瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

校舎屋上の焼身自殺(27)

 2018年10月8日付「閉じ込められた女子学生(5)からしばらく取り上げて検討した、川奈まり子実話怪談 出没地帯』だが、先日、図書館OPACで文庫版が出ていることを知って、借りて来た。
河出文庫『実話怪談 でる場所』二〇一九年 七 月一〇日 初版印刷・二〇一九年 七 月二〇日 初版発行・定価760円・258頁

 ①並製本のカバーは表紙及び裏表紙折返しに少し(0.6cm)入り込むくらい全面にわたる写真である。但し裏表紙はほぼ真っ暗。表紙には絹の道に似た舗装されていない、落葉の散り敷いた下り坂を下って行く白い服に薄暗いので色がはっきりしないがスカートの、小学校高学年くらいかと見える少女の後ろ姿。②のカバーは河出文庫の統一仕様で、写真は表紙のみ、枯れた蔓の這う白壁に空いた黒い窓。
 ①では表紙・背表紙とも黄土色の「実話怪談」は明朝体で小さく入り、白抜き斜体の「出没地帯」が大きく入っていたが、②では表紙は白抜きで2行に、背表紙は半角分空けて1行に黒で、同じ大きさで入る。
 ①のカバーには文字は他に、表紙・背表紙に明朝体白抜きで縦組みの著者名、最下部に横並びで版元名が入り、裏表紙は左上を白く抜いて(7.3×4.1cm)、バーコード2つ「9784309024769/1920095013008」と「ISBN978-4-309-02476-9/C0095 ¥1300E」そして「定価[本体1300円](税別)」とある。
 ②の裏表紙、左上に「9784309416977/1920195007600」右上に「ISBN978-4-309-41697-7/C0195 ¥760E」2行分空けて「定価本体760(税別)」、中央やや下に以下の紹介文。最初の1字は紫色の正方形(1辺0.8cm)のドロップキャップ(2行×3字分)で、

 も ういいの?――振り向い/   ても誰もいず、それは私/自身の声だった。松寿園スタジ/オ、青山霊園女子美大付属高、/開かずの邸、散在ガ池、廃病院/スタジオ、源氏山公園、国道16/号線、ホテル青い鳥……。また/誰かを死なせてしまうことのな/いように綴られた、二十八の怪/談実話。

とある。
 ①のカバー折返しは白地で文字はない。②はカバー表紙折返しに横組みで、上部に、

川奈まり子かわな・まりこ
1967年、東京生まれ。作家。著書に『実/話怪談 出没地帯』(本著旧題)、『迷家/奇譚』『実話怪談 穢死』『実話怪談 呪/情』『実話怪談 夜葬』『赤い地獄』『実/話奇譚 奈落』、共著に『娵』『女之怪/談』『怪談四十九夜 出棺』『現代怪談/地獄めぐり』など。
TABLO(http://tablo.jp/)とTOCANA/(http://tocana.jp/)で怪談実話を連載/中。日本推理作家協会会員。

とあり、下部に小さく「カバーデザイン◎山元伸子  /カバー写真◎©PIXTA    /カバーフォーマット◎佐々木暁」とある。
 これに対応する記述は①253頁の裏に、縦組みで下部に「装幀デザイン/芦澤泰偉 |写真/写真素材ぱくたそ |   Photo カズキヒロ |   モデル 白鳥片栗粉」とある(改行位置「|」)。これは「©フリー素材サイト「ぱくたそ」」の2016年2月23日公開「暗い森の中を歩く女性の後姿の写真素材/深い森の中を彷徨う女性(ID13773)」である。子供のように見えたのだが、この頃からしばらく活動していた成人女性写真モデルらしい。
 ①は続いて2018年10月8日付「閉じ込められた女子学生(05)」に引いたように、次の頁に初出、その次の頁に著者紹介がある。ここでは②の初出(底本)について、奥付の前の頁(表は白紙)に、

*本作は、ニュースサイト「しらべぇ」(http:///sirabee.com/)に連載された、「川奈まり子の実話系/怪談コラム」を加筆修正・改題し、『実話怪談 出没/地帯』(河出書房新社、二〇一六年六月)として刊/行したものを改題して文庫にしたものです。

とある。
 ②のカバーに戻って、カバー裏表紙折返しには[河出文庫]6点。①は奥付の裏は白紙だが②は1頁6点の「河出文庫」目録が3頁。(以下続稿)