瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

講談社文庫の松本清張(1)

・伊藤憲治のカバー(1)
 角川文庫の松本清張作品の、伊藤憲治のカバーのついて、まだ全てではないが、2013年4月17日付「角川文庫の松本清張(5)」及び2013年5月15日付「角川文庫の松本清張(6)」に、ある程度を集めて纏めたことがあった。伊藤氏は講談社文庫でも松本氏の作品のカバーを担当しているのであるが、講談社文庫は文庫として後発だったせいもあってか、新潮文庫岩波文庫・角川文庫ほどに図書館に収蔵されなかったらしく、あまり見掛けない。けれども、次の3点について第1刷を見ることが出来たので、ここで共通点について纏めて、今後の追加にも備えようと考えている。
・A626『小説帝銀事件昭和55年5月15日第1刷発行・260円・245頁 34|14 -316266-
・A663『大奥婦女記』昭和56年2月15日第1刷発行・定価320円・242頁 34|18 -316637-
・A703『風紋』昭和56年7月15日第1刷発行・定価280円・226頁 34|19 -317034-
・A738『天保図録(二)』昭和57年2月15日第1刷発行・定価360円・291頁 34|21 ISBN4-06-131738-5*1
 カバー表紙折返し、右下に明朝体縦組みで小さく「カバーデザイン 伊藤憲治」とあって後は余白。
 カバー背表紙、小豆色地に白抜きで、上部に明朝体で標題、中央やや下にゴシック体で著者名、下部に「著者|作品」番号が横並び、すぐ下に緑色の子持線「|| ||」に挟まれて緑色の講談社文庫のマーク、そのすぐ下に「A」すなわち「日本文学」の通し番号と「講談社文庫」最下部に定価がゴシック体半角3桁で入っている。
 カバー裏表紙には白地で上部中央に緑色の講談社文庫のマークが2つ、左右に広がるように配置、その下、中央やや上に明朝体横組み8行(1行18字)の紹介文がある。左下にコード、初めの4桁「0193-」と最後の5桁「-2253(0)」は一致。中央の6桁はそれぞれの条に記入して置いた。その右、最下部中央にゴシック体で定価。『小説帝銀事件』は「260円」のみだったが、その後「定価」が冠せられたことでやや左寄りになっている*2
 カバー裏表紙折返し、『大奥婦女記』については既に2013年9月21日付「松本清張『大奥婦女記』(3)」に上げている。ここでは1行増えるだけだが『風紋』のものを見本として示して置こう。

講談社文庫松本清張作品
草の陰刻………………………………A40
黄色い風土……………………………A147
黒い樹海………………………………A176
連環……………………………………A244
花氷……………………………………A244
火の縄…………………………………A255
彩色江戸切絵図………………………A262
紅刷り江戸噂…………………………A270
遠くからの声…………………………A297
北一輝論………………………………A532
ガラスの城……………………………A598
棲息分布(上)(下)……………………A613・614
小説帝銀事件…………………………A626
落差(上)(中)(下)…………………A640・641・642
大奥婦女記……………………………A663
風紋……………………………………A703
写楽の謎の「一解決」…………………AT5
松本清張社会評論集…………………C119


 『小説帝銀事件』第1刷は「A」は「棲息分布(上)(下)」までで「小説帝銀事件」を入れておらず、最後の2点「写楽の謎の「一解決」」と「松本清張社会評論集」は同じ、計14点15冊。『大奥婦女記』第1刷は「大奥婦女記」までの15点と小説以外の2点で17点20冊、『風紋』第1刷は「風紋」までの小説16点とそれ以外の2点で18点21冊。下は余白。

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 ついでに本体の方の共通点だが、1頁の扉のレイアウト、3(〜4)頁「目次」、5頁は中扉で標題、中扉の裏まで頁付なし。7頁から本文で1頁19行、1行43字。奥付の前の最後の10頁は「年 譜」で、10頁めの下段12〜13行めに「中島河太郎 編/(昭和55・1)」とある。
 奥付は全て横組みで、中央左側に子持枠の中を横線で上下に仕切って、上下に2つずつ講談社文庫のマークが外側を根本にして横転して入り、子持枠の下に横長のゴシック体で「講談社文庫」としたマークがあって、この子持枠の右にゴシック体で3行、標題は大きく、次いで著者名と発行日。少し離れて「発行者 野間省一/発行所 株式会社講談社」株と同じ位置から小さく「東京都文京区音羽2-12-21/電話 東京 (03)945-1111(大代表)/振替 東京 8-3930」と3行、『風紋』は「発行者 三木 章」となっている。発行者と同じ位置から小さく「デザイン 亀倉雄策/製  版 豊国印刷株式会社/印  刷 豊国オフセット株式会社/製  本 株式会社国宝社」少し空けて「© Seicho Matsumoto 1980」もしくは「1981」、「©」と「S」の間隔は等しくない。その下に「Printed in Japan」、その次の行はゴシック体でカバー裏表紙の左下のコードと定価。最下部には『小説帝銀事件』と『大奥婦女記』は「(落丁本・乱丁本はおとりかえします)」、『風紋』は「落丁本・乱丁本は、小社書籍制作部宛にお送り/ください。送料小社負担にてお取替えします。」とある。
 奥付の裏は「一九七一年七月」付の野間省一講談社文庫刊行の辞」。
 最後に3段組の「講談社文庫 目録」が4頁で『大奥婦女記』と『風紋』の頁付は「4A2―1 (〜4 )」、1段に15点、明朝体で標題、小さい明朝体で著者名。1頁めの上段のみ12点で、冒頭3行取りで「A 日本文学II」と縦長のゴシック体。上段から中段1点めまでが松本氏で、9点めの「遠くからの声」まではカバー裏表紙折返しに同じ、10点めからは「写楽の謎の「一解決」/北一輝論/ガラスの城/棲息分布(上)(下)」上下は括弧とも横並び。
 『小説帝銀事件』の頁付は「8A1―1 (〜8 )」で、1頁めの上段のみ12点で、冒頭3行取りで「A 日本文学 I」と縦長のゴシック体。松本氏の作品はやはり13点14冊で、4頁めの下段13点めから5頁め上段10点めまで。

*1:2015年11月9日追加。

*2:2015年11月9日追記】『天保図録(二)』は1行め「2253 定価360円」初めの4桁の文字はISBNコードと同じOCR-bフォント、2行めはISBNコードと「 C0193 ¥360E」。