引き続いて日本の現代伝説『ピアスの白い糸』を見て行くべきであるが、続きはソアラの話でなくなるので後回しにして、ソアラの話の発生時期について述べた文献を見て置くことにする。
・別冊宝島92「うわさの本」 1989年4月25日発行・1994年7月10日第26刷・定価981円・宝島社・276頁・A5判並製本
本書には2013年10月12日付「鬼島さん(2)」に言及し、2017年1月6日付「松山ひろし『真夜中の都市伝説』(4)」に書影を貼付した。
52〜69頁「投稿欄・もうひとつのうわさの流通回路/送らずにはいられない。雑誌投稿欄は胸躍る"うわさグラフィティ"」は「[対談]石丸元章(投稿エディター)×大月隆寛(民俗学者)」で、本書発刊当時、すなわち私の学部生時代、大月隆寛(1959.3.5生)は『民俗学という不幸』が話題になるなど、よくその名を見掛けたものだが、石丸元章(1965.8.9生)のことは知らなかった。
- 作者: 大月隆寛
- 出版社/メーカー: 青弓社
- 発売日: 1992/05
- メディア: 単行本
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当時の両氏のプロフィールを275〜276頁(頁付なし)「筆者紹介*1」から抜いて置こう。275頁1段め22行め〜2段め9行め、
石丸元章 いしまる・もとあき
'63年千葉県生まれ。法政大学経済【1段め】学部時代より「東京おとなクラブ」/に参加。以後フリーライターとし/て「ホットドックプレス」「an」/などに執筆。「投稿写真」「アサヒ芸/能」に加え「噂の真相」での連載/もスタートする。年齢、性別など/に関係なくアクセスできるネット/ワークに興味あり、『ウワサを追い/ぬけ』(仮題)の出版を計画中。*2
2段め20行め〜6行め、
大月隆寛 おおつき・たかひろ
'59年東京都生まれ。早稲田大学法/学部卒業後、成城大学大学院で民/俗学を専攻するも、そのあまりの【2段め】惨状に呆然、知の遊び人として開/き直る。馬にまつわる場と人々の/民俗学的研究が一応のテーマ。現/在、東京外国語大学助手。訳書に/J.H.ブルンヴァン『消えるヒッチ/ハイカー』(共訳・新宿書房)。
私は貧乏で清い(?)大学生だったので、当時雑誌を買って読むこともなく(まぁこれは今でもそうなんだが)、石丸氏の紹介に挙がっているような雑誌の中では2011年2月22日付「上野顕太郎『帽子男』(1)」の注に触れたように、大学1年のときだけ所属していたサークルに「アサヒ芸能」を毎週買う先輩(現役合格なので私より1学年上だが、年齢は4月生の私より実は年下)がいたので、石丸氏の連載も見たかも知れないが雑誌の内容を、スケベな記事の多い親父向け週刊誌といった程度にしか覚えていない。その先輩は成田アキラ(1945.4.9生)の連載が面白いと言って買っていた。
それはともかく、対談に添えて「うわさ投稿傑作選」として昭和末年、昭和60年(1985)10月から昭和64年=平成元年(1989)1月までの種々の噂が紹介されているのである。(以下続稿)