私が知る時期の祖母は近所の、決まった場所を回るばかりだったと思う。段差を越えられなくなっていたから、例えば年末に家人と家人の実家(祖母の長男の家)までお供した際に、新幹線から在来線に乗換えるときに間違ってエレベーターやエスカレーターのない乗換え口に出てしまい、駅員を呼べば運んでもらえそうだったが、事務室や余所の改札から呼び集めてもらうのも申し訳ないと思って私が祖母を背負って上り下りするなんてこともあったのである。
背が縮んで140cmないくらいで少食だったはずなのだが、ずっしりと重かった。
足が腫れてしまって病院に連れて行ったこともあった。このときもタクシーから下ろすときにマンションの前に車を駐める場所がないので、少し離れた場所に駐めて私が背負って段差を越えて歩道に乗って、それから部屋まで戻ったのだが、このときは体調不良のせいか重心を上半身に掛けられなくなっていて、後ろに持って行かれそうになった。おんぶにもコツがあると思ったことだった。
だから、一人で電車に乗って出掛けるようなことは絶えてなかった。上記乗換え口にもその後、エレベーターが設置されたと思うのだが、バリアフリー化のための構内改造が色々と多く、耳も遠くなっていたから、慣れない駅での乗り換えなどとてもさせられない。夏には北海道の次女、年末から年初しばらくは長男のところにしばらく滞在していたが、空港まで送って行ったり、そのまま目的地まで同行したりしていたのである。
・「JTB携帯時刻表」通巻603号 第51巻第12号(2000年12月1日発行・定価四七六円・JTB・928頁・新書判)
これは居間のソファの脇にあった。
・「小型全国時刻表」通巻675号 第57巻7号(平成17年7月1日発行・定価四七六円・交通新聞社・880頁・新書判)
こちらは寝間の鏡台の脇の本立てにあった。42~43頁「東海道・山陽新幹線」のところに「発見/角川文庫」の栞が挟んである。夏に長男のところに行くこともあったと思う。祖母は動物が好きではないのでペットはおらず、花は好きだったけれども切り花を買ってくるくらいで鉢植えは持っていなかったから、動植物の世話を気にすることなく長期、子供たちのところに滞在することが出来た。
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以上は8月25日にメモを取って、2冊とも汚れていたので他の相撲雑誌等と古紙回収に出してしまった。
もちろんこの他にも観光地で買ったらしき本やパンフレット、絵葉書の類が少なからずある。書籍についてはここに追加して行くこととしよう。(以下続稿)