瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山岸凉子『ヤマトタケル』(7)

 2月23日付(6)の続きで上製本と単行本(あすかコミックス)の比較。
 上製本は5頁(頁付なし)中扉で灰色地に、上部中央に明朝体太字縦組み白抜きで標題。6頁(頁付なし)は右下に元は彩色されていたと思しき主人公の、左下を見つつ叫んでいる顔のカット。これは単行本『前編』でも中扉の裏、4頁(頁付なし)に使用されているが、上製本(3.2×3.2cm)よりも単行本(3.9×3.9cm)の方が大きい。
 単行本には扉の裏に、『前編』2頁(頁付なし)には「登場人物*1」、『後編』2~3頁(頁付なし)には「主な登場人物と前編のあらすじ*2」があるが、上製本にはこのような纏めはない。「登場人物」はそれぞれ11人、同じ絵が若干範囲を変えて使用されている。
 どこの絵を使用したのか指摘して見たいのだが、位置を指示するには上製本と単行本(あすかコミックス)の対応関係を先に確認してからにした方が良さそうだ。そこで、上製本を基準にして単行本の前編・後編と対照して見た。
 全て単色印刷で色刷は再現されていない。原稿(及び初出)では彩色(色刷)だったと思われる箇所には(※色刷)と注記したが、カラーなのか2色刷なのかは初出未見なので確認出来ていない。
 1頁1頁じっくり突き合わせたわけではないのでまだ異同があるかも知れないが、目安として示して置こう。
上製本
・6頁(※色刷)=4頁(※色刷)
・7~86頁=前編5~84頁
・87~88頁(※色刷)=85~86頁(※色刷)
・89~165頁=前編87~163頁
 単行本『前編』は163頁の裏が奥付。
・166~313頁=後編4~151頁
 単行本『後編』は151頁の裏が奥付。
・314頁
 上製本は下部中央に「ヤマトタケル・完」とあって、この頁(頁付なし)が最後であるが単行本には採られていない。
・315~319頁
 315頁(頁付なし)は「(解説)」の扉で、文字は上部中央に縦組み。
 316~318頁2行め「ヤマトタケル」出版にあたって梅原猛原作者
 318頁3行め~319頁「ヤマトタケル」裏話山岸凉子
 これら原作者梅原氏と山岸氏のコメントは単行本にはない。(以下続稿)

*1:ルビ明朝体「とう じょう じん ぶつ」。

*2:ルビ明朝体「おも・とう じょう じん ぶつ・ぜん ぺん」