瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

『都電往来』(05)

 2017年4月14日付(01)に、初版と再版を紹介して、再版の奥付等に見える初版の2刷は未見である旨を記した。
 先日、仕事の帰りに、本書の初版を所蔵する図書館に立ち寄って、郷土資料の棚を眺めていたところ、本書がもう1冊あることに気付いた。おやと思って手に取って見るに、これが2刷だったのである。
 2017年4月15日付(02)に注意した表紙だが、2刷で既にレイアウトが変更されている。
 そこで初版と2刷を借りて、急遽、これまで私が初版と「雑司が谷図書館開館記念」の文字のない再版を借りていた別の区の図書館に立ち寄って、再版を2刷と並べて見るに、表紙は2刷と一致している。もう遅くなっていたので借りて帰ってじっくり比較しようと思ったのだが、端末で確認して見ると貸出可能点数を借り切っていて、改めて出直すよりないのであった。そして、数日後、やはり仕事の帰りに返却期限が来た図書館に行く前にまづこの図書館に寄って何冊か期限前に返却して再版を借りた。――今の勤務先の周辺の自治体が、在住在勤でないと貸してくれないので、そこを不問にしている(ところが多い)23区の図書館との縁が切れない。しかし仕事帰りに23区に出るのは運賃も別に掛かるし体力的にも時間的にもなかなかしんどいので、縁を切って当ブログの内容を刷新するべき時期に来ているのかも知れないのだけれども。
 さて、初版と2刷、再版の3冊を並べて見るに、再版の表紙の文字位置の変更は2刷で行われている。右下のゴシック体白抜き「主婦の学習レポート」も2刷で既に入っている。2017年4月15日付(02)にて写真の位置をサンシャインの西の空で計測していたが、2刷は僅かに、0.1cm弱、空が入っている。
 背表紙はほぼ一致、再版がやや右にずれているのが分かる程度である。標題は入っていない(そのため、それぞれ、上部に標題を書いた紙を貼付している)。
 そして裏表紙、2刷で既に再版と同じ位置で写真が切れており、右はクリーム色地(再版のように檸檬色地だったのが褪色したのかも知れない)で、その(裏表紙の中央ではなくクリーム色地の)中央に、再版とは違う写真(9.5×8.0cm)がある。前面窓の上に黒地に白抜きの「[ 早 稲 田 ]」の表示があり、窓の左上に小さく黒地に白抜きで「ワンマン」の表示のある「7503」を進行方向の左前方から写したもので、手前はピントの合っていない躑躅の花。背後、車輌の左には「■■■製作所」と線路側の壁にある木造平屋の工場が見える。最初の3文字のうち1文字めは「北」か「光」、2字めは読み得ない*1が3字めは「東」もしくは「車」のように読める。車輌の右には4階建てのビルの2〜3階部分に黒に白字で「三美印刷尾久工場」の看板が付いてるのが見える。三美印刷は現在も盛業のようであるが、現在都電沿いに工場を持っていないらしく、場所の特定には使えない。覚えていたら昔の地図を調べて見ることにする。――2刷の右下、初版よりやや下に円形(直径2.2cm)の図案化された木菟、但し初版とは白黒反転させたもの(但し白ではなく地色のクリーム色だが)があり、円の下にゴシック体で小さく「豊島区制50周年」とある。(以下続稿)

*1:追記】2字めは「歯」のようで「光歯車製作所」らしいのだが、これも現存しないらしい。なお、都電の走っている荒川区東尾久に本社を構える「光製作所」とは無関係。