瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

花粉サイクリング(3)

 昨日の続き。以下、今日と云うのは4月3日(金)のこと。

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 今日行こうと思っているのは、都内の、2011年4月12日付「花粉サイクリング」の頃の職場の近くの図書館で、その頃から通い続けている。それからその隣の区の図書館も返却期限が迫っている。仮に前者をA区立図書館、後者をB区立図書館とする。
 その後、都内でもA区からは距離のある場所に職場が移ったのだが、他の区立図書館には所蔵しない本があったりするので、そのまま通い続けている。B区立図書館はA区ほど珍しい本はないのだが、交通の便が良いのでついでに通っているのである。
 以前にも書いたことがあるが、都内の区立図書館は、区にもよるが各区に10館以上、徒歩20分間隔にあって貸し出しを受けた図書館で返却しなくても良い。だから都内に出勤していた頃は、空き時間と運賃を計算してA区からB区へ、或いは逆にB区からA区へ2駅分40分ほど歩いて、A区立H図書館とB区立K図書館またはI図書館、もっと歩いてB区立中央図書館まで、2館もしくは3館を梯子したり、両区の境界にある某地下鉄駅(仮にC駅とする)から南北にそれぞれ徒歩5分と10分の距離にあるB区立C図書館とA区立K図書館を回ったりしたものだった。
 相変わらずPCR検査の数を絞っている(それでも以前に比べれば大分増えたが)のでなかなか都市封鎖(ロックダウン)にはならないだろうが、都知事の外出自粛要請で土日や4月上旬を完全休館にした市立図書館もあるので、空いている平日に出掛けた方が良さそうだ。いや、利用者の多くは徒歩か自転車で利用する区民だろうから、区立図書館はなかなか完全休館にはならないとは思うのだけれども。
 さて、今回は2館分18冊、うち10冊は文庫本。どちらも先月上旬に借りたのだが、既に開架には立ち入れなくなっていたから、予約を入れて取り置きしてもらっていた本を借りたのである。そして、どちらも1回延長して約4週間、B区立図書館には、しばらく行かないつもりでもう予約を入れなかった。A区立図書館はまだ使いたい本があるので予約してしまった。
 大体のルートは第1回(?)花粉サイクリングと同じになる。しかし、あの日、すなわち2011年3月11日は、地図もなかったので、鉄道の路線と駅で大体の場所の見当を付けながら、迷わないように、隣の市までは専ら幹線道路を走って帰って来たのだが、これは起伏を気にしていない自動車向けの道路なので、幾つもの河谷を越えて、かなり疲れたのである。隣の市のターミナル駅に着いたときには、ようやっと地元に戻って来た、と云う安心感もあって、以後はかなりへたばりながら深夜に自宅に着いたのだった。そして投稿したのが2011年3月11日付「帰宅」である。27kmくらいだったと思う。
 再度、全く同じルートを走って、9年前との違いを感じても良いかと思ったのだが、しかし今回は、往復である。かつ、行きが下りで帰りが登りになる。
 そこで、地図を見て地形的にも距離的にも無理のなさそうなルートを予め選定して置いた。
 行き先はC駅近くのB区立C図書館、それからA区立K図書館で借りていた本を全て返し、そこから引き返して、当初電車で移動するつもりでA区立H図書館に予約して取り置きしてもらっていた本は、もう断っても良いか、と思ったのだが、一応行ってみることにした。往復で50kmくらいである。
 まづ、線路沿いにしばらく進み大通りに出て、途中のコンビニエンスストアにATMがあったので当座に要りそうな金を下ろす。まだ昼食も摂っていないが店にも入らず自動販売機も使わないつもりで財布には230円くらいしか入ってないままだった。どこかでさっと食べるつもりでカロリーメイト2箱と、庭の梅の実を蜂蜜に漬けて作った梅シロップを水で薄めて 500mℓ のペットボトルに詰めて持参している。しかし、結局飲まず食わずで、4時間ほぼ自転車を漕ぎ通したのであった。
 それはともかく、水路に出て水路沿いの通りを下る。普段は知らないが、かなりの交通量だ。今、安心出来るのは家で、家族が発症していなければ感染者はいないつもりになれるが、公共交通機関や商業施設・勤務先などは、どこに感染者がいるか分からない。今、東京は春季休暇で学校が再開していないから良いが、来週から一部の学校も加わることになる。それはともかく、その点、自家用車は自宅の延長だから一応安心出来る訳だ。
 話を私の行程に戻そう。――それから、その水路から枝分かれした用水沿いの通りに入る。桜がほぼ満開で、空は晴れて甚だ気持ちが良い。用水に沿う道はほぼ平らで、少数だが花見に歩いている人もいる。バス停にも少しずつだが人がいる。
 隣の市からまた別の市に入った途端に舗装が悪くなる。私の住む市は、市政の評判が頗る悪いが、その分土建業に予算が回っているらしく、快適に走ることが出来た。市政の評判の良い隣の市も、税収が多いとの噂通り快適であった。
 それから都内に入る。ここでうっかり、左折する場所を見逃して1km近くそのまま進んでしまった。流石に怪しいと気付いて、地図と云って幹線道路が分かる程度のものを印刷して持って来ているだけなのだが、何となく見当を付けて、しばらく住宅街をうろうろするうち、高校の脇に辿り着いて、校名を確認して漸く現在位置を把握。随分遠回りしてしまったが、予定していた踏切の1つ東の踏切で線路を渡り、当初予定していた道に戻る。
 後はそのまま進み、某区(仮にD区とする)の中心部に差し掛かると、その手前の駅辺りから人通りも増え始める。中心部はかなりの人出である。そこでこれまで通ってきた用水跡の通りから別の大通りに入る。高低差を厳しくチェックして出て来た訳ではないが、ここまでは用水跡をずっと辿って来たので第1回(?)花粉サイクリングのルートに比較して遙かに楽に来ることが出来た。この分なら疲労の蓄積している帰りも、大丈夫であろう。(以下続稿)