・特撮ロケ地としての道了堂(2)
昨日の続きでHN「yart先生」による、Twitter 及びブログでの東映生田スタジオ作品のロケ地検証により報告されていることを、私用の手控えとして整理して置きたい。
変身忍者嵐第26話に道了堂を確認。生田作品ではこれが一番古いか? pic.twitter.com/dNuYI484Gu
— ロケ地大画報 (@yartsensei) 2020年1月24日
私には「変身忍者 嵐」に関する知識も全くないが、Wikipedia に拠ると昭和47年(1972)4月7日から昭和48年(1973)2月23日まで毎日放送・NET(現、テレビ朝日)系列で毎週金曜日19時~19時30分に全47話が放送された、東映と毎日放送製作の特撮テレビ番組とのことである。
yart先生が上記 tweet で報告している第26話「死ぬか嵐!恐怖のスフィンクス!!」は昭和47年9月29日放送、キャプチャされた画像では一見よく分からないが、中央に道了堂背面に空いた穴が確認出来る。しかし足の踏み場もないくらい草が繁茂している。9月の撮影とすれば誰も手入れする者のない場所はこんなものなのかも知れないが、石畳の参道も見えないくらいなので正面から撮ったようには見えない。背面から撮ったのではないかと思うくらいである。
yart先生のブログ「仮面ライダーV3 ロケ地大百科」には、2021年2月19日「道了堂」として「出典:仮面ライダーV3 第18話「悪魔の裏切り あやうしV3!」毎日放送/東映 1973年6月16日」に見える、絹の道と正面から写した道了堂の画像を現在と比較して上げている。「変身忍者 嵐」の9月ほどではないが、6月でもかなり茂っている。道了堂の壁の落ち方は『多摩の百年』及び『続八王子の今昔』掲載の写真と変わらないように見える*1。
同じくyart先生のブログ「別冊ロケ地大画報 ロケ地マガジン 東映生田作品のロケ地のすべて!」には、2021年2月19日「道了堂」として「出典:仮面ライダーX 第26話「地獄の独裁者ヒトデヒットラー」毎日放送/東映 1974年」8月10日放送を同様に紹介している。
仮面ライダーX第26話ロケ地: 道了堂 https://t.co/B2qNQIVxpX pic.twitter.com/JN9sUsQio5
— ロケ地大画報 (@yartsensei) 2021年2月19日
ブログの方にはさらに多く、参道や階段の比較画像、それから主人公が道了堂の屋根の上に立っている(!)ところもある。この屋根の、大棟の両端の鬼瓦(?)の右(東側)は残っているが左(西側)がなくなっているところ、『続八王子の今昔』掲載の、同年5月撮影の写真に一致している。堂内が暗くてよく分からないのも同様だが、壁の落ち方など、やはり『続八王子の今昔』掲載の写真に一致している。
2021年2月22日「悪魔の復活祭【道了堂/桜美林教会】」は「出典:仮面ライダーストロンガー 第17話「怪談 悪魔の復活祭」毎日放送/東映 1975年7月26日放送」の紹介で、道了堂そのものは遠くからしか写っていない(らしい)が、石段を上から見下ろしたり、地蔵や灯籠の陰に隠れたり、境内の様子が分かる作りであったようだ。地蔵は頭部しか写っていないが、現在の写真で頭にロープが巻いてあるところからして、立像と座像とある座像の方、複数の台石と石柱、亀趺、蓮座に載っているのが正しい位置なのだが、現在は台石と石柱からは下ろされている。元の状態と現状については別の記事に述べる予定。「仮面ライダーストロンガー」に話を戻すと、このときも台石に載っておらず、地面に安置されていたようだ。キャプションに「茂が隠れたのは曰く付きの地蔵。かなり損傷しており、位置も当時から移動していると思われる。」とあるように「曰く付き」すなわち「稲川淳二の怪談」の首無し地蔵である。
本日1発目仮面ライダーストロンガー第17話 悪魔の復活祭ロケ地【道了堂/桜美林教会】 https://t.co/BOlmZ4PWfO pic.twitter.com/SO8O005HmE
— ロケ地大画報 (@yartsensei) 2021年2月21日
もう少し写真の検討を重ねた上で、これらの作品を往時の道了堂を確認するために見て置こうと思う。(以下続稿)