・新潮文庫129『椿姫』（２）
②六十二刷のカバーはクリーム色地、文字は黒。
カバー表紙は7月13日付「Antoine François Prévost “L'Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut” （２）」に見た新潮文庫976『マノン・レスコー』②五十五刷・六十六刷のカバーと同じで、上半分*1に橙色の横線（9.4cm）7本で6行（幅1.1cm）、文字は明朝体で左詰、1行めに標題「椿姫」、2行めに著者名「デュマ･フィス」、3行めは上にやや小さく「新庄嘉章＝訳」とあって下に小さく原題。4・5行めは空いており6行めに「新潮文庫」、左下に橙色の葡萄マーク。
現行のカバーについては7月9日付（１）に簡単に述べた。
カバー表紙折返し、②六十二刷は地色のみで文字等はない。私の見た②七十九刷以降の現行のカバーで、下部に横組みで「カバー装画 朝倉めぐみ」とある（以後「朝倉氏のカバー」と称する）。上部に作者の写真と紹介文、中央やや下を点線で仕切って、小さく訳者の紹介。②七十九刷・八十三刷・八十四刷は「訳者 新庄嘉章 Shinjô Yoshiakira」とあって、半行分空けて
仏文学者。1904年広島県生れ。早大仏文科卒。／早大｜文学部教授を経て、名誉教授となる。ロ／ラン｜『ジャン・クリストフ』、ジッド『狭き門』／など｜訳書多数。
とあって二重鍵括弧は半角、1行め末の句点はぶら下げ、改行位置は「／」で示した。③八十五刷改版では訳者名のアルファベットは漢字の下に添えられ、もとあった位置には小さく「(1904―1997)」とある。従って紹介文から「1904年」が削除されている。改行位置は「｜」で示した。
カバー背表紙、レイアウトは②六十二刷以降ほぼ同じで上部に標題「椿 姫」、下部に「[テ １ １]新潮文庫 」最下部に②六十二刷「320」*2②七十九刷・八十三刷・八十四刷「\476」③八十五刷改版・八十七刷・八十八刷「￥590」に同じ色の太い下線、中央下寄りに②六十二刷「デュマ・フィス 」、②七十九刷・八十三刷・八十四刷・③八十五刷改版・八十七刷・八十八刷は「デュマ･フィス 」は中黒点がやや小さくなっている。
カバー裏表紙折返し、②六十二刷は2013年4月27日付「「新潮社の辞典！」の広告（５）」*3に、②七十九刷は2013年5月3日付「「新潮社の辞典！」の広告（６）」に見た広告、最下部に②六十二刷は左寄りに「カバー印刷 錦明印刷」のみであったが②七十九刷はその右に「 デザイン 新潮社装幀室」が添えてあって以下の刷も同じ。②八十三刷は最上部に明朝体太字で「|新潮文庫 海外の恋愛小説|」とあり、8人10点17冊列挙されていたが②八十四刷では3点めにあった「サヴァン ぼくの美しい人だから」がなくなって7人9点16冊に減っている。③八十五刷改版も同じだが、③八十七刷・八十八刷は6人7点11冊に減っている。すなわち八十五刷改版の6〜7点めは「ブラウン 心までは消せない／追わずにいてくれたら」であったが「追わずにいてくれたら」がなくなっている。それからこれまで作者50音順の最後にあった「リプリー スカーレット(一〜四)」も見えない*4。
カバー裏表紙、右上の紹介文は組み直されているが同じ。②六十二刷はこの紹介文の上下に橙色の横線があり、下の横線の下に「ISBN4-10-200901-9 C0197 \320E 定価320円」とあってその下、中央に葡萄マーク。朝倉氏のカバーでは黒の横線が中央の1本になり、左上にバーコード2つ「9784102009017／1920197004768」横線の上に「定価：本体476円(税別)」、横線の下、左側に2行、1行めはISBNコード、2行め「C0197 \476E」、右に葡萄マークがあって下に「Shinchosha 」。③八十五刷改版での異同はバーコード2つめの下4桁が「5901」、その下の「定価：本体590円(税別)」及びCコードの次の「 \590E」と、定価に関連した3箇所。（以下続稿）
*1:【2018年1月27日追記】「上半分」が脱落していたのを補った。②五十八刷のカバーを六十二刷と比較するに、カバー表紙・表紙折返し・裏表紙は一致。
*2:【2018年1月27日追記】②五十八刷は「[テ １ １]」のすぐ下に横長の枠にゴシック体横組みで小さく「新潮／文庫」すぐ下にゴシック体でやや小さく「9／―1―」とあって最下部「 320」。
*3:【2018年1月27日追記】②五十八刷は2013年3月26日付「「新潮社の辞典！」の広告（２）」。
*4:【2018年1月23日追記】②八十一刷の広告は、2017年1月5日付「「新潮社の辞典！」の広告（９）」に追加した。
