瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

新潮文庫『小泉八雲集』(7)

 2月23日付(6)を投稿した後に、また改版が行われた。
平成二十四年三月三十日五十六刷改版(492頁)定価670円
・平成二十四年十二月二十日五十七刷 定価670円*1
 については、11月23日に二十五刷を追加して置いたが、今後も2月16日付(1)の一覧に追加する。の増刷についてはここに追加して行くこととする。実は8月下旬に見ていたのだが、以前の版との比較が出来なくて上げるのが遅くなった。
 さて、③五十六刷改版について①二十五刷・②四十六刷を比較しつつ記述して置く。カバー表紙は同じ、カバー背表紙は最下部の定価表示が①二十五刷「440」②四十六刷「\590」そして③五十六刷「」と違っている(はずだが分類票のためにどちらも確認出来ず)。カバー裏表紙のレイアウトは②③は同じで、①二十五刷は①二十一刷と同じ(らしい)。右上の紹介文は①二十五刷と②四十六刷が同版、③は組み直されているが同文。ISBNコードは③は13桁だが、これは2月16日付(1)に注意して置いたように②五十二刷で既に10桁から13桁に変わっていた。他に定価に関する箇所が違うのみ。
 カバー裏表紙折返し、③は下部に「カバー印刷 錦明印刷  デザイン 新潮社装幀室」とあるのみ、それから右上に水色の角切三角形があって白抜きで葡萄マークと「新潮文庫」があるのは②③共通だが、ブックコートフィルムを掛けるために切除されていることが多く、完全なものを殆ど見たことがなく図書館蔵書を資料とした調査では確認が困難なのでこれまで触れてこなかった。①二十五刷には匡郭内上部に横組みで「新潮社の辞典 」として、右から「〈増補/改訂〉新潮日本文学辞典/新潮世界美術辞典/新潮現代国語辞典/〈新装/改訂〉新潮国語辞典〈現代語/古 語〉」の広告で、左下隅に小さく「カバー印刷 錦明印刷」*2
 カバー表紙折返し、①二十五刷は右下に「カバー 川田 幹」とあるのみで他は余白。②四十六刷と③五十六刷は小泉八雲に関する部分は一致、その下の「|訳者 上田和夫 Ueda Kazuo」の紹介、3行しかなかったのが7行に増えている。「出版社勤務」が「元研究者出版編集担当」に、「明星大学教授」が「元明星大学教授」に、訳書として詩集2つを挙げて「など多数」で済ませていたのが『小泉八雲集』ともう1点加えて4点にし、さらに編著2点を足して6点の書名を挙げている。
 本体については②と比較しつつ記述して置く。扉(1頁、頁付なし)、3〜8頁(頁付なし)「目次」も組み直されており、「目次」の行数は1〜2行少なくなっている。9頁(頁付なし)は中扉で標題、11頁(頁付なし)は「『影』」の扉で、その裏、12頁から本文が始まるのは①②と一致しているが、①1頁18行・1行43字、②1頁18行・1行41字だったのが③は1頁16行・1行38字で本文の最後は460頁である。
 次に461〜471頁「注解」がある。項目数は②「注」のままである。2月23日付(6)でも突っ込んだ②「一三〇 十二セント 〔訳注〕現在の時価に換算すれば千円あまりにもなろう。」が③でも「一五二 *十二セント ……」と体裁を変えただけでそのままになっているところからして、特に手を加えていないようだ。1頁18行・1行43字。見出し語くらいしかきちんと見ていないので、気が付いたのは②「一八〇 捜神記 〔訳注〕……」が③「二一〇 *『捜神記』〔訳注〕……」となっているくらいである。
 上田和夫「解説」は末尾に(昭和四十九年十月)とある。③472〜486頁、この辺りには2月にメモを取ったときには忘れていた。②402〜414頁、①390〜401頁。
 上田和夫編「年譜」2段組、①402〜407頁、1段21行、1行23字。②415〜421頁、1段20行・1行22字。③487〜492頁、2段組・1段21行・1行24字。③の方が文字を詰め込んでいるが、これは②421頁が上段5行めで終わっている無駄の節約。
 ③五十六刷は白紙が1頁あって見開き2頁の「新潮文庫最新刊」があり、奥付。
 ②四十六刷は目録が7頁、「新潮文庫最新刊」が3頁で奥付。奥付は発行日とISBNコードの桁と「製本・憲専堂製本株式会社」が「製本・株式会社植木製本所」になっているくらいの違い。
 ①二十五刷は目録が5頁、「新潮文庫最新刊」が3頁で奥付。②四十六刷との異同は発行日、発行者、郵便番号3桁→7桁、「電話」が〈業務部/編集部〉→〈編集部/読者係〉で番号は市外局番の次に「三」が入っているが同じ番号で編集部、業務部=読者係。振替番号→HPアドレス、「乱丁・落丁本」の宛先「小社通信係宛」→「小社読書係宛」、「印刷・株式会社金羊社」→「印刷・株式会社光邦」。

*1:2017年11月28日追加。

*2:①二十四刷は裏表紙折返し(2013年3月26日付「「新潮社の辞典!」の広告(2)」)を除いて①二十五刷と同じらしい。