瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

水島新司『ドカベン』(5)

鈴木則文監督『ドカベン』(4)
 昨日の続き。
【14】黒地 鷹丘中学柔道部の大会出場の5人と学ランに松葉杖のメガネ(単行本①のカバー絵)*1
 以下、現在も俳優として活動している人は少ない(子役としての活動に止まる人物も多い)ようで、当時の文献を漁れば何か記述があるかも知れないが、ネット検索では生年月日が確認出来ない人が多い。そうなると8月27日付(3)に挙げたスタッフと同じで、映画データベース類を複数参照することで、何年から何年まで活躍しているか跡付けるくらいしか年齢を推測させる手懸かりが得られない。詳細は省略して、活動時期のみを参考までに示して置いた。
【15】青地 「丹  下藤本勇次大 河 内小松陽太郎目 無 し堤 昭夫田  淵清水照夫平  手舟久保信之井の頭軍司水島新太郎岩鬼を投げる山田(単行本⑥のカバー絵)
 元柔道部員の丹下が隻眼であるのは(丹下左膳に由来)同じだが、演じた藤本勇次は髪が長くて太っていて、全く似ていない。映画出演は本作のみで、TVドラマには出演していないようだ。――ちょっと謎の配役である。
 生徒会長の大河内を演じた小松陽太郎は、小柄で秀才っぽくて(原作はもっと額が秀でていたと思うが)合っている。小松氏は昭和46年(1971)から昭和54年(1979)まで、映画・TVドラマ出演が確認出来る。
 目無しは単行本①のカバー絵を見るに(わびすけと丹下以外の柔道部員は覚えていなかったが)似ている。堤昭夫は昭和49年(1974)から本作までTVドラマ等に出演している。近影はedulog「日本大学明誠高等学校」の学校ブログ、2014年05月17日「■■日大明誠■■ 「われら青春!女川復興支援隊」のみなさんが来校しました♪」に掲載されている(が、どの人が堤氏なのか私には分からない)。
 清水照夫(1946.4.2生)は撮影当時30歳。作中「田淵」と呼ばれる人が(目立って)いたかどうか思い出せない。清水氏は東映の映画ではよく見る顔だったらしいが残念ながら私にはそれと特定出来ない*2
 平手を演じた舟久保信之(1952.3.24生)は撮影開始当時24歳。作中「平手」と呼ばれる場面はなかったと思うが、これはもちろん江戸時代後期の剣客平手造酒に由来する訳で、現役俳優である舟久保氏の近影等からもすぐに、他の運動部を束ねて柔道部を迫害している顔色の悪い剣道部員であることが察せられる。
 井の頭軍司を演じた水島新太郎(1967.2.17生)は撮影当時10歳。井之頭軍司は青田小学校の番長として原作に登場する(私は覚えていない)が、そんなに強そうではない。水島氏は原作者の長男で後にたけし軍団に入り、俳優として活躍したが現在は引退している。――後述するようにオーディション会場にも姿を見せ、映画でもかなり目立っている。(以下続稿)

*1:11月15日追記】「鷹岡」を「鷹丘」に訂正した。

*2:並びからして明訓高校の生徒の1人か。そうだとすると運動部員の誰かか。【9月18日追記】原作(文庫版②100〜105頁)を見るに、長島が敬遠のサインを無視して変化球を投げたために暴投(捕逸)でサヨナラ負けする場面の対戦相手が「多渕」であった。