瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

國木田獨歩『武藏野』の文庫本(2)

 昨日の続き。
 ②高校図書館用にはカバーがないが、本体の厚紙表紙に②五十九刷のカバーと同じものを被せてある。尤も非売品だから背表紙最下部に数字は入っていない。裏表紙にある文字も11行の紹介文のみである。
 さて、裏表紙の文字だが、②五十九版には左下に小さくゴシック体で「0193-103501-3162」とあり、右下にゴシック体太字で「¥ 200」とある。これらの数字は②高校図書館用にはない。ただ、これら私の見た②の裏表紙には、下部に黄色〜黄土色の原の向こうに雑木林が水彩で描かれている。この、新潮文庫のカバー装画が裏表紙にまで及んでいた時期のあったことは、2012年2月11日付「中島敦の文庫本(14)」等で触れて置いた。
 ③九十二刷と④九十四刷改版のカバー裏表紙は同じ体裁で、中央に横線があり、その上、左にバーコード2つ、上は一致、下は下4桁が「4380」から「5202」に変わっている。その下に③九十二刷「定価:本体438円(税別)」の数字が④九十四刷改版では「520」に変わっている。横線のすぐ下、ISBNコードは13桁で一致、その下に③九十二刷「C0193 \438E」の定価が④九十四刷改版では「\520E」、右に葡萄マーク。③八十八刷は横線の上は③九十二刷に同じだが、横線の下、ISBNコードは10桁で下1桁が「-6」だった。これが③九十二刷は「-7」になっている*1
 カバー折返しは、カバーではない②高校図書館用にはない。見返しで、裏表紙見返しには貸出カードを入れる紙ポケットが、また遊紙には「キハラ No. 1451」の「貸出期間票」が貼付してあったりする。
 カバー表紙折返し、②五十九刷は一部表紙の木立の葉の落ちた枝が描き込まれているが、無地で右下に縦組み明朝体で「カバー 難波惇郎」とあるのみ*2。③八十八刷・九十二刷・④九十四刷改版の上部の顔写真と紹介文は一致、右下に③は「カバー 難波惇郎」とあるが④には「カバー装画 谷山彩子」とある。
 カバー裏表紙折返し、横組み明朝体で③八十八刷・九十二刷・④九十四刷改版は上部に「―――新潮文庫―――/国木田独歩の本|武  蔵  野/牛肉と馬鈴薯・酒中日記」、最下部に小さく「カバー印刷 錦明印刷  デザイン 新潮社装幀室」とある。②五十九刷は「新潮社の三大辞典 」の広告があって、最下部左に「カバー印刷 錦明印刷」*3。この広告については別に変遷について記事にするつもりである*4。(以下続稿)

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 今年こそは、冗談でも書籍版『瑣事加減』の目次を作成して置こう、そんな気分になった。

*1:4月14日追記】③九十一刷のカバーは③八十八刷に一致。

*2:2017年3月18日追記】②七十一刷も同じ。

*3:2017年3月18日追記】②七十一刷は上部にゴシック体で「〜〜新潮文庫〜〜/国木田独歩の作品」少し空けて「武    蔵    野/牛肉と馬鈴薯・酒中日記」とある。最下部は②五十九刷に同じ。

*4:8月6日追記新潮文庫60『武蔵野』五十九刷は3月25日付「「新潮社の辞典!」の広告(1)」にて述べて置いた。