・角川文庫1686『藪の中・将軍』(1)
記事の題は「藪の中」にしても良かったのだが、一応作者の生前に短篇集の標題に採用されている「將軍」の方にして置いた。
【改版二十二版】昭和四十四年五月三十日改版初版発行・昭和六十年二月二十日改版二十二版発行・定価340円・312頁*1
【改版二十三版】昭和四十四年五月三十日改版初版発行・昭和六十年十二月二十日改版二十三版発行・定価340円・312頁
【改版二十六版】昭和四十四年五月三十日改版初版発行・平成元年十二月三十日改版二十六版発行・定価456円・312頁
- 作者: 芥川龍之介
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1969/05/01
- メディア: 文庫
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Amazon詳細ページのなか見!検索では、カバー表紙の標題が金文字の改版三十六版(平成十七年八月三十日改版三十六版発行・定価460円)を閲覧出来るが、一部を削除して示しているので参考程度に止めて置く。
カバー表紙、改版二十六版と改版三十九版は同じ絵であるが、標題「藪の中・将軍」が改版二十六版は金文字であったのに対し、改版三十九版は橙色である。絵の色合いも改版二十六版に比して改版三十九版は明るい。改版二十三版のカバーは白地に地図のような模様を銀で描いている。文字は紺色横組みで、中央上部に明朝体で大きく標題、その下に著者名。最下部中央にゴシック体で「角川文庫」。
カバー背表紙、改版二十三版は焦茶色地で白抜きで文字、明朝体で最上部に標題、中央やや下に著者名、下部にゴシック体で「角川文庫 緑 三三」この下に斜体の算用数字があるはずだが分類票貼付のため見えない。最下部に「340」。改版二十六版は縹色地、上部に「あ|2-3」秀英初号明朝で標題「藪の中・将軍」中央やや下に一回り小さい秀英初号明朝で著者名、下部にゴシック体で「角川文庫●470」●に白抜き「P」。改版三十九版は淡い桃色地、上部に「あ2-3 芥川龍之介 ● 」●は○で囲われている。その下に明朝体太字で標題「藪の中・将軍」、下部にゴシック体で「角川文庫 |■」。
カバー表紙折返し、改版二十三版は上部に「藪の中・将軍」と題して、1行弱空けて、
中国の一名画にまつわる伝説に取材,/夢幻的芸術美の世界を描いた「秋山図」,/文豪トルストイの強烈な個性をツルゲ/ネフとの交遊の中に浮彫りした「山鴫」,/『今昔物語』に典拠して真理の絶対性/への懐疑を卓抜な技巧的構成で提示し/た「藪の中」,神格化された一将軍の虚/飾を剥ぐ「将軍」等,テーマ,スタイ/ルに多彩を示す大正十年作品を収録。
とある。下部に「月刊カドカワ」の広告。最下部右寄りに「カバー 森 慶文」。
改版二十六版は2012年12月6日付「芥川龍之介『羅生門』の文庫本(5)」で見た角川文庫7499『羅生門・鼻・芋粥』十二版・十六版・十七版に同じ。改版三十九版は2012年12月3日付「芥川龍之介『羅生門』の文庫本(3)」で見た角川文庫14718『羅生門・鼻・芋粥』改版三版に同じ。
カバー裏表紙折返し、改版二十三版・改版二十六版は上部に「角川文庫/芥川龍之介作品集」とあって1行分の空白、改版二十三版は「羅生門・鼻・芋粥/蜘蛛の糸・地獄変/舞踏会・蜜柑/杜子春・南京の基督/藪の中・将軍/トロッコ・一塊の土/或阿呆の一生・侏儒の言葉」の7点。改版二十六版は角川文庫7499『羅生門・鼻・芋粥』十二版に同じ。改版三十九版はゴシック体横組みで「角川文庫|芥川龍之介の本 ||」とあって「舞踏会・蜜柑/杜子春・南京の基督/藪の中・将軍/トロッコ・一塊の土/或阿呆の一生・侏儒の言葉/羅生門・鼻・芋粥/蜘蛛の糸・地獄変/河童・戯作三昧」の8点に1行分空けて「(角川ソフィア文庫)/ビギナーズ・クラシックス 近代文学編/芥川龍之介の「羅生門」「河童」ほか6編」とあって、最後の2行は詰まっている。右下にKBマーク。
カバー裏表紙は白地で、改版二十三版は上部に「ISBN4-04-103306-3 C0193 \340E 定価340円」とある。改版二十六版は左上にバーコード2つ、1つめの下1桁「7」、右上1行めは改版二十三版と同じISBNコード、2行め「C0193 P470E 定価470円」定価の下に「(本体456円)」。中央にゴシック体縦組みで紹介文。
中国の一名画にまつわる伝説に/取材、夢幻的芸術美の世界を描/いた「秋山図」、文豪トルストイ/の強烈な個性をツルゲネフとの/交遊の中に浮彫りした「山鴫」、/『今昔物語』に依拠して真理の絶*2/対性への懐疑を卓抜な技巧的構/成で提示した「藪の中」、神格化/された一将軍の虚飾を剥ぐ「将*3/軍」等、テーマ、スタイルに多/彩を示す大正十年作品を収録。
改版三十九版は左上にバーコード2つ、1つめは改版二十九版に同じ、2つめの下4桁「4762」、その下にISBNコード13桁、バーコード1つめと同じ数字。次の行「C0193 \476E」、3行め「定価:本体476円(税別)」、右上にゴシック体横組み14行(1行14字)の紹介文、
山中の藪の中で男が殺された。/検非違使の聴取に、木樵り・旅法*4/師・放免・媼の4人が事件現場*5/の状況を語り、ついで3人の当/事者たちが証言する。しかしそ/れぞれの話は少しずつ食い違う/――。「今昔物語」に依拠し、卓/抜した技巧的構成で真理の絶対/性に懐疑を提示する「藪の中」、/神格化された一将軍の虚飾を剥/ぐ「将軍」など,文壇的地位を/確立し、芥川的な世界を深化、/作風の円熟を示す大正9年から/10年にかけての17作品を収録。
「秋山図」と「山鴫」の説明を削ってその分を「藪の中」に回したため説明が3倍に増えている。「将軍」の説明はそのまま。(以下続稿)