瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

いまに語りつぐ『日本民話集』伝説・現代民話(08)

・「現代民話」の出典①松谷みよ子『現代民話考』
 それでは、前回までに細目を示した、7月11日付(01)に挙げた第三集⑩~⑮の6冊について、その出典を確認して置こう。既に注意したように巻末の「話名および出典」と云う一覧表に纏めてあるのだが、話者や報告者の示し方にも巻ごとに違いがあったように、出典の示し方にもやや不統一がある。
 すなわち、例を挙げると、⑩『戦争をめぐる民話』の「十一 落ちたのは日本機」の「出  典」は「『現代民話考』第二期Ⅰ 松谷みよ子 立風書房 一九八七」となっている(刊年の漢数字は半角)のに対し、⑪『学校の怪談』の「一 赤い手、青い手」では「『現代民話考 第二期Ⅱ』松谷みよ子 立風書房 一九八七」となっている(刊年の漢数字が半角であるは同じ)。細かいことだがこういうところを統一して欲しいのである*1
 同じ本が続けて出典となっている場合は「同右」で済ませている。しばらく間を置いて再出する場合は「『現代民話考』第二期Ⅰ(同前)」のように、著者・版元・刊年を(同前)で済ませている。
 今回は、かなりの数を占める、本シリーズ監修者の1人である松谷みよ子の著書(と云うか松谷みよ子民話研究室の編著)『現代民話考』を出典とする話を整理して置こう。『現代民話考』全12冊からの本シリーズへの再録を「Ⅰ」から順に、丸数字で巻、漢数字で話の番号にて⑩十一、⑪二十九の如く列挙して見た。検索の便宜のため丸数字は一々付けることにした。
・『現代民話考』Ⅰ 河童・天狗・神かくし
⑭六十二・⑭六十四
・『現代民話考』Ⅱ 軍隊
⑩二・⑩三・⑩四・⑩五・⑩六・⑩八・⑩九・⑩十・⑩十六・⑩十七・⑩十八・⑩十九・⑩二十・⑩二十二・⑩三十二・⑩三十四・⑩三十九・⑩四十一・⑩四十四・⑩四十五・⑩四十六・⑩四十八・⑩四十九・⑩五十五・⑩五十六・⑩五十九・⑩六十・⑩六十一・⑩六十二・⑩六十九・⑩七十・⑩七十一・⑩七十二・⑩七十八・⑩七十九・⑩八十・⑩八十二・⑩九十三・⑩九十四・⑩九十五・⑩九十六・⑩九十七・⑩九十八・⑩百
・『現代民話考』Ⅲ 偽汽車・船・自動車の笑いと怪談
⑫一・⑫二・⑫三・⑫四・⑫五・⑫七・⑫四十・⑫四十一・⑮四十・⑮五十一・⑮五十二
・『現代民話考』Ⅳ 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂
⑩三十一・⑩三十三・⑩三十五・⑭二・⑭三・⑭四・⑭八・⑭九・⑭十二・⑭十三・⑭十四・⑭四十・⑭四十一・⑭四十三・⑭四十九・⑭五十一
・『現代民話考』Ⅴ あの世へ行った話・死の話・生まれかわり
⑩三十六・⑩百六・⑬三十五・⑬三十六・⑬三十七・⑬三十八・⑬三十九・⑬四十・⑬四十一・⑬四十二・⑬四十三・⑬四十四・⑬四十五・⑬四十九・⑬五十・⑬五十一・⑬五十二・⑬五十三・⑬五十四・⑬六十六
・『現代民話考』第二期Ⅰ 銃後
⑩十一・⑩二十四・⑩二十五・⑩二十八・⑩四十二・⑩五十四・⑩五十八・⑩六十六・⑩六十七・⑩六十八・⑩七十三・⑩七十四・⑩七十五・⑩七十六・⑩八十一・⑩八十三・⑩八十四・⑩八十五・⑩八十六・⑩八十七・⑩八十九・⑩九十・⑩九十二
・『現代民話考』第二期Ⅱ 学校
⑩六十四・⑪一・⑪三・⑪五・⑪九・⑪十四・⑪十五・⑪十六・⑪二十四・⑪二十七・⑪三十三・⑪三十四・⑪三十五・⑪三十六・⑪四十一・⑪四十五・⑪四十六・⑪四十九・⑪六十三・⑪七十一・⑪七十二・⑪七十三・⑪七十六・⑪八十一・⑪八十八・⑪九十一・⑪九十二・⑪九十三・⑪九十四・⑪九十六・⑪九十七・⑪百
・『現代民話考』第二期Ⅲ ラジオ・テレビ局の笑いと怪談
⑫八十一・⑫八十二・⑫八十三
・『現代民話考』9 木霊・蛇
⑮七十六・⑮七十七・⑮八十七・⑮八十八
・『現代民話考』10 狼・山犬 猫
⑮七十八・⑮七十九・⑮八十六
・『現代民話考』11 狸・むじな
・『現代民話考』12 写真の怪・文明開化
⑩九十九・⑫三十八・⑫七十・⑫七十一・⑮二十
 典拠として適当なのか、細かい検討を要するものもあるが、差当り全体的な傾向を窺うに足るであろう。(以下続稿)

*1:⑫は⑩に同じ。⑬⑭は⑪に同じ。⑮は副題も二重鉤括弧内に示し、算用数字で打ち直した巻「3」などと添える。