瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

『江東ふるさと文庫』(1)

・『江東ふるさと文庫』東京都江東区総務部広報課・頒価800円・B6判並製本*1
 昭和62年(1987)に刊行された全6冊のシリーズで、書影は江東区HPの「江東区発行の書籍等紹介」にて閲覧出来る。現在でも江東区役所で1冊800円で購入出来る。
・江東ふるさと文庫①『古老が語る江東区の職人たち』 醱+276頁
・江東ふるさと文庫②『古老が語る江東区の祭りと縁日』 醱鄯酈+254頁
・江東ふるさと文庫③『古老が語る江東区の災害』 醱酈鄯鄯+248頁
・江東ふるさと文庫④『古老が語る江東区の町並みと暮らし<> 醱鄯+260頁
・江東ふるさと文庫⑤『古老が語る江東区の町並みと暮らし<> 醱鄱+257頁
・江東ふるさと文庫⑥『古老が語る江東区のよもやま話』 醱酈鄴+262頁
 ①②③は「昭和62年3月25日発行」、④⑤⑥は「昭和62年12月25日発行」。
 カバー装画はカバー背表紙を除く、表紙・裏表紙と折返し全面に及んでいるが、表紙折返しを長方形の枠(2.7×0.5cm)で白く抜いて、その中に明朝体で「装幀・遊佐喜美男」とある。
 見返しは淡いクリーム色。
 前付にはローマ数字で頁付が打ってある。
 鄯頁(頁付なし)は扉で、縦組みで右上にシリーズ名と丸数字、中央上部に2行に明朝体太字で標題。字体はカバー表紙に同じ。イラストは各冊で異なる。裏は白紙。
 ①鄴〜鄽頁「発刊にあたって」は刊行の趣旨を手短に説明したもので、末尾に「昭和六二年三月」付で「江東区長 小松粼 軍次」とある。
 ①酈〜酛頁「江東ふるさと文庫について」は凡例で9項。②③④⑤⑥では鄴〜鄽頁。内容は同じだが①④⑤⑥は1頁め14行で、2頁め4行。②③は1頁め13行で2頁め5行。
 今後、内容を抜いて検討する際の参考のため、引用して置くこととする。

一、『江東ふるさと文庫』は、幾多の災害を受けて、資料の少ない本区の出来事など/
 を、古老の方々の体験を聞いて記録しようとしたことに始まる。
一、この記録は、明治に江東区で生まれ、大正・昭和を江東区で生活した二六〇余名/
 の方々の体験を、昭和五九年一月から六〇年三月にかけて聞き取り、文章にまとめ/
 たものである。一人一人からの聞き取りを原則としたが、対談や座談会をしていた/
 だいた方もいる。また、区外に在住している方も一部含まれている。
一、聞き取りの内容は主として、大正一二年の関東大震災までとした。それ以後町並/
 みが大きく変化したので、この大震災を一つの区切りと考えたからである。
一、この記録は、名簿づくり、聞き取り、文章化、編集などを下町タイムス社に委託/
 し、制作したものである。
一、文章化にあたっては、一人一人の語り口をできるだけ生かす方向で行なった。
一、記録中の現在使われていない町名などは、聞き取りのまま掲載した(巻末の「江東/【②③鄴頁】
 区の主要旧町名一覧」を参照されたい)。【①酈頁④⑤⑥鄴頁】
一、漢字の確認ができなかった固有名詞は仮名(傍点付)で表した。*2
一、語り手の職業等は、聞き取り時点のものである。
一、本文は、新字体、現代仮名遣いを原則としたが、氏名については変体仮名も含め/
 て、旧字体も使用した。


 以下は「目  次」で、①の分量が少ないのは職人に限っているからである。
 このシリーズも2016年11月25日付「田辺貞之助『江東昔ばなし』(1)」の冒頭に記した図書館の郷土資料のコーナーに並んでいて、当時たまに借りたりしたものだったが、今回改めて、そして初めて6冊揃いで借りたのは、、先月、別の本を閲覧しに出掛けた図書館で、急な設備故障の復旧工事のために目的の本が配架されている階に入ることが出来ず、仕方なく覗いて見た郷土資料コーナーで久し振りに手にして、田辺氏の談話が載っていることに気付いたからである。その図書館は利用資格がないため別の図書館に出直して借りたのであるが。――田辺氏は調査期間の丁度半ば辺りの昭和59年(1984)9月に歿している。まさに最晩年の聞き取りということになる。(以下続稿)

*1:2020年4月25日追記はてなブログ移行時の文字化けが多々見られるが、図書館が開いていないのでしばらくそのままにするよりない。

*2:「仮名」に傍点「ヽヽ」。