瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

別冊宝島268「怖い話の本」(2)

 8月8日付(1)の続きで、別冊宝島268のPart IIを見て置く。
・高橋繁行阪神大震災・心霊物語/被災者の「恐れ」に最も身近な目撃者たちが語る“霊”のドラマ!別冊宝島90〜101頁→宝島社文庫【天変地異】292〜309頁。
・天野龍一「ノンフィクション!会社の怪談/過労死の幽霊、オフィス・ビルの因縁、職場の霊能者……別冊宝島104〜117頁→宝島社文庫【オフィス】166〜196頁*1→「深夜の会社実話!オフィスの怪談過労死の幽霊、オフィス・ビルの因縁、職場の霊能者……別冊宝島スペシャル14〜47頁。別冊宝島には「タカト画」のイラストが5点あったが、別冊宝島スペシャルでは写真が2点に変わっている。
・田中亜紀子〈旅行添乗員〉/「自縛霊」風雪ながれ旅!/出るホテルは決まってて、部屋番号までわかってます別冊宝島118〜125頁→宝島社文庫「【ホテル・旅館】「自縛霊」風雪ながれ旅」198〜210頁→「ホテル旅行添乗員は知っている出るホテルは決まってて、部屋番号までわかってます別冊宝島スペシャル48〜61頁。別冊宝島は写真3点、別冊宝島スペシャルは1点で全く別のもの。
・高山竜樹自衛隊/被差別者たちの亡霊/「ニッポンの孤島」自衛隊共同体に流通する防人たちの哀歌!別冊宝島130〜141頁→宝島社文庫自衛隊】254〜268頁*2→「英霊自衛隊の怪談睨みつける旧軍兵士、自殺した自衛官のすすり泣き……別冊宝島スペシャル82〜97頁。別冊宝島は写真5点、別冊宝島スペシャルは1点で全く別のもの。
・佐伯修〈看護婦〉白い巨塔に巣くう怨念/近くて遠い特殊空間に働く人びとの「人生解毒物語!」別冊宝島146〜157頁→宝島社文庫【病院】270〜290頁→「病院挨拶する遺体人が死んで当たり前の看護婦の世界に流通する怪談、奇談の数々別冊宝島スペシャル98〜119頁。別冊宝島のイラスト2点は別冊宝島スペシャルに縮小して、枠線を消して、何故か掲載順が前後して掲載されている。
山形浩生「インターネット電脳怪異譚/ブラックボックスの先には、どんな怪異が発生するのか?別冊宝島162〜170頁→宝島社文庫【コンピュータ】358〜371頁。
コラム 戦後・怪異譚のルーツを探せ!
小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!①/隣室のバラバラ殺人事件/マンションの一室から「ギーコギーコ」と聞こえる」102〜103頁
小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!②/予期せぬ快楽殺人/宮崎勤事件にまつわる、手首なき幽霊と「偶然の一致」」126〜127頁
小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!③/死の高速道路/血まみれの女がバックミラーに写り、白い影は頻繁に車の前をよぎった」128〜129頁
小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!④/座席を濡らす幽霊/タクシーの座席に出没する幽霊は、水害の記憶の末裔か!?」142〜145頁
小池壮彦「戦後・怪異譚のルーツを探せ!⑤/見える人VS見えない人/霊能力なるものが特権化された、TVと霊の不幸な時代」158〜161頁
宝島社文庫「【メディア】戦後・怪奇譚のルーツを探せ!」230〜252頁*3
→「大量死*4なぜ幽霊はクルマの座席を漏らすのか?夜中の怪音、宮崎勤、座席を濡らす幽霊、戦後・怪奇譚のルーツを探せ!別冊宝島スペシャル120〜142頁。
・隣室から聞こえる「ギーコギーコ」 120頁5行め〜122頁
宮崎勤と手首のない幽霊 123〜126頁9行め
・死の高速道路と血まみれの女 126頁10行め〜130頁6行め
・座席を濡らす幽霊の始まり 130頁7行め〜136頁5行め
・TVの時代の不幸な霊たち 136頁6行め〜142頁
 末尾に注が追加されている。本文の位置とともに、引用して置こう。142頁7〜15行め、

 実は、岡田有希子の幽霊騒動の前史にあたるものの一部を、ほんのわずかだがここには書い/たつもりでいる。テレビの映像に霊の姿を見るという心意は、あのアイドル歌手の死の瞬間に/突然生まれたものではあるまい。ここではさしあたり昭和四十八年まで遡ってみたが、もう少/し遡れるかもしれない。そのあたりは検討中である。(注)
 本稿ではたまたま日本テレビの番組ばかりを例に挙げたが、一九七〇年代の心霊スペシャル/番組と言えば、NET(現テレビ朝日)の番組も取り上げなければバランスが取れないことは/承知している。それについてはいつか稿を改めたい。

(注)この事案は拙著『心霊写真 不思議をめぐる事件史』(宝島社文庫)に全貌をまとめてあ/る。


 本文のところは初出の別冊宝島(161頁下段13〜24行め)のままである。(注)に「この事案」と言っているのは「岡田有希子の幽霊騒動」のことではなく、このコラムの冒頭、別冊宝島スペシャル136頁7〜8行めの段落、

 マスメディアは怪談の育ての親である。テレビやラジオ、新聞や雑誌は、これまでおびた/だしい量の怪談を大衆に提供してきた。

のことである。初出(別冊宝島158頁上段1〜3行め)も同文。すなわち、この(注)に「全貌をまとめてある」というのは『心霊写真』という本全体を指しているのである。(以下続稿)

*1:標題の「!」の次に半角スペースがある。

*2:別冊宝島別冊宝島スペシャルは筆者が「高山竜樹」だが、宝島社文庫のみ「高野達也」になっている。

*3:宝島社文庫の細目も示すべきだが、今、手許にないので、今後、見る機会があれば補うこととしたい。

*4:本文には「大量死の記憶」とある。