文庫判ということで済ませて、大きさを記述していなかった。
角川文庫とランダムハウス講談社文庫が14.8×10.5cm、旺文社文庫と新潮文庫が15.0×10.5cm。
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- 作者: 中島敦
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2007/06/02
- メディア: 文庫
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現物にはどこにも文庫名が入っていないのだがAmazon詳細ページにあるように「ランダムハウス講談社文庫」で良いらしい。それからAmazon詳細ページでは出版社が「武田ランダムハウスジャパン」になっているが、これは平成22年(2010)4月1日に社名変更したためで、それまではランダムハウス講談社だった。平成15年(2003)5月27日設立。以上Wikipediaより。してみると、恐らくこのまま絶版になってしまいそうで*1、ここに取り上げても良いように思ったのである。
カバー表紙折返し下部に横組みで「カバーイラスト 北見 隆/カバーデザイン 坂川事務所」とある。
扉(1頁、頁付なし)には横組みで左上に書名と著者名、下部に版元名。
中扉(3頁、頁付なし)には縦組みで書名のみ。中扉裏(4頁、頁付なし)の下部に1行で「カバーデザイン 坂川事務所/挿絵 北見隆」とある。しかし挿絵はないので、カバー装画のことらしい。
「目次」(5頁、頁付なし)には8作品が並ぶのみ。扉と目次の裏は白紙。7頁から本文で、1頁14行、1行30字。上から11.5cm下から3.3cmのところに横線(長さ8.0cm)があり、その下が脚注になっている(1頁17行、1行6字)。
7〜94頁「李陵」95〜110頁「山月記」111〜178頁「弟子」179〜230頁「悟浄出世」231〜263頁「悟浄歎異」265〜285頁「盈虚」287〜299頁「牛人」301〜316頁「名人伝」。解説等はない。次の頁は白紙で、その裏に「■ 本書は『中島敦全集』(筑摩書房刊)を底本とし、適宜ルビ/を付し、注釈を小社で加えました。」それからもう1項「差別的表現」についての断り書き(6行)がある。その次の頁も白紙で、裏が奥付。
注釈は、辞書を引く手間が省けるという程度のものだが、その手間も惜しむ人もある訳だからこれはこれで良いと思う。ただ234頁「狐狸」ルビ「こり」に「*2 キツネとタヌキ」という注は、要るのかという気がするし、265頁、春秋時代の衛(国)の「太子」に「*3 皇子」という注があるのは間違いである。皇帝や天皇の子だから「皇子」なので、王の子は「王子」で、それ以下の公侯伯子男の子は区別せず『春秋』を見ても「公子」と呼んでいる。
「太子」は君主の後嗣である。秋篠宮は「皇子」だが「太子」ではない。皇帝や天皇の太子が「皇太子」で、王の太子は「王太子」である。マスコミは北欧の王家の太子を「皇太子」と呼んでいるが、誤りである。この注釈は、二重に間違っている。