瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

淡谷のり子『私の遺言』(1)

 8月16日付「淡谷のり子「私の幽霊ブルース」考証(1)」に指摘したように、淡谷氏は自伝及び自伝的な内容を多く含む人生訓を多数刊行している。ある程度の数は見ていると思うのだが、網羅した訳ではないので順不同で整理して行くこととする。
淡谷のり子『私の遺言』平成6年11月30日初版第1刷発行・平成6年12月20日第2刷発行・定価1262円・フジテレビ出版(発売 扶桑社)・196頁・四六判上製本
 見返しは淡い黄色の紙に白く雪片を散らしたような柄。扉は白紙に白く雪片を散らしたような柄。1頁(頁付なし)中扉、2〜3頁(頁付なし)永六輔「序文」、5〜9頁(頁付なし)「もくじ」、5頁は扉。10頁(頁付なし)下部中央に明朝体縦組みで小さく「撮影 広瀬飛一/装幀 渡辺和雄」とある。
 モノクロ写真が相当数挿入されている。写真頁は用紙は本文用紙と同じ、全頁図版で頁付はない。11・48〜49・50・51・52〜53・54〜55・56・57・58〜59・60〜61・62〜63・64・100・101・102・103・104〜105・106〜107・108・109・110〜111・112・113・114〜115・116・134〜135・136〜137・138〜139・140〜141・142・143・144〜145・146・160・161・162〜163・164〜165・166〜167・168〜169・170〜171・172〜173・174頁、「〜」で繋いだのは見開き。他にカバー表紙中央、カバー裏表紙中央。顔のアップの他に自宅やスタジオ風景、藝能人たちとの交遊も撮影されており、詳しく見て行けば興味深い資料であろうと思う。本文は5章に分かれる。さらに3行取り4字下げゴシック体の節題の位置を示した*1。本文は1頁14行、1行38字、全て談話体で記述されている。
「八十七歳・いまの心境」13頁(頁付なし)扉、本文15〜47頁。
  もうすべて、やりたいことはやり尽くした(15頁1行め〜)
  いまの世の中、嫌なことばかり(16頁2行め〜)
  もう歌いたくないです(20頁10行め〜25頁12行め)
  眠りながら死んでいきたい(26頁1行め〜)
  死んだら、全部おしまい(27頁9行め〜)
  今度は、パリジェンヌに(29頁7行め〜)
  百九歳まで生きると言われた(32頁3行め〜41頁14行め)
  心残りのこと(42頁1行め〜47頁11行め)
「私という女」65頁(頁付なし)扉、本文67〜99頁。
  一緒に住んで、次の日に別れようと思った結婚(67頁1行め〜)
  私にとってのいい男(71頁7行め〜)
  私流おしゃれ(75頁5行め〜82頁14行め)
  金銭感覚ゼロ(83頁1行め〜92頁13行め)
  決めたら迷わない(93頁1行め〜99頁13行め)
「思いあふるる――忘れがたきこと」117頁(頁付なし)扉、本文119〜133頁
  母以上の女性はいない(119頁1行め〜)
  我が人生、三つの美しき情景(128頁10行め〜)
「懐かしき人々」147頁(頁付なし)扉、本文149〜159頁
  竹久夢二(149頁1行め〜)
  ディック・ミネ藤山一郎(151頁8行め〜)
  太地喜和子(154頁7行め〜159頁9行め)
「言い残しておきたいこと」175頁(頁付なし)扉、本文177〜196頁。
  日本という国に(177頁1行め〜)
  日本の政治家たちに(181頁3行め〜)
  いまのお年寄りに(184頁8行め〜186頁11行め)
  好きな歌・嫌いな歌(186頁1行め〜190頁12行め)
  いまの芸能界に(191頁1行め〜196頁9行め)*2
 末尾(196頁9行め)は下寄せで「一九九四年 晩秋」とある。
 次は表が白紙で、裏に10頁と同じ組み方で上部に、

プロデュース●岡 正(フジテレビ)/平田静子(扶桑社)
構成●武田万樹 制作協力●淡谷のり子音楽事務所 編集●石塚寛子

とある。その次も表が白紙で裏が奥付。(以下続稿)

*1:「もくじ」では章・節ともに明朝体太字で章題は半角山括弧で括る。句読点や中黒点は半角。

*2:「もくじ」9頁6行めには「いまの芸能界に     190」とある。