瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

事故車の怪(6)

 2016年11月15日付「今野圓輔『幽霊のはなし』(06)」に取り上げた、昭和46年(1971)頃に青森県で話題になっていたと云う「首だけの幽霊話」に関連して、2016年12月30日付(1)及び2017年1月2日付(2)にて松谷みよ子『現代民話考』に載る、事故車(中古車)に幽霊が出たと云う話を6つ検討して見た。そして、

以上4話、いづれも生首の件はない。しかしながら、現在では生首の絡む話の方が一般的になっているようだ。すなわち、『現代民話考』以降に流行したらしく思われる。

との見当を示したのであるが、最近、『幽霊のはなし』に近い時期の資料を見付けたので、報告して置きたい。
 なお、2016年11月14日付「今野圓輔『幽霊のはなし』(05)」に見た通り、今野氏は昭和46年頃に八戸短期大学に出講していたらしいから、話が流行した場所と時期について、まさにこの話に興じた人々から直接聞いていたと思われる。それを翌昭和47年(1972)8月刊『幽霊のはなし』に載せているのである。
・初見健一『昭和ちびっこ怪奇画報 ぼくらの知らない世界1960s―70s2014年7月20日 初版発行・2015年8月25日 第三版発行・定価1200円・青幻舎・272頁・文庫判並製本*1

 本書については、巻末に載っている横組みの「ビジュアル文庫シリーズ」の目録に、次のように紹介されている。3頁め(4点中)1点め、最初の2行は明朝体太字、少し空けて3行め以下はゴシック体細字で、

70年代オカルトカルチャーを凝縮!
「昭和ちびっこ」シリーズ最新刊
初見健一著
当時の子どもたちを熱狂させた「オ/カルト」ブーム。宇宙人、超能力、ネッ/シー、ミイラ、死後の世界…。
1960〜70年代の児童向け書籍に掲/載された「怪奇画」を多数収録。
あの頃のワクワク、ドキドキがよみが/えります。

とあって、主として週刊少年漫画雑誌のカラー特集ページの「オカルト」ネタを収録している。
 なお、本文はアート紙のオールカラーだが、この目録8頁のみ普通の紙に単色刷である。(以下続稿)

*1:6月25日追記】初版(定価1200円)を見た。