・新潮文庫1833(6)
①三十六刷と①四十九刷の比較の続きで、本体について。
1頁(頁付なし)から243頁まで一致。細目については文庫の諸版と比較しつつ述べることにする。
243頁の裏から奥付までの間、目録が12頁あるのは同じ。
①三十六刷は、11頁めまで3段組の「新潮文庫 日本の作品」で会津八一から辻邦生まで著者50音順、これも細かいところは前後の時期の3段組の目録と比較しつつ述べることとしたい。12頁めは「新潮文庫最新刊」で1頁9点、著者名、標題、1行20字で2行、定価。
①四十九刷は現行と同じく1頁6点で、3頁め3点めまで「川端康成著」。1頁め「雪国/ノーベル文学賞受賞/伊豆の踊子/花のワルツ/愛する人達/掌の小説/舞姫」。2頁め「千羽鶴/山の音/野間文芸賞受賞/川のある下町の話/女であること/虹いくたび/みずうみ」。3頁め「名人/眠れる美女/新文章読本」4点め「横光利一著 機械・/ 春は馬車に乗って」5・6点めは「石沢洋次郎著」で「若い人/(全二冊)/青い山脈」。4頁めの3点めまで「堀 辰雄著」で「燃ゆる頬・聖家族/風立ちぬ・美しい村/かげろふの日記・曠野*1」6点めまで「谷崎潤一郎著」で「少将滋幹の母*2/細(ささめゆき)雪/毎日出版文化賞受賞(全三冊)/鍵・瘋癲老人日記*3/毎日芸術賞受賞」。5頁めの3点めまで「太宰 治著」で「晩年/斜陽/ヴィヨンの妻」4点め「火野葦平著 土と兵隊・麦と兵隊」5点め「舟橋聖一著 花の生涯」6点め「徳田秋声著 あらくれ」。6頁め「石川 淳著 紫苑物語/芸術選奨受賞/滝井孝作著 夢幻抱擁/宇野千代著 おはん/尾崎士郎著 人生劇場/―青春篇(全二冊)―/志賀直哉著 和解/井伏鱒二著 多甚古村」。7点め「井伏鱒二著 山椒魚*4/織田作之助著 夫婦善哉*5/里見 紝著 多情仏心/高見 順著 如何なる星の下に/岡本かの子著 老妓抄/平林たい子著 うつむく女」。8頁めの3点めまで「三島由紀夫著」で「仮面の告白/花ざかりの森・憂国/愛の渇き」4点め「椎名麟三著 永遠なる序章/林 芙美子著 新版 放浪記/井上 靖著 射程」。9頁め「井上 靖著 氷壁/檀 一雄著 リツ子・その愛/大岡昇平著 武蔵野夫人/梅崎春生著 桜島・日の果て/加賀乙彦著 フランドルの冬/辻 邦生著 北の岬」。10〜12頁めは「新潮文庫最新刊」。
これまで「新潮文庫最新刊」の細目は確認しなかったが、……やはり見ないことにする。(以下続稿)