瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

中勘助『銀の匙』の文庫本(2)

・角川文庫7496(1)

銀の匙 (角川文庫)

銀の匙 (角川文庫)

①平成元年五月二十五日初版発行(201頁)定価301円
・平成四年九月三十日十版発行 定価379円*1
・平成五年六月二十日十一版発行 定価379円
・平成六年六月十五日十三版発行 定価380円
・平成十年五月三十日十六版発行 定価400円
・平成二十四年八月十日二十九版発行(203頁)定価400円
・平成二十五年五月二十五日三十版発行 定価400円*2
 昨年の7月26日にメモし始めたので、今となっては確認しづらい点があって困っている。今、手許に初版と十三版がある。
 初版から十六版までのカバー表紙は同じ。二十九版は現在Amazonに示されている和柄カバー*3平成24年(2012)6月の15点のうちの1点である。当初のカバーはAmazon詳細ページとなか見!検索で閲覧出来る。なか見!検索に示されるのは十八版(平成十六年五月二十日十八版発行)で、これは私の見た中では十六版に近い(カバー表紙・表紙折返し・裏表紙折返し・裏表紙は一致)。
 カバー背表紙、初版は白地で上部「な|3-2 銀の匙*4」中央下に著者名*5と「28-7」下部に「角川文庫●310」●には白抜きで「P」。標題と著者名は秀英初号明朝。十一版はごく淡い黄色地、初版とほぼ同じだが「緑28-7」の分類番号がなくなっているのと価格が「390」になっているのが違う*6。実は十一版には別のカバーが掛かっているものも見ている。「角川文庫クラシックス」のカバーで、上部に「CL-な」小豆色の横太線があって「2-1」教科書体で標題、中央やや下にゴシック体で著者名、1字半空けて「な|3-2 390」ここまで白地でその下は小豆色地の帯状にゴシック体白抜きで「角川文庫クラシックス」。十三版は上部に「QRコード|な|3-1|Y380|中 勘助」赤い○の中に赤い●、標題*7。下部に「角川文庫」赤線に赤い長方形。十六版は「Y400」になっている。
 カバー裏表紙、初版は上部に1行で10桁のISBNコードとCコードと「P310E 定価310円」定価のすぐ下にゴシック体で「(本体301円)」*8。十一版・十三版・十六版・十八版は左上にバーコード2つ、2つめの下4桁、十一版「3902」十三版「3802」十六版・十八版「4007」、右上1行めISBNコード10桁一致、2行め、Cコードに十一版「P390E 定価390円」定価のすぐ下に「(本体379円)」、十三版は「\380E」3行め「定価:本体380円(税別)」十六版・十八版「\400E」3行め「定価:本体400円(税別)」。初版は中央にカバー表紙にあったガラスの金魚鉢を拡大したものをカットとしてあしらっている。十一版・十三版は中央に縦組みで以下の紹介文。同じ文章は初版ではカバー表紙折返しの上部に「銀の匙*9」と題して、横組みで入っていた*10。鍵括弧閉じが初版の改行箇所、/は十三版の改行箇所。初版では段落の頭が1字下げになっているが十三版では詰まっている。

土の犬人形、丑紅の牛――走馬/燈」のように廻る、子供の頃の想/い出。」それは、ひっくりかえし/た宝石箱の」ように鮮やかに彩ら/れている。
誰の記憶の中にでもある“銀の/匙”。」その永遠なるものを素材に/した、永」遠の文学を貴方の心に/届けます。*11


 なんともこそばゆい。十六版・十八版ではくすぐったさのないものに書き換えられ、和柄カバーのものはさらにそれを約めたものになっている。(以下続稿)
5月19日追記】投稿当初(3)にしていたが予定していた(2)をまだ投稿していなかったことに気付いたため、これを(2)に改めた。

*1:2014年8月18日追加。

*2:10月25日追加。

*3:10月25日追記】三十版のカバーも一致する(ようだ)。

*4:ルビ「さじ」。

*5:著者名は姓名の間を少し空ける。以下諸版同じ。

*6:2014年8月18日追記】十版も十一版に同じ。

*7:ルビ「さじ」。

*8:2014年8月18日追記】十版も初版と同じレイアウトでISBNコードとCコードは一致、続く「P390E 定価390円」定価のすぐ下にゴシック体で「(本体379円)」。

*9:ルビ「さじ」。

*10:2014年8月18日追記】十版も初版と同じ。カバー表紙折返し下部については4月3日付(04)に記述した。

*11:ルビ「うしべに・そうまとう・あざ・いろど・えいえん・モチーフ・とわ・あなた」。