・丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(1)
この池については、2019年9月26日付「青木純二『山の傳説』(02)」に取り上げて、場所について疑問を表明して置いた。
すなわち、147~148頁に「三十八 ハンゴウ池 (下高井郡)」と題して取り上げられているのであるが、地図を見ても、検索してヒットする登山家のブログ等を見ても、一向に場所が分からない。
前置きを見て置こう。147頁2~6行め、
長野県から群馬県の草津へと向かう県境に、白根山という活火山がある。
平成二十九(二〇一八)年一月二十三日に発生した噴火によって、スキー訓練中の陸上/自衛隊員が一名亡くなり、他十一名が重軽傷を負うという惨事があったことは記憶に新し/いところだ。
その山の頂上付近に小さな池があるという。
本白根山の噴火は平成30年(2018)、この本が刊行される半年前である。
それはともかく、ここで気になったのは「頂上付近に小さな池があるという」と云う書き方である。
2~6頁、丸山政也「まえがき」にて、丸山氏は以下のように述べていた。5頁10行め~6頁10行め、
現在、心霊スポットに関した書籍は、季節を問わず様々な出版社から刊行されている。
インターネットでもそういったサイトを数多く見かけるが、紹介されているものを精査/してみると、かつて忌まわしい事件など一度も起きたことのない、単なる廃墟である場合/が多く、起きたとされる怪異も土地柄など関係のない、つまりどこにでもあるようなもの/ばかりで、根も葉もない噂話であることが大半だ。
またそのようなところでも、れっきとした所有者がおり、噂が広がることで迷惑を被っ【5】ているケースが多い。そういった場所が心霊スポットとして有名になったのは、主にネッ/トが普及してからだが、とりわけ匿名掲示板から発祥した話は信憑性が低く、事実でない/ことが殆どとあって、安易に書籍に載せることは避けなければならなかった。
そういった事情から、読者の方が「あの場所が載っていない」、などと感じることはあ/るかもしれないが、そのような理由があることを、読んでいただく前に是非知っていただ/きたいと思う。
県内に住んでいても郷土史というものに関心のない方もおられるだろう。本書がそうい/ったものに少しでも興味を抱くきっかけになれば、著者としてはこの上ない喜びである。/また他県から信州へ旅行に来られるという方には、一般的なガイドブックと本書を携行し/ていただくことで、より深い旅行をお愉しみいただけるものと期待する。
すなわち「精査」の上、証拠正しきものを採録したので、「ネット」上の証拠正しからざるものとは一線を画することを宣言している訳である。
それに反論するのに、ネットで検索してヒットしないことを根拠とするのは少々気が引けるのだけれども、この登山流行の御時世に、登山愛好家のブログ等に全く情報がないのは、流石におかしいのではないか、と思ったのである。――一般的な心霊スポットなら「一般的なガイドブック」には載らないだろうけれども、草津白根「山の頂上付近」にあるなら「一般的なガイドブック」に載っているはずで、或いは、一般的には他の名称で知られてる池に、このような異称があるのかとも思ったが、それならそこのところをはっきりさせてもらわないと、この池には「本書を携行して」も、どうしたって行き着けないことになるだろう。(以下続稿)
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今日も都内に、4週間前に借りた本の返却のために出掛けた。昨日出掛けた某区の図書館は通常通り開館しており、書棚(!)に本(『光圀伝』5版)を探すことが出来たのだが、今日出掛けた某区の図書館は書架には立入出来ないので、家を出る前に、その館に所蔵している本を何冊か予約して、入口を入ってすぐの受付で、返却のついでに借りることが出来た。しかし別の区の図書館は、在住・在勤でないと予約出来ないので、閉館時間を過ぎてから返却ポストに放り込んで来た。それにしても、昨日に比べて山手線が混んでいたのには驚いた。どうも、花見をしていたらしい。――私は桜の下にシートを敷いて場所取りをさせられたこともなく、そもそも酒を呑まないし、この時期、もう10年以上の花粉症だから出歩いても外で飲み食いなど考えたこともない。しかし、世間には、この程度の自粛でも我慢出来ない人がいるらしい。政府はこれこそ規制を掛けて、デング熱のときのように代々木公園を封鎖し、上野公園も同様にすべきだったのではないか。これでいよいよオリンピックが中止になったらどうするつもりなのだ。いや、私はずるずる引き延ばされた上に費用も膨らんで行くに違いない延期よりもすっぱり中止した方が結局のところ、まだマシになるだろうと踏んでいるから、中止でも構わない(オリンピック以外の点では構わなくはないのだ)けれども、政府はやりたがっているのじゃなかったのか。学校一斉休校するならこっちこそ規制すべきだろうに、――いや、学校も新年度から一斉再開するみたいだし、もう、感染爆発不可避と、諦めたのだろうか。