瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(11)風野真知雄

 平成の時代小説は古本屋では引き取ってもらえないらしい。そうすると、とにかくバーコードが付いていれば買い取ってくれるブックオフに持って行くしかなさそうだ。先月、別に下がりきってはいなかったけれども、なんだか世間一般は少なくなったような気になっているらしくて、重症化しないみたいなことになって、選挙も控えていたから制限緩和やらもして、その空気に押されてか祖母の家を処分しようという話が具体化し始めたので、慌てて目録化のため幾らか本を持ち帰って、今、林檎箱1つ分になっている。祖母の家はクーラーが壊れているので、夏に長時間作業をするのは困難で、本格的に片付けるのは秋になってからになるだろう。だからこそ、この夏のうちに目途を付けてしまいたいと思っていたのだが、幸い(?)コロナが猖獗を極めているので、片付けるのは収まってから、みたいな雰囲気になっている。それまでに書籍だけでもきちんとして置きたい。そのためにも感染する訳には行かぬのである。
 クラスターの追跡などもうそんなにやってないのだろうから、行事に参加するために検査して見付かったのでなければ、多少なりとも症状がある人なのだろう。それでこんなに多いのだから、やはり多いのである。私は余り人と接触せずに過ごしているので、多少の症状では病院には行かないつもりである。まぁ現状では来るなと言われているようなものだから行かなくても文句は言われないだろう。困るのは多少でない症状が出たときである。
 今日は数日ぶりに祖母の家に行って何冊が持ち帰って来た。寝室やら、紙袋に入っていたりして、少々保存の悪い本は粗方持って来たはずである。後は本棚とクローゼットにかなりの冊数がある。松本清張や、藤沢周平や、山本周五郎や、池波正太郎や、司馬遼太郎や、岡本綺堂や、大佛次郎や、吉屋信子や‥‥著名な作家でも挙げて行くとかなりの人数になる。梅原猛の本も多い。海外のミステリー小説も、昭和の頃のものが相当数あるようだ。クローゼットには1列に50冊以上で3列、上下2段、それが左右2つ。一番奥の3列めに何があるかはまだ見ていない。200冊くらい持って来ているがまだ1000冊以上はありそうで、まさに日暮れて途遠し、しかし、何もせずに業者に引き取らせれば楽だけれども、せめて何があったかくらいは記録に残して置きたいと思うのである。
・文春文庫『耳袋秘帖』文藝春秋
か 46 6『佃島渡し船殺人事件』2011年9月10日 第1刷・定価571円・267頁*1

か 46 18『人形町夕暮殺人事件』2012年10月10日 第1刷・定価695円・392頁 カバー表紙に「書き下ろし時代小説」とあるが、カバー裏表紙の紹介文の最後に「‥‥書き下ろし余/話「気に入らない幽霊」を新収録。」とある。「書き下ろし時代小説」なのに「新収録」とはどういうことかと、カバー裏表紙折返しの「|文春文庫|風野真知雄の本|」を見るに18点、全て「耳袋秘帖」で最後の2点は「耳袋秘帖 木場豪商殺人事件耳袋秘帖 人形町夕暮殺人事件」そして1行分空けてやや小さく「★……文春文庫オリジナル作品」とある。本書は「オリジナル」ではないことになるが、これは奥付の前の頁を見るに。縦組み下寄せで「一次文庫 二〇〇八年十一月 だいわ文庫」1行分空けて「余話「気に入らない幽霊」は文春文庫のための書き下ろしです。」とあり、1行分空けてやや小さく「編集協力・メディアプレス」とある。――そうすると再刊な訳で、それを書き下ろしと言い続けて良いものかと少々疑問に思う。それからシリーズでの順序、本書は本当は何点めになるのか、分かり易く示して欲しいと思う。
 だいわ文庫版はもちろん未見だが、書影だけ示して置こう。双葉文庫『新・若さま同心 徳川竜之助』双葉社
か 29-15『化物の村』2012年9月16日 第1刷発行・定価581円・295頁※ カバー表紙に「二」、カバー裏表紙の紹介文の最後に「/大好評シリーズ第二弾。」
か 29-16『薄毛の秋』2013年2月17日 第1刷発行・定価581円・271頁※ カバー表紙に「三」、カバー裏表紙の紹介文の最後に「大好評「新・若さま/同心」シリーズ第三弾。」
 これらもカバー表紙にごく小さく「書き下ろし 長編時代小説」と謳っている。カバー裏表紙折返しに「好評/既刊」として、左に「若さま同心/徳川竜之助シリーズ」13点と、右に「新・若さま同心/徳川竜之助シリーズ」が「二」は2点、「三」は3点挙がっている。(以下続稿)

*1:8月25日追加。