瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

芥川龍之介『羅生門』の文庫本(1)

・角川文庫14718『羅生門・鼻・芋粥』(1)

羅生門・鼻・芋粥 (角川文庫)

羅生門・鼻・芋粥 (角川文庫)

【改版七版】平成元年四月十日初版発行・平成十九年六月二十五日改版初版発行・平成二十三年七月十五日改版七版発行・定価362円・251頁
 比較のため【改版再版】も借りて置いた。
 この【改版七版】は角川文庫が昨年夏に6点の手拭い柄のカバーを始めたときのもので、今年の15点の中にも当然入っている。
 カバーは赤みがかった茶色地に柄は淡褐色の瓢箪。上部にカバー裏表紙折返しから裏表紙・背表紙・背表紙の右上まで、長方形の白紙を載せたようになっていて、表紙の右上、白の長方形の左端に当たる部分(8.0×3.1cm)、右上に著者名、右下に小さく「角川文庫」、その左に大きく標題が明朝体で入る。
 表紙折返し、上部の8.0×5.9cmの白の四角に【改版再版】にゴシック体横組み21行(1行17字)で入っていた紹介文を簡略にした、明朝体横組み10行(1行18字)の紹介文がある。上部の顔写真は【改版再版】では四角い写真だったが、楕円形にして少し拡大している。【改版再版】ではその下に「芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)|」とあったが、写真の左下に「芥川龍之介Ryunosuke Akutagawa 」とあって、以下、異同を挙げてみると、1行め「明治25年(1892)3月1日、東京生まれ。/」→1行め「明治25(1892)年東京生まれ。」、2〜5行め「幼くして母方の伯父・芥川家の養子と/なり、下町の本所に過ごす。府立三中、/一高を経て東京帝大英文科を卒業。東/大在学中に」→1〜2行め「東大在学中/に」、5〜7行め「第/三・四次「新思潮」を発刊。大正5年/(1916)に」→2〜3行め「第三次「新思/潮」を発刊。大正5(1916)年に」、8〜16行め「好評/を博し、新進作家としての地位を確立。/作品はそのほとんどが短編だが、王朝/物、切支丹物、現代物、歴史物など多/彩な題材を扱い、洗練された感覚と機/知あふれる分析的解釈の上に小説の技/術的形式的完成を追求、自然主義がな/お主流の大正文壇にあって新しい流派/の先駆となる。後年は、」→5行め「好評を博す。後年は、」、19行め「昭和2年(1927)7月24日、/」→8行め「昭和2(1927)年、」。
 裏表紙折返しの上部、表紙から続く白の長方形の右端に当たる部分(8.0×6.7cm)、明朝体縦組みで「角川文庫芥川龍之介の本」※のところには丸い葉が3つ付いた梢のマーク、1行分空けて「舞踏会・蜜柑/杜子春南京の基督/藪の中・将軍/トロッコ・一塊の土/或阿呆の一生侏儒の言葉羅生門・鼻・芋粥蜘蛛の糸地獄変/河童・戯作三昧」の8点に1行空けて「角川ソフィア文庫ビギナーズ・クラシックス 近代文学芥川龍之介の「羅生門」「河童」ほか6編」、これは【改版再版】に横組みで入っていたものに『河童・戯作三昧』が加わっている。下部、1.2×5.6cmの長方形に白くして「装画 てぬぐい ひしめき瓢箪(株式会社かまわぬ)/   ©KAMAWANU CO.,LTD.All Right Reserved/装丁 大武尚貴+鈴木久美(角川書店装丁室)」とある。
 裏表紙の右上、明朝体縦組み9行(1行24字)の紹介文があるが、これは【改版再版】の同じ辺りにあったゴシック体横組み14行(1行14字)の紹介文と完全に一致している。左上にバーコード2つ、その下に13桁のISBNコード/Cコードに「\362E」/「定価:本体362円(税別)」は【改版再版】と同版に見える。
 背表紙は「あ 2-6 芥川龍之介 羅生門・鼻・芋粥」とやはり明朝体。背表紙の下部、手拭い柄の上に明朝体で小さく「角川文庫」とあるが瓢箪柄の上なので読みやすい。(以下続稿)
2016年7月6日追記】同じ手拭い柄のカバーの掛かった改版九版を見た。
【改版九版】平成元年四月十日初版発行・平成十九年六月二十五日改版初版発行・平成二十四年四月三十日改版九版発行・定価362円・251頁
 カバーは一致。奥付は2016年5月7日付「壺井栄『二十四の瞳』の文庫本(12)」で見た、角川文庫14733『二十四の瞳』改版六版と同じ「発売元―株式会社角川グループパブリッシング」だが、最後の断り書きは改版十版に同じ。