瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

道了堂(121)

 僅かな記述ではあるが道了堂の解体理由を正確に記述している本を紹介して置こう。
①岡島慎二・鈴木ユータ 編『日本の特別地域 特別編集㉜ これでいいのか 東京都 八王子市 & 多摩ニュータウン2012年3月30日 第1版 第1刷発行・定価1300円・マイクロマガジン社・139頁・B5判並製本

②岡島慎二・鈴木ユータ 編『地域批評シリーズ⑲ これでいいのか 東京都八王子市』2017年10月12日 第1版 第1刷発行・定価920円・マイクロマガジン社・319頁・文庫判並製本 標題は奥付に拠る。①にも表紙裏に、地域批評シリーズ編集部「地域批評シリーズ編集方針」があるから、①②ともに「地域批評シリーズ」として纏めるべきかも知れない。
 ①と②の関係だが、②2~5頁「まえがき」の冒頭、2頁2~10行め、

 本書は2012年に刊行された日本の特別地域『これでいいのか東京都八王/子市&多摩ニュータウン』を再編集したものである。
 その2012年度版では「多摩ニュータウン」を扱うにあたり、八王子市以/外に同エリアを構成する町田市、多摩市、稲城市も一部取り上げたが、今回は/文庫化にあたって全編を八王子市域に特化。『これでいいのか東京都八王子市』/として、当時の原稿を加筆修正し、さらに新たなテーマを設けつつ、現在の八/王子について問題提起をしてみた。
 というわけで八王子の現在を論じていくにあたり、改めて現地に赴いてみた/わけだが、久しぶりに訪れた八王子はあまり変わり映えしていなかった。‥‥

と説明する。続く6~7頁(頁付なし)見開きの「八王子市MAP」は八王子市の全図で東西は目一杯、南北は若干余裕がある。従って八王子市域外の「多摩ニュータウン」は町田市の多摩境駅の辺りと多摩市の多摩センター駅辺りしか載っていない。尤もこれは①2~3頁(頁付なし)のカラーの「八王子市MAP」を縮小して白黒印刷で収録したもので、そもそも①にしてからがメインは八王子市なのであった。
 同様の記述は②306~309頁、岡島慎二「あとがき」にもあって、冒頭の段落(306頁2~8行め)に、

 2012年に刊行された日本の特別地域『これでいいのか東京都八王子&多/摩ニュータウン』を『これでいいのか東京都八王子』として文庫化するにあた/り、最新情報の加筆と古い情報の訂正、さらに新たな書き下ろし原稿の執筆を/こなしていく上で、どうしても再度、現地での取材が必要になった。筆者は以前、/多摩地域に暮らしていたことはあるが、現在は都内でも八王子とは真逆の23区/東部に暮らしている。というわけで、なかなか八王子には足が向かなかったが、/久しぶりに訪れた八王子は、いい意味で変わりがなく、ちょっとホッとした。

とある。
 以前の私ならここで①と②の違いを細かく確認するところなのだけれども、多摩ニュータウンに関する記述を抜いた箇所など細かい異同を挙げて行くのはかなりの手間で、今はその余裕がない。よって編者の説明する違いを紹介するに止めて置く。
 もちろん、道了堂に関する記述は改訂を要するようなものではないので、①②で変わりない。次回、その記述のある箇所について、確認することとしよう。(以下続稿)