ 中𡈽井方/ 封 若山一彦」とあり、その上に表と同じ消印がある。
中には「玉塚商店用箋」3枚、うち2枚が組になって、1枚めの1頁め上半分が外側に来るように四つ折にされており、表裏合計4頁、日付は「25/9」で「母上様」に宛てている。従って「若山津子宛九月二十五日若山一彦書簡」とすべきかとも思ったのだが、封書の宛名が父親宛であること、妹たちに宛てた1枚が同封されていることから、上記のようにして置いた。なお最後に「黒沢さんの書付 同封します」とあるが、この封筒には入っていなかった。
前回紹介した「若山善太郎宛「12.9.12」消印若山一彦葉書」の内容をより詳しくしたもので、興味深い記述に富むが翻刻と考証は別に行うこととしよう。
もう1枚は別に、文面を内側にして四つ折にしてあった。
裏面には記載なし。(以下続稿)