瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(09)鳥羽亮③

 佐伯泰英と同じく、鳥羽亮も祖母がほぼ揃えていたのは2つのシリーズで、他に何冊か不揃いのものがあった。いや、次のシリーズは5冊しか出ていないから半分以上持っていたことになるのだけれども。1冊ダブリで4冊、但し4冊とも全く同じ「朝日文庫 時代小説フェア」の帯が掛かっている。同じ時期に買ったのか、それともこの帯は本屋に大量に配られていて、元来のフェアの期間が終った後でも朝日文庫の時代小説作品には見境なく掛けていたのか、どうもよく分からない。参考までに裏表紙側に列挙されている作品を挙げて置こう。――山本一力『早刷り岩次郎』『たすけ鍼』鳥羽亮『ももんじや 御助宿控帳』『おいぼれ剣鬼 御助宿控帳司馬遼太郎新装版 宮本武蔵津本陽『風流武辺』宇江佐真理『憂き世店 松前藩士物語乙川優三郎『さざなみ情話』風野真知雄『八丁堀育ち』『猫見酒 江戸落語百景』の7名10冊。うち『早刷り岩次郎』『新装版 宮本武蔵』『猫見酒 江戸落語百景』の3冊が2011年10月刊で一番新しい。ここには入っていないが下記『雲の盗十郎』も同時刊行である。そうするとフェアの時期はこの頃であったろうか。
朝日文庫『御助宿控帳』朝日新聞出版
じ 2-1『ももんじや』2009年7月30日 第1刷発行・定価600円・265頁

※ カバー裏表紙折返しにこのシリーズの続刊3点の書影入り目録により『雲の盗十郎』刊行後のカバーであることが分かる。
と 10-3『おいぼれ剣鬼』2010年10月30日 第1刷発行・定価600円・275頁※ カバー裏表紙折返しにこのシリーズの既刊2点と山本一力『欅しぐれ』の書影入り目録。
と 10-3『おいぼれ剣鬼』2010年10月30日 第1刷発行・定価600円・275頁
※ カバー裏表紙折返しにこのシリーズの『ももんじや』『ごろんぼう』『雲の盗十郎』の3点の書影入り目録。よって『雲の盗十郎』刊行後のカバーであることが分かる。
※ カバー裏表紙の紹介文末に「書き下ろし第3弾。」。
※ 他にカバーの異同はカバー表紙折返し上部の著者紹介(後述)。
と 10-4『雲の盗十郎』2011年10月30日 第1刷発行・定価600円・273頁※ カバー裏表紙折返しにあるこのシリーズの既刊3点の書影入り目録により4冊めと分かる。
・徳間文庫『まろほし銀次捕物帳』
と 20-23『怒り一閃』2010年11月15日 初刷・定価590円・281頁※ カバー表紙折返しに「徳間文庫鳥羽 亮  作品」の目録があって23点が列挙される。その13点めに本書が挙がっていることで、本書が『まろほし銀次捕物帳』の13冊めであると見当が付くが、番号などは打たれていない。なお、昨日見た双葉文庫『はぐれ長屋の用心棒』シリーズにも同題の1冊がある。
・光文社時代小説文庫『隠目付江戸日記』
と 21-7『死顔 隠目付江戸日記㈤2012年9月20日 初版1刷発行・定価533円・277頁祥伝社文庫『闇の用心棒』
と 8-45 ⑬『風雷』平成24年10月20日 初版第1刷発行・定価600円・298頁・文春文庫『八丁堀吟味帳「鬼彦組」』
と 26 4『裏切り』2013年3月10日 第1刷・定価600円・294頁※ カバー裏表紙折返し「|文春文庫|鳥羽 亮の本|」4点4冊の4点めで、シリーズ4作めであることが分かる。
と 26 5『はやり薬』2013年9月10日 第1刷・定価600円・284頁※ カバー裏表紙折返し「|文春文庫|鳥羽 亮の本|」5点5冊の5点めで、シリーズ5作めであることが分かる。
双葉文庫『子連れ侍平十郎』*1
と 12-30『おれも武士』2011年9月18日 第1刷発行・定価600円・290頁・『剣客春秋 縁の剣2011年5月25日 第1刷発行・定価1400円・幻冬舎・254頁*2
 今後、ここに追加して行くこととする。
 ところで『御助宿控帳』について、カバー裏表紙折返しの書影入り目録、『ももんじや』は続刊3点について、それぞれの紹介文末を「シリーズ第二/弾。」「シリーズ第三弾。」「シリーズ第四弾。」としているが、『おいぼれ剣鬼』の刊行時のものと思われるカバーでは、字配りは同じだが『ごろんぼう』の紹介文冒頭の「百獣屋」にルビ「ももんじや」が附され、末尾は「シリーズ第2/弾。」と算用数字にしている。『雲の盗十郎』刊行後の『おいぼれ剣鬼』カバーでも『ごろんぼう』はこれに同じ、『雲の盗十郎』は字配りも同じで「シリーズ第4弾。」と算用数字。『雲の盗十郎』カバーではシリーズの順番は漢数字になっており、標題と副題の間をこれまでは半角分しか開けていなかったのが副題を右詰めにして1字半くらい空けている。『ももんじや』の紹介文では『おいぼれ剣鬼』カバーでは「ももんじや」であったのが「百獣屋」にルビ「ももんじや」となり、『ごろんぼう』は上記2点以外は『おいぼれ剣鬼』カバーに同じ。『おいぼれ剣鬼』は『ももんじや』カバーでは標題副題を1行にしていたのを2行にしているが、5行の紹介文は『ももんじや』カバーの冒頭にあった「十四郎らの」を省いているものの末尾「シリーズ第三弾。」の前に「「御/助宿控帳」」を足しているので量は減っていない。むしろ僅かに増えている。
 それから『御助宿控帳』シリーズ各冊のカバー表紙折返し上部の明朝体横組みの紹介文もついでに見て置こう。まづ「鳥羽 亮  (とば りょう)」とあって、以下、読みと同じ大きさで、『ももんじや』『雲の盗十郎』には(改行位置、前者「/」後者「|」)、

1946年生まれ。埼玉大学教育学部卒業/後、教員生活を送る。90年『剣の道殺|人/事件』で第36回江戸川乱歩賞を受賞|し、/作家デビュー。*3自らの剣道体験を|素材/に「はぐれ長屋の用心棒」「闇の用|心棒」/などの剣豪シリーズ、時代ミス|テリー/で活躍している。

とある。そして『おいぼれ剣鬼』の刊行時と思われるカバーは、字配りは『雲の盗十郎』に同じで、続けて「‥‥いる。この「御助宿/控帳」シリーズは3作目。」とある。『おいぼれ剣鬼』の『雲の盗十郎』刊行後のカバーでは後半(二重鉤括弧は全て半角)、

/素材に「はぐれ長屋の用心棒」「闇の用/心棒」「剣客春秋」などの剣豪シリー/ズ、時代ミステリーで活躍している。/この「御助宿控帳」シリーズは3作目。/著書に、『隠猿の剣』『覇剣』『剣豪たち/の関ヶ原』『絆』『壬生狼』など多数。

と、かなりの追加がある。(以下続稿)

*1:8月24日追加。

*2:8月24日追加。

*3:『おいぼれ剣鬼』『雲の盗十郎』はこの句点のみ半角。