瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

塩嘗地蔵(034)

・仏像めぐりの旅毎日新聞社)18.9×13.0cm、並製本
 ①鎌倉②奈良(奈良公園・西ノ京)③奈良(斑鳩・飛鳥・室生)④京都(洛中・東山)⑤京都(洛北・洛西・洛南)信越・北陸、の全6冊。
 毎日新聞社 編『鎌倉(仏像めぐりの旅――➊)』(1992年9月15日発行・定価1262円・194頁)
 「鎌倉」と題しているけれども、神奈川県全域をカバーしている。山崎譲「あとがき」(194頁。2段組)には「対象が奈良や京都だったら、「重文」クラスまでをフォローすれば、それぞれの地域で1冊と言わず2冊、いや、それ以上の本をつくることも可能だ」が、鎌倉ではそういう訳に行かないので、「県指定重要文化財」略して「「県文」クラスまでをターゲットにし、鎌倉以外の諸寺の比重をかなり高める(約全体の3分の1)ことにした」とある。すなわち9〜80頁「鎌倉―北西部 大船・北鎌倉・扇ガ谷・長谷」と81〜128頁「鎌倉―東南部 二階堂・大町・材木座」そして129〜191頁「神奈川の諸寺 相模・湘南・大山」の3つの章に分けられている。うち9〜16・81〜88・129〜132頁がカラー図版。本文は3段組で図版のみの見開きもある。
 光触寺(118〜120頁)は、もちろん「【阿弥陀如来及び両脇侍立像】――重文」の紹介がメインで、119頁全部がその写真だが、本文は仏像よりもそれ以外の説明の方が多い。118頁中段に「光触寺山門」120頁上段左「本堂」下段右「塩嘗地蔵」下段中「一遍上人像」の写真も、ルートは設定されていないが「旅」を意識した作りと言えよう。118頁下段12行めから最後(21行め)の本文を引いて置く。

*1塩の道だった金沢街道*2
 本堂脇にある塩嘗地蔵*3はかつて金/沢街道が塩の道だったという、歴史/の証人である。塩嘗地蔵はもともと/金沢街道にあったもの。塩売りの商/人が鎌倉に出たときに塩を供えたと/ころ、帰りにはいつも塩がなくなっ/ているところから、いつしか塩嘗地/蔵という名で呼ばれるようになった/という。

*1:中の丸は黒丸●。

*2:ルビ「かなざわ」。

*3:ルビ「しおなめ」。