瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張『大奥婦女記』(2)

講談社文庫(2)
 6月13日付(1)では新装版について述べたが、今度は初版について述べる。
・初版
・昭和56年2月15日第1刷発行・定価320円・242頁
・昭和56年2月15日第1刷発行・昭和61年10月30日第15刷発行・定価320円・242頁
・1981年2月15日第1刷発行・1990年2月5日第22刷発行・定価359円・243頁*1
 第15刷のカバーは現行のレイアウトに近く カバー背表紙から裏表紙を経て裏表紙折返しまで上部(3.2cm)は白地、残り(11.5cm)は灰色地。
 カバー表紙は第1刷は濃く、第15刷は淡い。褪色のみによるものではなさそうだ。
 異同は右下の双郭を緑色に塗った四角のうち、第1刷は黒の、講談社文庫のマークが4つ、中央に横組みで「講談社文庫」。第15刷は左下にマークが立った状態で1つだけ、左上から右上から右下に「講談社文庫」と横長の丸ゴシック体
 カバー表紙折返し、白地で右下に小さく縦組み明朝体で「カバーデザイン 伊藤憲治」とある。第1刷は後は余白だが、第15刷は左下に破線で仕切って黒の講談社文庫マーク(但し下部が切除されている)。
 カバー背表紙、第1刷は茶色地で文字は全て白抜きで、上部に明朝体で標題、中央やや下にゴシック体で著者名、少し空けて「34|18」数字は横並び、すぐ下に緑色の子持線「|| ||」に挟まれて緑色の講談社文庫のマーク、そのすぐ下に「A663/講談社文庫/320」アルファベットと数字は横並び。第15刷は上部の白地のところにゴシック体で著者名、1字分空けて●に明朝体白抜き「ま」、すぐ下にゴシック体で「1」、灰色地の最上部に白抜きゴシック体「18」、少し空けて明朝体「大奥婦女記」下部に濃灰色で講談社文庫のマーク、「講談社文庫」定価が入っているかどうかは分類票貼付のため不明。
 カバー裏表紙、第1刷は白地で上部中央に緑色の講談社文庫のマークが2つ、左右に広がるように配置、その下に明朝体横組み8行の紹介文で、

江戸城に画然と仕切られた男子禁制の大/奥。時勢に乗って権勢を謳歌する女、逆境/のわが身を嘆く女、時代の隆盛を狙って/秘かな策動を図る女――愛と憎しみと嫉/妬と。さまざまな思いを秘めて、女のさ/がが渦をなす大奥には、特殊環境ゆえの/異常な確執が激しく火花を散らす。その/実相を冷徹な作家の目が捉えた時代長編。

とある。最下部左に「0193-316637-2253 (0)   定価320円」とある。
 第15刷、白地の部分の右上に横組みで小さく「大奥婦女記松本清張/定価320円」、右下に●に明朝体白抜き「ま」、すぐ下にゴシック体で「1」、そして灰色地の右最上部に白抜きゴシック体「18」。灰色地の中央上部に縦組みで紹介文、1字めは2行2字分のドロップキャップ。

戸城に画然と仕切られた男子禁制の/大奥。時勢に乗って権勢を謳歌する/女、逆境のわが身を嘆く女、時代の隆盛/を狙って秘かな策動を図る女――愛と憎/しみと嫉妬と。さまざまな思いを秘めて、/女のさがが渦をなす大奥には、異常な確/執が激しく火花を散らす。その実相を冷/徹な作家の目が捉えた時代長編。


 第1刷と比較するに「特殊環境ゆえの」が削除されている。新装版とは全く異なる。この紹介文の下に二重線があって(バーコード貼付のため長さ計測出来ず)その下に濃灰色の講談社文庫のマーク。下部に1行「ISBN4-06-131663-X C0193 \320E (0)」とある。(以下続稿)

*1:2019年6月4日追加。