8月8日付(1)の続きで、別冊宝島268のPart IIを見て置く。
・高橋繁行「阪神大震災・心霊物語/被災者の「恐れ」に最も身近な目撃者たちが語る“霊”のドラマ!」別冊宝島90〜101頁→宝島社文庫【天変地異】292〜309頁。
・天野龍一「ノンフィクション!会社の怪談/過労死の幽霊、オフィス・ビルの因縁、職場の霊能者……」別冊宝島104〜117頁→宝島社文庫【オフィス】166〜196頁*1→「深夜の会社/実話!オフィスの怪談/過労死の幽霊、オフィス・ビルの因縁、職場の霊能者……」別冊宝島スペシャル14〜47頁。別冊宝島には「タカト画」のイラストが5点あったが、別冊宝島スペシャルでは写真が2点に変わっている。
・田中亜紀子「〈旅行添乗員〉/「自縛霊」風雪ながれ旅!/出るホテルは決まってて、部屋番号までわかってます」別冊宝島118〜125頁→宝島社文庫「【ホテル・旅館】「自縛霊」風雪ながれ旅」198〜210頁→「ホテル/旅行添乗員は知っている/出るホテルは決まってて、部屋番号までわかってます」別冊宝島スペシャル48〜61頁。別冊宝島は写真3点、別冊宝島スペシャルは1点で全く別のもの。
・高山竜樹「〈自衛隊〉/被差別者たちの亡霊/「ニッポンの孤島」自衛隊共同体に流通する防人たちの哀歌!」別冊宝島130〜141頁→宝島社文庫【自衛隊】254〜268頁*2→「英霊/自衛隊の怪談/睨みつける旧軍兵士、自殺した自衛官のすすり泣き……」別冊宝島スペシャル82〜97頁。別冊宝島は写真5点、別冊宝島スペシャルは1点で全く別のもの。
・佐伯修「〈看護婦〉/白い巨塔に巣くう怨念/近くて遠い特殊空間に働く人びとの「人生解毒物語!」」別冊宝島146〜157頁→宝島社文庫【病院】270〜290頁→「病院/挨拶する遺体/人が死んで当たり前の看護婦の世界に流通する怪談、奇談の数々」別冊宝島スペシャル98〜119頁。別冊宝島のイラスト2点は別冊宝島スペシャルに縮小して、枠線を消して、何故か掲載順が前後して掲載されている。
・山形浩生「インターネット電脳怪異譚/ブラックボックスの先には、どんな怪異が発生するのか?」別冊宝島162〜170頁→宝島社文庫【コンピュータ】358〜371頁。
コラム 戦後・怪異譚のルーツを探せ!
・小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!①/隣室のバラバラ殺人事件/マンションの一室から「ギーコギーコ」と聞こえる」102〜103頁
・小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!②/予期せぬ快楽殺人/宮崎勤事件にまつわる、手首なき幽霊と「偶然の一致」」126〜127頁
・小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!③/死の高速道路/血まみれの女がバックミラーに写り、白い影は頻繁に車の前をよぎった」128〜129頁
・小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!④/座席を濡らす幽霊/タクシーの座席に出没する幽霊は、水害の記憶の末裔か!?」142〜145頁
・小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!⑤/見える人VS見えない人/霊能力なるものが特権化された、TVと霊の不幸な時代」158〜161頁
→宝島社文庫「【メディア】戦後・怪奇譚のルーツを探せ!」230〜252頁*3
→「大量死*4/なぜ幽霊はクルマの座席を漏らすのか?/夜中の怪音、宮崎勤、座席を濡らす幽霊、戦後・怪奇譚のルーツを探せ!」別冊宝島スペシャル120〜142頁。
・隣室から聞こえる「ギーコギーコ」 120頁5行め〜122頁
・宮崎勤と手首のない幽霊 123〜126頁9行め
・死の高速道路と血まみれの女 126頁10行め〜130頁6行め
・座席を濡らす幽霊の始まり 130頁7行め〜136頁5行め
・TVの時代の不幸な霊たち 136頁6行め〜142頁
末尾に注が追加されている。本文の位置とともに、引用して置こう。142頁7〜15行め、
実は、岡田有希子の幽霊騒動の前史にあたるものの一部を、ほんのわずかだがここには書い/たつもりでいる。テレビの映像に霊の姿を見るという心意は、あのアイドル歌手の死の瞬間に/突然生まれたものではあるまい。ここではさしあたり昭和四十八年まで遡ってみたが、もう少/し遡れるかもしれない。そのあたりは検討中である。(注)
本稿ではたまたま日本テレビの番組ばかりを例に挙げたが、一九七〇年代の心霊スペシャル/番組と言えば、NET(現テレビ朝日)の番組も取り上げなければバランスが取れないことは/承知している。それについてはいつか稿を改めたい。(注)この事案は拙著『心霊写真 不思議をめぐる事件史』(宝島社文庫)に全貌をまとめてあ/る。
本文のところは初出の別冊宝島(161頁下段13〜24行め)のままである。(注)に「この事案」と言っているのは「岡田有希子の幽霊騒動」のことではなく、このコラムの冒頭、別冊宝島スペシャル136頁7〜8行めの段落、
マスメディアは怪談の育ての親である。テレビやラジオ、新聞や雑誌は、これまでおびた/だしい量の怪談を大衆に提供してきた。
のことである。初出(別冊宝島158頁上段1〜3行め)も同文。すなわち、この(注)に「全貌をまとめてある」というのは『心霊写真』という本全体を指しているのである。(以下続稿)