瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

Henry Schliemann “La Chine et le Japon au temps présent”(08)

 前回(4月27日付(07))、判型を記すのを忘れていた。菊判で紺色の布装、丸背の上製本。裏表紙の中央、函の同じ位置にあるのと同じ模様に窪ませてある。
 奥付には左上に訳者略歴があり、下部に「シュリーマン日本中国旅行記/パンペリー日本踏査紀行 新異国叢書 第II輯 6|昭和57年12月25日 初版発行© 定価5,200円」云々とある。

  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 講談社学術文庫版の第31刷を見たので、補足しておく。
 これまでに私が見た諸刷は以下の通り。
・1998年4月10日 第1刷発行(定価:本体720円)
・1998年5月22日 第3刷発行(定価:本体720円)
・1998年6月4日 第4刷発行(定価:本体720円)*1
・2000年11月13日 第9刷発行(定価:本体720円)
・2008年9月12日 第31刷発行(定価:本体800円)
・2008年10月20日 第32刷発行(定価:本体800円)
 当初、この手の本としては爆発的に売れたらしいが、第9刷の頃には落ち着いていたらしい。第9刷から第31刷までの間隔は7年10ヶ月(94ヶ月)で、年に4〜5刷の計算である。
 ところが、第31刷と第32刷の間隔は1ヵ月余(5週間余)である。急に売れ行きの良くなる理由があったのか、それとも訂正など何らかの改変を加えたためなのかは、分からない。
 第31刷と第32刷のカバーを比較して見るに、表紙は第1刷とだって見分けが付かないが、裏表紙の文字をよく見るに、微妙にだが、第32刷の方が太く見える(裏表紙折返しは同じ)。おや、と思って表紙折返しを見るに、ここが違っていた。「講談社学術文庫 既刊より/近代日本の実像」として8点挙がっているが、第1刷ではこうなっていた。

モラエスの日本随想記 徳島の盆踊り……モラエス/岡村多希子訳
幕末日本探訪記 江戸と北京……フォーチュン/三宅馨訳
明治維新と日本人………………………………芳賀 徹
明治大正史 世相篇………………………………柳田國男
昭和金融恐慌史………………………高橋亀吉・森垣 淑
昭和恐慌と経済政策……………………………中村隆英
明治・大正・昭和政界秘史……………………若槻禮次郎
昭和期日本の構造………………………………筒井清忠


 返却期限が来て返してしまったので今手許にないが、第3刷・第9刷も同じ(はず)である。第31刷はこうなっている。

満州国」見聞記………………H・シュネー/金森誠也
幕末日本探訪記 江戸と北京……フォーチュン/三宅馨訳
明治維新…………………………………………田中 彰
江戸幕末滞在記…………………E・スエンソン/長島要一訳
昭和金融恐慌史………………………高橋亀吉・森垣 淑
昭和恐慌と経済政策……………………………中村隆英
明治・大正・昭和政界秘史……………………若槻禮次郎
幕末の天皇・明治の天皇………………………佐々木克


 8点中4点が残り4点が差し替えられている。第32刷では、最後の1点が「思想からみた明治維新…………………………市井三郎」に差し替えられている。
 その下に横書きの枠内に「講談社BOOK倶楽部」のHPアドレスが載るが、第1刷と第32刷は「http://www.bookclub.kodansha.co. jp/」となっているが、第31刷では「http://shop.kodansha.jp/bc/」である*2。他の部分は同じに見える。ちなみに最下部に横書きで「カバーデザイン 蟹江征治」とあるのを書き漏らしていたので補って置く。これは諸刷共通である。
 それから、第1刷のカバー裏表紙の定価表示(4月2日付(03))であるが、その後別の図書館で第1刷を借りて見るに、やはり第3刷と同じであった。

*1:2018年10月6日追加。

*2:クリックしてみるに前者は「Not Found」というページが表示され、後者は講談社BOOK倶楽部が表示される。