瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(29)内田康夫

 後述するように内田康夫を愛読していたことは知っていたのだが、ほぼ全て本棚やクローゼットに仕舞い込まれていたので、取り上げるのが遅くなった。今回掘り出したのは昭和末から平成12年までに刊行されたものに限られていて、今世紀に入ってから出た本がない。どうやら祖母は、平成12年頃までは時代小説と推理小説の両方を読んでいたのが、佐伯泰英鳥羽亮そのほかの時代小説を読むのが忙しくなって現代物の新刊に手が伸びなくなったように思われるのである。
 記事を書き始めた時点で冊数が多いレーベルから取り上げたのだがその後掘り出したものがあって、投稿前で、既に順番が前後してしまった。
光文社文庫
う 1-3『遠野殺人事件昭和62年4月20日 初版1刷発行・定価480円・369頁

う 1-9『日光殺人事件』1990年11月20日 初版1刷発行・1997年11月15日   46刷発行・定価533円・309頁※ 帯あり「BIG FAIR」金文字
う 1-26『札幌殺人事件(上)』1997年9月20日 初版1刷発行・定価495円・277頁※ 帯あり「創刊13周年記念フェア」
表紙見返しに同じ「創刊13周年記念フェア」の、裏表紙側折返し「十津川警部の標的 西村京太郎*1」の帯が挟まる。
う 1-27『札幌殺人事件(下)』1997年9月20日 初版1刷発行・定価495円・287頁※ 帯あり「創刊13周年記念フェア」
・徳間文庫 徳間書店
う 1-5『「信濃の国」殺人事件』1990年10月15日 初刷・1991年12月20日 5刷・定価485円・349頁う 1-6『北国街道殺人事件』1991年2月15日 初刷・定価447円・285頁う 1-8『城崎殺人事件』1992年6月15日 初刷・定価466円・284頁※ 帯あり「今月の新刊」
う 1-11『御堂筋殺人事件』1993年6月15日 初刷・1997年7月10日 16刷・定価495円・286頁 長男夫婦の書き損じの平成10年お年玉年賀葉書が表紙見返しに2通挟まる。長男が読み終えたものを母に送っていたものか。
・角川文庫 角川書店
角川文庫10352/う 1-37『斎王の葬列』平成九年五月二十五日 初版発行・定価571円・375頁※ 帯あり「ミステリーBIG5フェア/今月の新刊」書影に同じ。裏表紙側各1点ずつ。特に本書用にしないといけない理由はないのだが裏表紙側折返し下左、ゴシック体でごく小さく「斎王の葬列」。
角川文庫17166/う 1-77『地の日 天の海 平成二十三年十二月二十五日 初版発行・定価629円・398頁角川文庫17167/う 1-78『地の日 天の海 平成二十三年十二月二十五日 初版発行・定価629円・394頁講談社文庫
う 5-2『シーラカンス殺人事件』1986年7月15日第1刷発行・1991年12月5日第16刷発行・定価466円・319頁う 5 7『琵琶湖周航殺人歌』1992年7月15日第1刷発行・定価408円・253頁双葉文庫 双葉社
う02-2『十三の墓標』1989年6月15日   第1刷発行・定価417円・298頁※ 帯あり「双葉文庫最新刊」。書影の帯はもちろん後年のもの。
・中公文庫 中央公論社
う 10 4『湯布院殺人事件』一九九三年一〇月二五日印刷・一九九三年一一月一〇日発行・定価466円・279頁※ 帯あり「内田康夫/旅情ミステリーフェア」。裏表紙側11点中本書は4点め、最後は「坊っちゃん殺人事件」が「最新刊」である。中公文庫『坊っちゃん殺人事件』は1997年6月の「今月の新刊」である。小異の帯が掛かっている書影を参考までに貼付して置こう。 本書の帯では、この赤地になっているところが cobalt green で、上部にクリーム色のゴシック体で「あなたの町浅見光彦は来ましたか?」とある。もちろん「今月の新刊」の吹き出しもない。『坊っちゃん殺人事件』以外の10点は共通でこの帯を掛けていたもののようである。
う 10 16『津軽殺人事件』2000年6月10日印刷・2000年6月25日発行・定価571円・353頁※ 帯あり「今月の新刊」書影に同じ。
 私は祖母とは読書傾向が全く異なるため、本の話は殆どしたことがなかった。家人には随分薦めたようだが、今更、高校の非常勤講師をしている大学院生に面白い読物を薦めることもなかったのである。それで、薦められた本を「読みます」と約束して読んでないまま気不味くなるとか、そんな思いをせずに済んだのであった。
 その、僅かな思い出の1つに、上に挙げた『「信濃の国」殺人事件』があるのである。と云っても私は読んでいない。たぶん本放送だと思うがテレビ東京の「信濃コロンボ事件ファイル3「信濃の国」殺人事件」を見て、何かの切っ掛けで祖母の御機嫌伺いに参上した折、料理屋で長野県歌の「信濃の国」の話題が出たのである。家人の母が長野県出身だと云うことも関係していたかも知れない。すると祖母が、内田康夫さんの推理小説で「信濃の国」を歌って長野県議会で分県案を否決したと云う‥‥、と言うので、私たち、その小説のTVドラマを見たんですよ、と。それ以上話は弾まなかったと思うが、今回、祖母の持っていた本を実際に手にして、当時90歳近い高齢で、10年以上前に読んだ本の内容がすっと出て来たことに、改めて感心した次第である。(以下続稿)

*1:ルビ「 と つ がわけい ぶ ・ひょうてき」。