瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

全国歴史散歩シリーズ13『東京都の歴史散歩』(3)

③B6変型判
・歴史散歩⑬『東京都の歴史散歩』 東京都歴史教育研究会 編・山川出版社
『上 下町』2005年8月15日 1版1刷印刷・2005年8月25日 1版1刷発行・定価1200円・278頁

『中 山手』2005年8月15日 1版1刷印刷・2005年8月25日 1版1刷発行・定価1200円・301頁『下 多摩・島嶼2005年8月15日 1版1刷印刷・2005年8月25日 1版1刷発行・定価1200円・300頁 表紙見返しから口絵になっており各冊8頁、続いて「もくじ」が『上』は4頁、『中』は5頁めの8行めまで、『下』は「もくじ」が6頁、そしてアート紙の前付(頁付なし)の最後の1頁に「[本書の利用にあたって]」、これは凡例だがその最後に、

6.本書掲載のデータは,2005年5月現在のものです。今後変更になる場合もありま/  すので,事前にお確かめください。

とある。①文庫版②新書判にはこのような断り書きはなく「変更にな」った「場合」は増刷毎に手を入れていた(ようである)。③B6変型判はこのような対応をしないことにしたのであろうか。
 との変更点は判型の他に、本文が赤黒2色刷、一部カラー印刷になっていることが挙げられる。
 さて、は3冊同時に刊行されているが、実は②もその予定であった、②『下』259~260頁の「1989年5月」付、「「東京都の歴史散歩」編集委員会代表」の渡辺忠胤「あ と が き」には、冒頭259頁2~6行め、

 「東京都の歴史散歩」を装を新たにして,より適切で内容の充実/したものに生まれかわらせたいとの新企画が,山川出版社から提示/されたのは1986(昭和61)年の夏であった。思えば,旧版刊行以来/10年余,その間,東京都の変貌は急速に進み,史跡・文化財の保存/や整備も一だんと進展した版面,様相をかえたところも数多い。‥/‥


 以下、調査・執筆・編集作業について述べ、260頁9~14行め、

 当初この新版「東京都の歴史散歩」は,1988(昭和63)年夏の第/29回全国歴史教育研究協議会研究大会(東京大会)までに刊行を予/定したが,初版の事情で刊行が遅れてしまった。昨年末に刊行をみ/た上・中巻と同時発刊を目ざした下巻が,とりわけ遅れたのは編集/責任者の一身上の都合もありまことに恐縮の至りで,各方面にご迷/惑をおかけしたことを深くおわびしたい。

とある。②『上』Ⅰ~Ⅱ頁、「昭和63年10月」付の「東京都歴史教育研究会々長」岡野敬生「発刊によせて」にはこのような事情には触れていなかった。
 には『下』257頁、「2005年7月」付の「前東京都歴史教育研究会長」黒田比佐雄「あとがき」しか編集の事情を窺わせる文章がないが、これにはの渡辺氏の「あとがき」のような生々しさはなく、同じ会長として書いている岡野氏の「発刊によせて」に近い。冒頭に諸版について述べているのでそこだけ抜いて置こう。2~6行め、

『東京都の歴史散歩』がはじめて発行されたのは1977(昭和52)年,/さらに新書判,下町,山手,多摩・島嶼の3巻をもって全面改定さ/れた『新版』が1988年に刊行をみた。そしてこの度,再度全面改訂/され『東京都の歴史散歩』が新たに生まれかわることとなった。第/1版からかぞえて28年,新版刊行からも既に15年の歳月が経過した。/‥‥


 さらに17年になろうとしているが、更なる改訂は出るのかどうか。
 次回はの増刷毎の改訂について見て置くこととしよう。(以下続稿)