瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

織田作之助「續夫婦善哉」(1)

岩波文庫31-185-2『夫婦善哉 正続 他十二篇』(1)

・2013年7月17日第1刷発行(402頁)定価800円
・2013年9月5日第3刷発行 定価800円
 第1刷と第3刷はカバー一致。本体の異同は、奥付に第3刷発行日が追加されていることと、目録が第1刷は「2012.2.現在在庫 B-1(〜6、G-1、H-1)」と「岩波文庫の最新刊」の「2013.6.」と「2013.7.」の計10頁であったのが、第3刷は「2013.2.現在在庫 B-1(〜6、G-1、H-1)」と「岩波文庫の最新刊」の「2013.7.」と「2013.8.」となっている。第1刷の時点で「2013.2.現在在庫」が示せなかったのは、何か理由があるのだろうか。3段組、1段17点の「現在在庫」に織田作之助は平成25年(2013)2月までの時点では『六白金星・可能性の文学 他十一篇』しか入っていないのだが、「2012.2.」では「B-6」の上段5点めにあったのが「2013.2」では「B-5」の下段15点めに位置しており、「B」すなわち現代日本文学》の在庫点数は減少している。「岩波文庫の最新刊」の「2013.7.」4点のうち2番めが本書で、紹介文には以下のようにある。

代表作「夫婦善哉」に、二〇〇七年に新たに発見された「続 夫婦/善哉」をあわせて<正続>とし、おもに戦中期の代表的短篇全十四篇/を収録する。(解説=佐藤秀明)  〔緑一八五-二〕 定価八四〇円*1


 これはカバー表紙折返し上部に縦組みで入る、次の紹介文の簡略化。

夫婦善哉 正続 他十二篇
代表作「夫婦善哉」に、二〇〇七年に発見さ/れた「続 夫婦善哉」をあわせて<正続>とし、/その他、芥川賞候補作「俗臭」、作者が「或る/意味で私の処女作」という「雨」、あるいは伝/説の棋士坂田三吉を主人公にした「聴雨」など、/織田作之助(一九一三-四七)*2のおもに戦中期の代/表的短篇を収録する。(解説=佐藤秀明)


 カバー表紙折返しの下部右側に小さく縦組みで「カバー = 中野達彦/カバー絵=田村孝之介。『夫婦善哉』初版/(創元社、昭和十五年刊)より。」とある。3行めは下詰め。
 岩波文庫の、この他の部分はカバーに異同が生じた折にでも取り上げることとしたい。それから、本文については他の版との比較で言及することとする。(以下続稿)

*1:税込価格が示されている。

*2:この括弧内の漢数字は半角。