瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(084)佐伯泰英④

 佐伯泰英の時代小説を愛読していることは、長男との会話からも察せられたし、2022年7月18日付(001)にまづ取り上げたように、目に付くところに少なからぬ数が紙袋に詰めてあった。双葉文庫『居眠り磐音 江戸双紙』が37冊あった(関連本含む。一部重複)。ハルキ文庫『鎌倉河岸捕物控』が、2022年7月19日付(002)に見たように24冊あった(関連本含む。一部重複)。
 ところが、この2シリーズ以外は僅かしか見付からなかった。――家人の話から、紙袋に詰めてあるのは読み終えた本を古本屋に持って行くつもりだったからだと思っていたので、2022年7月20日付(003)に見た、何冊かしか見付からなかった分については、古本屋に持って行ってしまったからだろうと思ったのである。
 ところがその後、その紙袋に入った本の近所の古本屋に持って行ったところが、断られた。そしてそこで新古書店なら買い取ってくれると教えられたのだが、しかし、祖母宅の近所には新古書店はない。他に歩いて行けるような古本屋は、1軒あるけれども久しく店舗営業をしていない。
 一体何処に消えたのだろう。或いは超高齢の老婆の持ち込みと云うことで特別に引き取ってくれたのかとも思ったのである。
 それが解決したのは6月21日付(081)の最後に述べたように今週の火曜(6月20日)仕事の帰りに祖母宅に立ち寄って、色々細々と見て行くうち、寝間の隅に「ゆうパック」の段ボールに気付いた。いや、これまでも目にしていたのだが、何となく本ではないように思って手を着けていなかったのである。しかし、引き渡しの日も決まったことだしとにかく何が入っているか見て置こうと開けて見ると、祥伝社文庫『密命』が24冊、光文社時代小説文庫『狩り』シリーズ改め『夏目影二郎始末旅』が14冊、講談社文庫『交代寄合伊那衆異聞』が11冊、幻冬舎文庫『酔いどれ小籐次留書』が5冊、光文社時代小説文庫『吉原裏同心が3冊、ハルキ文庫『長崎絵師通吏辰次郎』が2冊、ハルキ文庫『鎌倉河岸捕物控』が1冊、祥伝社文庫『秘剣』シリーズが1冊、――当て推量で40冊と書いてしまったのだが61冊もあった。これまでに見付けていたものと同数である。
 そして水曜(6月21日)に、客間のクローゼット左側の、床の上に置いてあった、古い電話機の段ボールの下にあった段ボールを、これまでは気にも留めていなかったが一応全てを改める段階に来ていると思って、上に積んである手提げ鞄多数が崩れて来るのに苦慮しつつ取り出して、中を見たところがこれも本で44冊入っていた。こちらはバーコードのない本も11冊*1、作家も色々で佐伯泰英ハルキ文庫『鎌倉河岸捕物控』が2冊(と6月26日付(086)に取り上げたもう2冊の計4冊が)あった。
 合計で126冊*2である。新たに見付かったものの方が数が多くなってしまった。流石にもうないだろうと思っているのだけれども。
 この週末、地方から家人の両親、祖母の長男夫婦が最終的な点検をするために上京、私は仕事のため立ち会えなかったが、見ただけでメモを取っていない翻訳家だった祖母の長女(家人の伯母)の遺品を私が用意した蜜柑箱や林檎箱に詰めて今日の夕方発送したそうだ。冊子になっているものは残して置くように頼んで置いたのだがどうなったろうか。いや、機会を捉えて義父母宅でメモを取らせてもらえば良い。とにかく粛々と整理に従事するのみである。
 まづ差当り、これまでに見付けていなかったシリーズで、冊数の少ない次の6冊をメモして置こう。
光文社文庫/光文社時代小説文庫吉原裏同心*3
さ 18-34 (十二)『再建』2010年3月20日 初版1刷発行・定価571円・314頁

さ 18-35 (十三)『布石』2010年10月20日 初版1刷発行・定価571円・312頁さ 18-38 (十六)『仇討』2012年3月20日 初版1刷発行・定価590円・311頁 先刻解決したと書いたが『吉原裏同心』の既刊分は何処に行ったのか、それとも買わなかったのか、分からない。
祥伝社文庫『秘剣』
さ 6-27『秘剣流亡』平成18年12月20日 初版第1刷発行・平成18年12月28日   第2刷発行・定価619円・331頁※「祥伝社文庫 今月の新刊」帯あり。カバー裏表紙右上に「「秘剣」シリーズ⑤」とある。
・ハルキ文庫/時代小説文庫『長崎絵師通吏辰次郎』角川春樹事務所
さ 8-6『悲愁の剣』2001年10月18日 第 一 刷発行・2008年1月18日 第二十刷発行・定価667円・261頁※「佐伯泰英フェア」の帯、裏表紙側「佐伯泰英大好評既刊」15点
さ 8-10『白虎の剣』2003年 6月18日 第 一 刷発行・2007年 3月28日 第十五刷発行・定価648円・280頁※「佐伯泰英フェア」の帯、裏表紙側「佐伯泰英大好評既刊」15点
悲愁の剣』『白虎の剣』ともに帯の裏表紙側折返しに「佐伯泰英フェア」とあるフェア用の共通の帯。
 新たに見付かったハルキ文庫/時代小説文庫『鎌倉河岸捕物控』の3冊は、『政次、奔る』『御金座破り』『夢の夢』で全て第一刷である。これらは2022年7月19日付(002)に追加して置こう。(以下続稿)

*1:6月26日追記】「41冊」と「8冊」としていたが、持ち帰らなかったもの3冊を入れるのを忘れていたので訂正。

*2:6月26日追記】前段落の( )に追記したように2冊見落としていたので当初「124冊」としていたのを訂正。

*3:6月26日追記】整理番号を控えるのを忘れていたので、各冊冒頭に追加して置いた。