瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(27)池波正太郎③

 本棚に収まっていない文庫本は粗方処分したと書いたけれども、寝室の本棚の前にある、ティッシュBOXを使って作った本立てに並んでいた上製本を忘れていた、同じ場所にはもう1つ、鞍馬天狗が詰めてある紙袋があるのだが、撓んでいる上に埃を被っているので、とても売物になりそうにない。いや、高度経済成長期から平成に掛けてのベストセラー作家の本は、どうやら売物にならないらしい。バーコードがあればブックオフが買い取ってくれるはずだが、バーコード以前の本が多々あるのである。まぁ、仕方がない。私が引き取る訳にも行かぬのである。取り敢えず整理して、大正4年(1915)生の読書好きの女性が、どのような本を買って、読んできたかの記録だけは残して置きたいのである。
 私は8月5日付(18)に述べたように、池波氏の作品には全く触れずに来てしまい『鬼平犯科帳』のTVドラマも全く見ていないのだが、単行本の『鬼平犯科帳』は全20巻で、うち最初の7冊が『鬼平犯科帳』全7巻で文春文庫版の『12』までに当たる。文春文庫版の『24』までの12冊は単行本では『新鬼平犯科帳』全12巻、単行本と同じ収録作品で文庫版が出ている。「新」を冠したことで、何処か変わったところがあるのだろうか。そして残り1冊は「鬼平犯科帳の特別番外編」である。
 祖母の本立てには合計11冊、『新鬼平犯科帳』が最初と最後の1冊ずつを欠いて10冊、それからもう1冊は、番外編である。
 なお、シリーズ名だがカバー表紙・カバー背表紙・扉には「新*鬼平犯科帳」と「新」の次に半角分で小さく「*」を挟んでいる。しかし3頁(頁付なし)中扉には上部中央に縦組みで「五 月 闇・新鬼平犯科帳」となっており奥付も「五月闇・新鬼平犯科帳」である。奥付の後の広告については別記しよう。
 以下に一覧を示すが、ここでは「=『13』」の如く文庫版の番号を示した。うち8月5日付(18)に取り上げた、祖母が所蔵していたものを太字にした。
・『新鬼平犯科帳文藝春秋・四六判上製本
『五月闇』昭和五十一年七月十五日  第一刷・昭和五十七年五月二十日  第十刷・定価 八八〇円・283頁=『14』

『雲竜剣』昭和五十二年二月二十五日 第一刷・昭和五十七年七月二十五日 第十刷・定価 九五〇円・325頁=『15』
『影法師』昭和五十二年八月二十五日 第一刷・昭和五十七年四月 五 日 第八刷・定価 八八〇円・294頁=『16』『鬼火』昭和五十三年六月二十日  第一刷・昭和五十九年一月三十日  第七刷・定価 九五〇円・307頁=『17』『草雲雀』昭和五十三年十一月三十日 第一刷・昭和五十七年 五 月二十日 第七刷・定価 八八〇円・248頁=『18』
『霧の朝』昭和五十四年十二月 一 日 第一刷・昭和五十六年 七 月十五日 第四刷・定価 九二〇円・307頁=『19』
『助太刀』昭和五十五年六月三十日  第一刷・昭和五十八年七月三十日  第六刷・定価 九五〇円・291頁=『20』『春の淡雪』昭和五十七年四月二十五日 第一刷・定価 九五〇円・269頁=『21』『迷路』昭和五十九年三月三十日 第一刷・定価 九五〇円・319頁=『22』『炎の色』昭和六十二年五月十五日 第一刷・定価 一〇〇〇円・260頁=『23』 祖母は『新鬼平犯科帳』の最初と最後の1冊を持っていなかったらしい。或いは別に、特別に保管していたのかも知れない。見付かったら追加することとする。しかし、持っていなかったとしても、文春文庫版の『13』『24』を持っていたから、内容的には一応揃えてはいた訳である。
 『迷路』までは1頁(頁付なし)の裏、2頁(頁付なし)の下部中央に「装幀 玉井ヒロテル」とあって、カバーは布目地に江戸時代の版画等から取った景物をあしらい、色違いで標題・シリーズ名・著者名等を同じ位置に配する。本体にも凝った意匠が施されていた。しかし『炎の色』は「装釘装画 池波正太郎」で、こう云っては何だが随分安っぽくなっている。カバー背表紙の標題は赤、シリーズ名は「新 鬼平犯科帳」となっている。扉と「目次」の体裁も異なる。
 『迷路』までは『影法師』を除いて本文の後に頁付のない池波正太郎「あ と が き」が1頁あって、ここに『五月闇』2行め「九巻目」『雲竜剣』2行め「十巻目」『鬼火』2行め「十二巻」『草雲雀』2行め「十三巻」『霧の朝』2行め「十四巻」『助太刀』2行め「十五巻目」『春の淡雪』2行め「十六巻目」『迷路』4行め「十七巻目」と巻数が示されている。
 奥付の裏『影法師』までは横組みの「池波正太郎の本」が1頁、「鬼平犯科帳 950円/兇剣・鬼平犯科帳 950円/‥‥」から始まって7~9点め「密告・鬼平犯科帳 950円/一本眉・新鬼平犯科帳 880円/雲竜剣・新鬼平犯科帳 950円」とあるから初刊時のものではないがそれ以上追加されていない。『雲竜剣』は「雲竜剣」の代わりに「五月闇」が、「影法師」は「雲竜剣」までの10点が並んでいる。そして1行「*」4つで仕切って、5点7冊『蝶の戦記』『忍びの風』上・下『火の国の城』『おれの足音 大石内蔵助』『その男』上・下が並ぶのは同じで定価も(恐らく昭和57年当時のもので)変わりない。『鬼火』は子持枠で囲った永井路子著『平家物語の女性たち』文春文庫の広告、初刊時のものではない。『草雲雀』と『迷路』が同じ形式で縦組みの5頁、いづれも単郭の囲みで下辺の中央を切ってゴシック体横組みで「文藝春秋」、『草雲雀』は1頁め「鬼平犯科帳 全七巻」2頁め「新鬼平犯科帳 既刊・六巻」丸数字で番号を打つ、3~5頁は「池波正太郎の本」として2点ずつ、3頁め『蝶の戦記』『火の国の城』4頁め『忍びの風』上・下『おれの足音 ――大石内蔵助――』5頁め『その男』上・下『フラン映画旅行』、『迷路』は1頁め一致、2頁め「既刊・十巻」3頁め一致、4頁めの2点め『その男』上・下、5頁め『旅路』上・下『雲ながれゆく』縦線で区切って『池波正太郎鬼平料理帳佐藤隆介編。『霧の朝』『助太刀』『春の淡雪』の3冊は同じような枠で1頁、横組みで「池 波 正 太 郎 の 本」とあって、『霧の朝』は子持線、『助太刀』は2本線、『春の淡雪』は狭い2本線の下線がある。『霧の朝』は定価、下に1行紹介文を添えて『その男』上・下『蝶の戦記』『火の国の城』『忍びの風』上・下『おれの足音大石内蔵助』『旅路』上・下『幕末新選組』(文庫)『剣客群像』(文庫)の8点11冊、『助太刀』『春の淡雪』は10点13冊で最後に2点『忍者群像』(文庫)『仇討群像』(文庫)追加。
 『炎の色』は1頁、囲みに『鬼平犯科帳』全七巻と『新鬼平犯科帳』既刊十巻、標題のみ列挙。
・番外編 四六判フランス装カバー
『乳房』昭和五十九年十一月二十日  第一刷・定価 一〇〇〇円・307頁 文春文庫版ではカバー表紙に分かり易く「鬼平犯科帳〈番外編〉」を謳っているが、この単行本には特に断っていないので(帯には「鬼平犯科帳の特別番外編」とあるが祖母の本には帯が保存されていなかったので)最初『鬼平犯科帳』との関連が分からなかった。
 1頁(頁付なし)の裏、2頁(頁付なし)の下部中央に「〈装幀/挿画〉 池波正太郎」とある。 
 広告は3頁で1~2頁めは『迷路』に一致、3頁めは11点14冊、『助太刀』『春の淡雪』の文庫4点の前に『雲ながれゆく』追加。(以下続稿)