瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(52)

 2月28日付(51)の続きで、③文庫版について。
新潮文庫5441(1)
 初刷と六刷を並べて見た。異同のみメモして置く。
 カバーは表紙のみ一致。①②84~87頁「とうちゃんとのキャッチボール」の85頁挿絵を人物間を詰めて使用。
 カバー背表紙、最下部が初刷「520」に太い下線、六刷「¥552」。
 カバー裏表紙、バーコード1つめは同じ、2つめ初刷「1910195005201」六刷「1920195005521」、初刷「定価520円(本体505円)」六刷「定価:本体552円(税別)」、ISBNコードは同じ、その下、初刷「C0195 P520E」六刷「C0195 ¥552E」。
 カバー表紙折返し、最上部の著者名(英字)と顔写真、右下の「カバー装画 ビートたけし」は同じ。横組みの紹介文、初刷は、

1947(昭和22)年、東京足立区生れ。/明治大学中退。浅草フランス座で芸/人修業後、「ツービート」を結成。漫/才ブームで一躍人気者に。その後、/コンビを解散。ソロになってからも、/テレビ、ラジオを始め、映画、出版/など幅広い分野で八面六臂の活躍を/続ける。映画監督としても世界的に/高い評価を受けている。主著に『み/んな自分がわからない』『落選確実/選挙演説』『顔面麻痺』などがある。

であったが、六刷は、

1947(昭和22)年、東京足立区生れ。/浅草フランス座で芸人修業中に知り/合ったきよしと漫才コンビを結成。/「ツービート」として、漫才ブームで/一躍人気者となる。その後もソロと/して、テレビやラジオの出演、映画/や出版の世界などで国民的な活躍を/続けている。映画監督・北野武とし/ても世界的な名声を博す。’97年には/「HANA-BI」でベネチア国際映画祭/グランプリを受賞した。著書に『私は/世界で嫌われる』など多数。

と書き換えられている。
 但し、私の見た初刷のカバーは、少し経ってから掛け替えられたものらしい。と云うのは、カバー裏表紙折返し、上部に「――――新潮文庫――――/ ビートたけしの本 」として9点挙がるが本書は7点めで、8点めに「みんな自分がわからない」9点めに「落選確実選挙演説」がある。

落選確実選挙演説

落選確実選挙演説

 2つとも初刷より前に単行本が出ているのでカバー表紙折返しの紹介文にあってもおかしくないが、新潮文庫に収録されたのは後のことである。そうすると私の見た初刷に掛かっているカバーは、1年ほど後のものと云うことになりそうである。
 六刷は10~12点め「たけしの死ぬための生き方/たけしの20世紀日本史/草野球の神様」の3点が追加されているが、これらは六刷より前の刊行である。
 本体、1頁6点の目録が4頁、1頁めは同じでカバー裏表紙折返しの1~6点めまで。2頁め初刷は1~3点め「〈小沢昭一/宮腰太郎〉著」の「旅ゆけば 小沢昭一的こころ/〈滋養豊富/元気の素〉小沢昭一的こころ/旅まくら 小沢昭一的こころ」に4点め「小沢昭一 美人諸国ばなし」、5~6点め「中上健次著」であったが、六刷は1~3点めが「ビートたけし著」でカバー裏表紙折返しの8~10点めまで、小沢昭一の本は4点めに「旅まくら 小沢昭一的こころ」のみ、5~6点めは同じ。3頁め、初刷は小林信彦著、景山民夫著、桂 文珍著が2点ずつであったが、六刷は小林信彦著が4点、1点め「日本の喜劇人/芸術選奨受賞」のみ同じ、2点め「小説世界のロビンソン」は「喜劇人に花束を」に差し替えられ、3~4点めは「ドリーム・ハウス/怪物がめざめる夜」。5~6点めは同じ。4頁め、原田宗典著、群 ようこ著、山田詠美著2点ずつは同じ。
 次いで「新潮文庫最新刊」が3頁。初刷の2頁め2点めが本書で、紹介文に、

ガキの頃の感性を大切にしていきたい――。/気弱で酒好きのおやじ、教育熱心なおふくろ。/遊びの天才だった少年時代を絵と文で綴る。

とある。六刷は2頁め1点めに「北野武 コ マ ネ チ!/ビートたけし全記録―」。
 奥付、六刷はその発行日の1行を追加、他に「発行者」が初刷「佐藤亮一」が六刷「佐藤隆信」。郵便番号が初刷3桁、六刷7桁。(以下続稿)