瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

川端康成『朝雲』(1)

 以下は2016年8月22日に書いた下書き*1

朝雲

朝雲

 前置きとして未見だけれども昭和21年(1946)版の書影を貼付して置く。初版は昭和20年(1945)。
 それから、最後に持ち出している辛酸なめ子(1974.8.29生)の本と、その関連本の書影も貼付して置こう。
女子校育ち (ちくまプリマー新書)

女子校育ち (ちくまプリマー新書)

 図書館で何度か手にする機会もあったのだが、借りようと思わなかったので読んでいない。しかし一度は読もうと思う。
 私は10代を硬派で過ごした(正確に言うと「過ごさざるを得なかった」――なんてことはなくて、やはり筋金入りの硬派だった、つもりである)ので、10代の異性はぼんやりした憧れの対象として永遠に位置付けられてしまったのである。まぁその方が良かったんじゃないかと今は思っている。30代で経験した女子高講師も(大体に於いて)愉しかったし。
 以下の記事はほんの書き掛けだけれども、今後書き足して行くつもり。

  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

新潮文庫213『花のワルツ』(1)
①昭和二十六年八月十日発行

花のワルツ (1953年) (新潮文庫)

花のワルツ (1953年) (新潮文庫)

花のワルツ (新潮文庫)

花のワルツ (新潮文庫)

②昭和四十六年二月十日二十九刷改版(171頁)
・昭和六十一年九月十五日五十刷 定価240円*2
・平成六年九月三十日五十五刷 定価311円
 カバー表紙折返し、右下に「カバー 平山郁夫」、広告は「新潮カセットブック」の「●伊豆の踊子」。
 カバー裏表紙折返し「――――新潮文庫――――/川端康成の本|」とあって、明朝体で「雪国/伊豆の踊子/花のワルツ/愛する人達/掌の小説/舞姫/山の音/川のある下町の話/女であること/虹いくたび/みずうみ/名人/眠れる美女/古都/新文章読本千羽鶴」の16点、下部に明朝体で小さく「カバー印刷 錦明印刷  デザイン 新潮社装幀室」とある。『伊豆の踊子』の右側下寄せで小さく「*」とあり、『千羽鶴』の下に2字下げでゴシック体で小さく「*の巻には、『新潮カセットブック』/収録の作品が入っています。」と添える。
 私は、前身が旧制高等女学校であった女子高等学校に勤めたこともあって、女学校文化のようなものの存在に心惹かれているのである。
 来月満101歳になる義理の祖母は、戦後を戦争未亡人として生き抜いたちょっと猛烈な女性なのだが、晩年(まだ生きているけれども)娘の遺産で生活が安定すると性格も穏やかになり、元来の御嬢様育ちの生地が現れて、やはり育ちと云うのが基盤になるのだと思ったことだった。私は上品にも下品にも成り得なかった。女子高では上品に振る舞おうと思うのだが、どうしても地金が出てしまう。かと云って、下品にぐいぐい押して行く迫力もないのである。
 それはともかく、私が大学院から足を洗うとき、院の主任教授(指導教授ではない)が、私が女子高講師生活に満足してドロップアウトするのだと勘違いして「××さん、女子教育のぬるま湯に浸かって」いちゃあいけない、と説教されたのだが、女子高から抜けた今になってみると、辛酸なめ子に『女子校育ち』と云う本がある(未見)が、私も全く女子高にどっぷり浸かって緩く仕事をしていたもんだ、とつくづく思うのである。

*1:文中の義理の祖母の誕生日からして9月まで加筆。最終的に2017年11月11日に保存。義理の祖母はもう半年で満104歳になる。

*2:3月26日追加。古い読書記録より。